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リディクラス⁉ 全員


「ハリーこんなところでスネイプと二人きりで閉心術をやってるのか…同情するよ」

ロンが肩をすくめながら、寒々とした暗い部屋を見渡した。

「うん、まあね…」

ハリーはそう言いつつも、どこかその意見には賛同しかねている。

「ねえハリー、先生は?」

ドアの近くに立ちながらハーマイオニーが聞いた。

「うん…さっきまでいたんだけど、ダンブルドアに呼ばれて行っちゃったんだ」

「おいハリー、これ」

ロンが憂いの篩を指差した。

「ああ、スネイプとのレッスンの時にいつもそこに見られたくない記憶をしまってるんだ…」

ハリーは言い終わらないうちに、何か閃いたらしく目を輝かせた。

「覗いてみない?」

憂いの篩を見下ろしながら、ハリーはロンとハーマイオニーを手招きした。
二人はごくりと唾を飲んだ。



三人は誰もいない教室に立っていた。

「ここは…?」

ハリーが呟く。

「ホグワーツだわ」

ハーマイオニーが答えた。

「建物の古さは変わっていないな」

ロンが教室を見渡して言った。

教室は窓ガラスが埃で曇り、天井はクモの巣だらけだった。机や椅子は隅に乱雑に積み上げられ、クローゼットだけが似つかわしくないほど目立っている。

「古いんじゃないわ、この教室誰も使っていないのよ。見覚えない?この教室、あのクローゼット」

ハーマイオニーが指差した。

「ボガートだ!」

ロンが大声を出した。

「じゃあここはルーピン先生と授業をしたあの教室?」

「そうみたいね、誰か来るわ!」

三人はくっついて扉を見た。バタバタと足音が聞こえる。


「肝試しだよ肝試し!」

ドアが勢いよく開き、五人の男子生徒が飛び込んできた。

「ポッター!放せ!僕は貴様等の馬鹿騒ぎに付き合うのはごめんだ!!」

細い黒髪を肩に着かない程度に伸ばした少年が、眼鏡をかけ四方に跳ねた髪の少年に引きずられながら入ってきた。
必死にもがいている痩身の少年は、頬を紅潮させている。それが分かるほど白い肌に端正な顔立ちをしていた。
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