第一章 始まり
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定今のところは呪術廻戦の小説しかありませんが、いっぱい更新していきたいと思ってますので、
よろしくおねがいしまっす!!
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「ごわ"い"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"」
「……うん。…うん…ごめんね。
今、楽にしてあげるから……成仏してください」
そう言って次々に呪霊達に呪符を貼りつけていく
師範が昔言ってくれた言葉が頭をよぎった。
「アリアはその、人並み外れた柔軟性と身体能力をもっと生かすべきだよ。
それに、その身軽さを生かした俊敏な動きも、
誰にも真似出来ない、生まれ持った才能なんだろうね。特級でもなかなかいないよ。
大丈夫、アリアは出来る子だよ。もう一回やってごらん」
幼い頃、稽古で師範から一本も取れなかった私にかけてくれた言葉。
その時の私はこの師範の言葉にすごく救われた。
こんな私でも出来る事があるんだ…なんて
その時の私は自己評価がかっなり低かったから…
今もそこまで高くはないけど。
だから、その日からはすごく稽古に専念した。
身体中が筋肉痛で、血豆ができたり…
それでも、止まらずどんどん進んで行った。
夢への道のりを一歩、また一歩…
人を守るためにはまず誰かをを守れるほど強くなる。
その為には止まっちゃいけない。
今では師範と互角に渡り合える位に強くなることができた。
そのくらい昔の私から変わることができたんだと思う。
だから、その力を自分の為じゃなく誰かの為に。
誰かの命を守るために。
誰かの為に本当の力を発揮する
そんな人になれるように私はもっともっと強くなる。
「嵐龍・神速!」
そう言った瞬間呪霊達に貼りついていた呪符が竜巻を起こした。それはまるで大きな龍が舞い、嵐を起こしているような光景だった。
そして竜巻がおさまった頃には呪霊達がうっつぷしながら弱々しく鳴いている。
その呪霊達に私は近づき、体術だけで7体の呪霊を祓った。その間約、0.63秒。
呪霊がいた場所を見てふと考える
今日で躊躇なく呪霊を祓うことが出来るようになった。でも、これから悪い呪術師…つまり呪詛師に出会うことがあればやっぱり殺さないといけないのかな……
「お疲れ~」
驚いて顔を上げると、満面の笑みを浮かべた師範が手を振りながらこっちに近づいてきた。
「えっ、えっ?なんで師範が此処に…?
外で待ってはずですよね?」
あたふたしながら聞くと、師範はいっそ、清々しくなるくらいの笑顔を浮かべて
「うん。そう。
でも、アリアが心配だったからねぇ~そろそろ終わる頃かな~?と思って
来ちゃった♡」
それ以上の追及は許さないとでも言うように師範は「ニッコー」という効果音が出そうな位に笑みを深くした
「アッ、ハイ…」
いや、途中からずっと見てましたよね
そもそも、私に気づかれないように気配を消してた事からおかしい、
音をたてずに歩いていた挙げ句、
自分の匂いを消す消臭剤スプレーなんてつけておいてその言い訳はあまりにも痛いです。痛すぎます師範…
「まぁまぁ、それはいいとして
僕からの最後の課題はこれで終わり。
今まで諦めずよく頑張ったね。
それに今日、ちゃんと変わることが出来た。僕が見込んだ通りだったよ。
アリアはやっぱり出来る子だね」
そう、師範に優しく微笑まれ、私の目に涙がたまる。
今までずっと頑張ってきたかいがあったんだ。私の努力は無駄じゃなかった。
「し、はん…私……呪術師に、っ…なりた、かった……でもっ…呪霊を、祓う…のが、怖かった……」
「うん。頑張ったね。
アリアは自慢の僕の愛弟子だよ」
そう言った師範に頭を撫でられ、私は糸が切れたようにポロポロと涙が零れだした。
そしてしばらくは、子供の様に泣きぐしゃった。
今までの不安や恐怖、他の呪術師に対する劣等感
それをすべて涙にして追い出すように泣いた
その間師範はずっと傍にいて頭を撫でてくれた。
「師範」
「ん?」
涙がおさまった頃。
涙で腫れた目で師範を見つめ、日頃の気持ちを伝えた。
「私にとっても師範は私の自慢の師範です。
ずっと泣いてばっかりだった私を慰めてくれたし、ずっと励ましてくれました。
ずっと、私を見捨てなかった。
私はそんな師範が大好きですし、大切で、心から尊敬してるんです。
感謝の気持ちは本当にいっぱいありすぎて言葉にすることが出来ないんです。
正直、この言葉でも気持ちは全部伝わらないんですけど…でも
本当に今までありがとうございました」
最後に、今できる精一杯の笑顔を見せて
師範は私の頭を撫でる手を止め、うつむいてプルプル震えているかと思えば急にガバッと飛びついて
「んもー!成長したねーアリアー!
そんな、最期みたいな言い方しないでよー!
アリアが高専入学してもまた会えるんだからー!!っていうか会いに来てね!!来なかったら僕、任務サボって会いに行くから!!!
そりゃあ、アリアは寮に泊まっちゃうから会えない時間は多いかもしれないけど!!」
「師範。任務サボらないでくださいね!
仮にも特級なんですから!!私から会いに行きますから!」
「うわーん!アリアっ!
ヒナが巣立つ時の親鳥の気持ちがわかった気がするぅー!もー!好きっ!可愛いっ!
とりあいず家帰ろっ!名残惜しいけどっ!」
「はいっ!!」
そう言って私たちは仲良く手を繋いで一緒に帰っていった。
帰ってる途中に周りの人から
「仲がいい親子ねぇ」
と噂され、嬉しくって師範の方を見れば師範はぶつぶつ文句を言っていた
「僕、そんなに老けてるかな~?
これでも23なんだけど。普通カップルって間違えるでしょ。別に親子でも悪い気はしないんだけど…」
師範、なんか闇抱えてる………?
二人の意見が全く食い違っていたのはまた、別のお話…………