僕らの王様ゲーム戦争 鹿猫、犬狼
「ポッター」
セブルスはおとなしくジェームズの隣に横たわりながら、自分の夜着のボタンを外している手を掴んだ。
「ジェームズって呼んでよ」
セブルスは無言でボタンを閉め直した。
「ちぇ~、まあ、いいや。僕はこうして君と眠れれば幸せだよ」
ジェームズはそう言うと、セブルスを向かい合うように抱き寄せ、両足の間に自分の片足を割り込ませた。
「ねえ…」
ジェームズはセブルスの髪を撫でながら囁いた。
セブルスはどこを触っても素肌というジェームズに困り、手を自分の胸元で縮めていた。
「…なんだ?」
セブルスは努めて平然と答えた。
ジェームズはセブルスの手を取り、自分の背中に回させて言った。
「君が王様になった時、本当は何を言おうとしたの?」
セブルスは思わず顔を上げた。
ー…気付いていたのかー
目が合った。
セブルスは目を逸らす代わりに、ジェームズの胸元に顔を埋めた。
「…同じことだ」
ボソリと呟いた。
「え?」
「貴様と同じことだ!」
セブルスは顔が赤くなるのを感じた。
ジェームズは少し驚き、照れながら、愛しそうにセブルスを抱き締めた。
「ねえ、先進んでいい?」
「断る!」
「同じなんでしょ?」
「そこまで同じではないぞポッター」
「一時間ももたないよ」
「寝ろ!」
「セブルス…」
「おやすみだ!…ジェームズ」
「やっと名前で呼んでくれたね!」
「だから寝ろ!」
「やっぱ無理」
「待て!ジェームズ!!やめろ…!!」
ー朝が来ても離さないからねー
end
綺緒様に捧げます
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