1月15日
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「あ⋯安室さん⋯凄く⋯大きい、ですね⋯」
「桜さんは大きいの⋯嫌いですか?」
「す、好き⋯です」
「それは良かった⋯では、どうぞ」
「えっ!?そ⋯そんな⋯恥ずかしいです⋯」
「ふふっ、顔、真っ赤になってますよ?」
「か、からかわないで下さいよっ⋯」
「すみません、桜さんが可愛くてつい」
「うっ⋯」
「ほら、桜さん、口を開けて⋯」
「あ⋯安室、さん⋯」
差し出された『それ』を見て
チラリと彼の顔を見上げれば
安室さんはニッコリ笑ってーー⋯
「はい、あーん」
「さっきから何してるの、2人共⋯」
ズゾゾゾゾッとオレンジジュースを飲みながら
ジトーッとした目でコナン君に言われて
差し出され『それ』⋯
大きくて真っ赤な苺から目をそらした
「ストロベリーフェア?」
「そう、明日って1月15日でしょ?
この日は苺の日らしいから、マスターと話してストロベリーフェアをすることになったの」
「業者の方に頼んでいた苺が届いたので桜さんに試食をして貰おうと思ったんです」
そう言って尚も私に向けて苺を差し出してくる安室さんに手を振って拒否をする
「いやいやっ試食なんていいですよっ」
「桜さん苺は嫌いでしたか?」
「いや⋯大好きですけど⋯
そ、その苺大きいからとても一口じゃ食べれそうにないんで⋯」
「それもそうですね⋯では、」
安室さんは苺をまな板の上に置くと包丁で苺に切り込みを入れだした
てっきり一口大に切るのかと思っていたから
不思議に思いながらもその様子をジッと見守る
すると
「あ⋯」
「はい、どうぞ、桜さん」
私に苺を差し出してきた安室さん
その苺はまるで薔薇の花のようにカットされていた
「わぁっ⋯凄い⋯これってフルーツカットってやつですよね?」
「飾り切りとも言いますね、あまり多くの種類はできませんが⋯
これでどうですか?」
「いや⋯嬉しいんですけど
その⋯自分で食べ⋯」
「はい、あーん」
「安室さん私の話聞いて下さい」
「⋯あのさー⋯
お店に僕しかいないからってイチャイチャしないでくれる?」
「あ⋯コナン君⋯すっかり忘れてた⋯
って、イチャイチャなんてしてないって!!」
ジトーッと私達を見つめるコナン君に気づき
熱くなった頬を誤魔化すため
カウンターに座っているコナン君の空になったコップにオレンジジュースを継ぎ足した
「⋯桜さん、」
「はい?」
その時、不意に肩を叩かれ振り返ると
「んむっ?!」
口に何かを入れられた後、広がる甘酸っぱい果肉
びっくりして前をみると安室さんがニッコリ笑いながら
人差し指で私の唇をちょこんとつついた
「ね?美味しいでしょ?」
「⋯んんっ!!?な、いまっ!?」
苺うまっ⋯いや!!そうじゃなくて!!
今この人何した!?
くくくく、口にああああ安室さんの指がっ⋯
あ、苺美味しいわぁ⋯
だから違うくて!!
それに今その指についた果汁をなっ⋯舐めっ⋯
苺うま⋯
「いやだからそうじゃなくて!!」
「桜さん1人で百面相してるし⋯」
「本当桜さんは見てて飽きないよ」
「⋯⋯安室さん公安の仕事ちゃんとやってる?」
「そっ、それにしてもこの苺本当に美味しいですね!!
なんて品種なんですか?」
「これは福岡県博多産のあまおうですね」
「あ!聞いた事あります!!
食べたことはなかったんですけど⋯こんなに美味しいなんて⋯」
「実は他のブランドの⋯そうですね⋯
紅ほっぺの方が甘みがあるんですけど
あまおうは酸味とのバランスが程よくとれているんです」
「へぇ⋯そういえば確かに少し酸味もあって甘さと調和されてるかも⋯」
「⋯そうだ、桜さん、あまおうの名前には由来があるんですよ
知ってますか?」
安室さんにそう言われて思わず首を傾げた
「由来⋯ですか?うーん⋯分かりませんね⋯」
「あまおうの
『ま』はまるい
『お』はおおきい
『う』はうまい
の頭文字からきているんですけど⋯
ではここでクイズです」
「へ?」
「最初の文字⋯『あ』はなんて文字でしょうか?
ちなみにこのクイズに正解したらご褒美をあげますよ」
そう言いながら安室さんが冷蔵庫から取り出したのは
苺が沢山乗ったタルトケーキ
「!?なっ!?安室さんそれっ⋯」
「明日のストロベリーフェアの為に家で試作として作ってきたんです
コナン君も1ついるかい?」
「え?いいの?」
「もちろん」
その美味しそうなタルトケーキを切り分けているのをジッと見ていると
安室さんに苦笑いされて我に返った
「桜さん答えは分かりましたか?」
「あっ⋯タルトケーキに目を奪われてた⋯
えっと⋯『あ』だから⋯
あま⋯⋯ハッ!!」
普通に考えればあまい⋯かもしれないけど
そんな簡単な問題、安室さんがだすだろうか⋯
それにさっき甘みはそんなに強くないって言ってたし⋯
だとしたら何て言葉が入るんだろう⋯
あ⋯安全?安心?
味⋯愛情⋯
うーん⋯どれも違う気がする⋯
それにしてもあのタルトケーキ⋯
たっぷり乗った真っ赤な苺にシロップがかけられていてキラキラ輝いている
あぁ⋯本当に美味しそう⋯⋯
って⋯あれ?
真っ赤⋯
「⋯⋯あぁ!!分かった!!
答えは『あかい』ですよね!?」
安室さんはピクリと一瞬手を止めた後
にっこり笑いながら顔を上げた
「⋯正解です
ではご褒美をあげないとですね
その前に⋯はい、コナン君」
「わぁっ⋯ありがとう、安室さん」
安室さんがお皿に乗せたタルトケーキをコナン君に渡す
その時に一緒に乗せていたフォークが滑り
カランと音を立てて地面に落ちた
「あ、コナン君悪いけどフォークを取ってくれないかな?」
「うん、」
「今新しいフォーク出す、ね⋯」
コナン君が椅子を降りてフォークを取るために屈んだ瞬間
フォークを出そうと振り返れば
「っ⋯⋯」
目の前には安室さんの綺麗な顔
唇に感じる暖かい感触
それは一瞬で離れて
パクパクと声を出せずに口を動かせば
「ご褒美⋯ですよ、」
クスリと笑った安室さんを見て
私の顔は苺みたいに真っ赤になった
『1月15日』
「?桜さん顔真っ赤だけど⋯どうしたの?」
「キキキキキキキ、」
「⋯⋯桜さんがついに壊れた⋯」
「はい、桜さん、タルトケーキどうぞ」
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