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僕らの王様ゲーム戦争 鹿猫、犬狼 


「王様の命令は絶対なんだなあ~。それから、チョコレートゲームも♪」

セブルスは逃げ出そうとしたが、ジェームズはすでにチョコレートを咥えてセブルスの頬を両手で押さえていた。

「放せポッター!!」

セブルスが顔を逸らそうと首に力を入れている。

「セブルス~覚悟決めなよ~。棄権したらセーラー服だよ~」

リーマスが楽しそうに言った。
セブルスは横目でリーマスを睨みつけ、ジェームズは口端で笑ってリーマスにウインクした。

セブルスはリーマスがちらつかせたセーラー服を見て、覚悟を決めた。
盛大にため息をつくとチョコレートの端をかじった。

ジェームズが嬉しそうにチョコレートを食べ進める。
セブルスは溶けないよう歯で噛んだまま、目を逸らしている。まるで歯医者で治療を受ける患者そのものだ。
ジェームズはふと思いついて、右手を挙げるとセブルスの目を覆った。

手のひらに長い睫毛が触り、ぱさぱさと驚きで瞬く気配がする。そしてそれと同時にジェームズの唇がセブルスに辿り着いた。

瞬きが止まる。

ジェームズは閉じたままのセブルスの唇を、チョコレートが付いた舌で舐めた。
セブルスが思わずジェームズを思い切り押し離した。
「……!!」

顔を赤くしながら手で口元を押さえ、唇を噛むと甘い味がする。

ジェームズはにっこり笑っていた。

一瞬の口付け。ジェームズには物足りなかったが、セブルスの頬を染めた表情を見て満足した。

セブルスは驚いた顔のまま、ジェームズを見ていた。
「あとは僕と寝ようね♪」

ジェームズはそう言うとカードを投げ上げた。

「みんな!これでゲームセット!!」
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