第三章 この気持ちを
夢小説設定
本棚全体の夢小説設定今のところは呪術廻戦の小説しかありませんが、いっぱい更新していきたいと思ってますので、
よろしくおねがいしまっす!!
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次の日
8時ちょうどに目が覚めて体を起こした。
私の朝は伏黒君に比べると格段に遅い。
朝が苦手だから。
それは師範も同じで、最初は師範も頑張って師匠らしく早起きをしようと思っていたそうだが、
私が朝に弱いと知ると、高い心意気はどこへやら自分も一緒になって昼過ぎまで寝ることだってあった。
その当たり前は高専に来て、一瞬で消え去ってしまったが。
伏黒君は普通に朝に強いらしい。
「そんくらい、できんだろ」と冷めた目で見られたのは今でも忘れられない。
8時でも、私からしたら滅茶苦茶早い。
最近は習慣付いてきて、少し、ほんの少しは慣れた気がする。
ただし、自然に目が覚めたことは一度もない。
鳥のさえずりで起きることは小説でよくある。
さえずりで起きれる自信は全くない。なんで主人公のようにいかないんだろう。
まぁ、そんな話は置いておいて。
中々起きられない私が、なぜ今回は自然に目が覚めれたのか……
私のアンテナが危険を察知しているからだ。
昔、師範から敵意を察知するための特訓を受けさせられた。
ただひたすら、私が寝ている時に隙を見て師範が木刀で殴りかかってくるという、鬼畜な特訓だったが。
まぁ、そのお陰もあってそれなりにSOSは感じ取れるようになった気がする。
とその私が感じたSOSとは
「おい、入るぞ。いいな……」
「ちょっと待て、誰かに見つかったら……」
「悟なら大丈夫だろ……」
「ちょっ、ちょっと待って」
「早くしろよ!」
………………泥棒?空き巣とか?強盗かな?
耳を澄ませばそんな会話。
これはSOSも反応するだろう。
会話からしていつ入ってきても可笑しくない。
ベッドの上にいたらいざというとき反応できない。
声と気配からして合計4人。全員で囲まれたらあれだし…………
そう思ってそろそろとベッドから降りる。
そしてゆっくりと足音を立てずに扉に向かい、息を殺す。
扉に耳を近付けると声が聞こえやすくなった。
「おい、そろそろヤバイんじゃないか」
「っていうか、あの一年いるのかよ」
「しらねぇよ!
その一年がいなかったらここに来た意味ないじゃねぇか!」
「確かに」
一年ってことは、伏黒君か私……!?
わざわざ医務室に来たってことは狙いは私!
硝子さんがいない今、私が何とかするしかない。
さっき「悟なら大丈夫だろ」って言ってた。
悟っていうのは確か、五条先生の下の名前だったばず。
大丈夫だろ。ってことはこの人達は少なくとも五条先生に対抗する手段を持っている。
そんな人達を相手にすることが私にできるか分からないけど、できる限りのことは頑張る。
私は呪術師だ!そこらの泥棒なんかに負けないぞ!
頑張れ私!できるぞ私!最高だ私!
そう自分で自分のモチベーションを無理矢理上げて、思いっきり扉を開けてから、
「誰ですか!!」
そう叫んでから、自分で質問したにも関わらず答えを貰う必要もなくガン無視。
一瞬で目の前にいたパンダのような着ぐるみを着た人を飛び蹴りで壁にぶっ飛ばした。
その後、勢いを利用して回し蹴りで眼鏡の女性もぶっ飛ばす。
唖然としている2人を見据えて、口元を隠した人に向かって膝蹴り。
横にいた気弱そうな男性に思いっきり溝尾に蹴りを入れた。
結果、何が起きたのか分からないような顔で倒れ、気を失った人達を見て、
手を腰に当ててフンッと鼻から息を吐いた
ドサッと何かが落ちるおとがして顔を向けると
唖然とした顔で突っ立って、こちらを見つめる伏黒君がいた。
ゆっくり、手を上げて人差し指をこちらに向けると
「お、お前…………何、やってるんだ……?」
無理矢理口角を上げているのか、若干ホラーのような伏黒君の顔に向かってどや顔をかまし、
「泥棒がいたから、成敗した!」
そう言えば、頭を抱えてしゃがみこんでしまった伏黒君。
心配して、慌てて駆け寄ると溜め息は混じりに、
こちらをじとっとした目で驚愕の一言を放った。
「その人達…………泥棒じゃねぇ。先輩達だぞ」
「………………え"っ!!」