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リディクラス⁉ 全員


その様子をハーマイオニーが呆れて見ていた。ロンも同じような顔をしながらも、スネイプ若かりし頃の姿を面白そうに眺めている。

「ハリー、あなたのお父さんたちって本当に馬鹿だわ」

ため息をつきつつ首を振る。

「でも面白いな、ハーマイオニー見てみろよ、今度はスネイプが猫耳と尻尾をつけてるぞ」

「……かわいい」

ハリーとハーマイオニーが同時に呟いた。


「ポッター!!いい加減にしろ!貴様を野放しにするとろくなことがない!」

「セブ、もう一回いい?」

セブルスが顔を真っ赤にしながらジェームズの胸倉を掴んだ。

「死ねポッター!!頼むから死んでくれ!!」

「セブ~まだ見てないのがあるんだ、あと一回~」

「駄目だ!!」

その時、ボガートがセブルスを見た。目がばっちりと合う。

黒を基調にしたウェディングドレスとベールが飛んできた。

「わああああ!」

セブルスが叫んだ。

「ナイス!!セブルス!いいセンスしてるじゃないか!!」

「違~う!!そもそもこいつは恐いものに化けるんだ!」

「何?黒いのがイヤなの?」

「違う!!どうして貴様はそういう発想しかできないんだ!!僕はその思考回路が一番恐いわー!」

ウェディングドレスは尚もふわふわとセブルスの周りを漂っている。

セブルスは杖をボガートに向けたが、ジェームズが阻止しようと羽交締めにしている。

ハリー、ロン、ハーマイオニーはその光景に見入っていたが、突然襟を掴まれた。


「ポッター、ウィーズリー、グレンジャー…お楽しみのようだな」

恐ろしく冷たい声に三人は振り返った。
寒々しい壁と薬品棚を背後に、今にも首を絞めようとしているかのように怒りに震えるスネイプの姿があった。
しかし、憂いの篩の中であらゆる“セブルス”を見てきた三人に、その形相は全く通用していない。

「先生!すっごくきれいです!!」

ハリーが感激のあまりスネイプに抱きついた。

憂いの篩の中で見たスネイプより倍は年を重ねていても、細い腰は変わらず、顔を上げて目を合わせると、頬を染めているのが分かった。
ジェームズに生き写しの顔と体躯で抱きつかれたスネイプは、必死に胸が騒ぐのを抑え、にやけているロンと呆れ顔のハーマイオニーの姿で我に返った。
ハリーを振りほどき、三人を睨み付ける。


「げ…減点だ…グリフィンドール30点減点!!!」



end
杏奈様に捧げます

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