39.命運
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「うーん⋯こっちの方が肌触りがいいけど色はこっちの方が好きなんだよね⋯
桜ちゃんはどっちの方がいいと思う?」
「⋯⋯」
「桜ちゃん?」
「⋯⋯」
「桜ちゃーんっ!!」
「わぁっ!?び、びっくりした⋯どうしたの?梓ちゃん」
「どうしたの?じゃないよっ
桜ちゃんこの間からボーッとしてる事多いけど⋯どうかしたの?」
「え!?な、何もないよ?」
「本当にぃ?⋯それにしては⋯
安室さんと話す時凄くぎこちないけど⋯」
「うぐっ⋯な、なんでもないって!!」
あの日⋯私が泣き疲れて寝てしまった日
「ぅ⋯ん⋯あれ⋯あさ⋯」
朝起きたら⋯
「おはようございます⋯桜さん」
「⋯ぇ⋯⋯⋯
○△□☆&!?!!!?」
目の前に⋯安室さんがいた
「まさか一緒のベッドで寝てたなんて口が裂けても言えない⋯」
「ん?何か言った?」
「な、なんでもないよっ!!
そ、それより生地は決まった?」
「うーん⋯それがこの2つで迷ってて⋯
こっちは色が好きなんだけどこっちは触り心地がいいんだよね」
「なるほどね⋯今回のテディベアは飾る用でしょ?
飾る用だからそんなに触れる事はないと思うから⋯
色が好きな方を選ぶのはどう?」
「確かに⋯飾る用だからそんなに触る事もないか⋯
それに上からキッド様の服を着せるんだし⋯
うんっ色が好きな方にしようかなっ」
「ふふっじゃあこっちだねっ」
今回私は梓ちゃんと買い物に出かけている
事の発端は私が快斗君に取ってもらったテディベアに怪盗キッドの服を着せている写真を梓ちゃんが見て
実は梓ちゃんも怪盗キッドのファンだった事を聞き
梓ちゃんからお願いされてテディベアと怪盗キッドの服を作る事になったのだ
本当はテディベアは既製品を買うって言ってたけど
中々ピンとくるものがなかったみたいで⋯
それなら私がテディベアも作ると言って
今回その材料を手に入れる為一緒に買い物に来ていた
「梓ちゃんもすっかり怪盗キッドのファンだねっ」
「えへへ⋯最初はそんなに興味なかったんだけど
桜ちゃんや蘭ちゃん達が話してるのみて興味がでてきて⋯
今ではすっかりキッド様のファンになっちゃった」
そう言って照れたように笑う梓ちゃんはめちゃめちゃ可愛かった
「えっと⋯クマの生地も服の生地も買ったし⋯
他の細かいのは百円ショップでいいからここではもう大丈夫かな?」
「そうだね、
⋯あ、ちょっと待って梓ちゃん」
「ん?どうしたの?」
「⋯梓ちゃんって何色が好き?」
「え?色?うーん⋯オレンジ⋯黄色もいいけど⋯
1番は桜色⋯かな?」
「桜色?」
「桜ってなんとなく桜ちゃんっぽいから⋯
だから桜色が1番好きかな」
そう言って少し照れくさそうに笑う梓ちゃんを見て
胸がきゅんとときめいて思わず梓ちゃんに抱きついた
「うぐぅ⋯梓ちゃんが可愛すぎる⋯」
「えへへ⋯あれ?桜ちゃんも何か買うの?」
私の買い物カゴを見て梓ちゃんが不思議そうに尋ねてきて
少しだけ梓ちゃんから身体を離した
「うんっテディベアって作るの初めてじゃないけど久しぶりだから⋯
だから肩慣らしに自分用のぬいぐるみを作ろうかなって思って」
「なるほどっ
そのぬいぐるみもできたら見せてねっ」
「もちろんっあ!梓ちゃんそろそろ会計しないと映画の上映間に合わないかもっ」
「えっ!?わっ!もうこんな時間!
私先に会計行って来るねっ」
「うんっ私もあと何個かみたらすぐ行くから」
梓ちゃんが会計の方へ行くのを見届けて
そっと買い物カゴに桜色のリボンを入れた
「ってなわけで⋯
できたのがこのぬいぐるみですっ」
「わぁっ⋯可愛い!」
ポアロのカウンターにできたぬいぐるみを乗せるとそれを見た蘭ちゃんが瞳を輝かせた
「朝梓ちゃんに見せたら凄く褒めてくれて⋯
嬉しくなっちゃって蘭ちゃんにも話しちゃった」
「ほんとに凄いよ桜さんっ
可愛い〜っ!!」
「でもこれ⋯テディベアじゃないよね?
耳はクマっぽいけど
クマみたいに鼻が高くないし⋯
それにライオンみたいなシッポがついてるし⋯」
蘭ちゃんの横に座っているコナン君が目の前に置かれたぬいぐるみをまじまじと見ながらそう言った為
胸をはりながらその隣にもう1つ
白いぬいぐるみをどんっ!と置いた
「そっちはケロちゃん!
んでこっちはモコナだよっ!」
「ケロちゃん⋯?」
「モコナ⋯?」
「「⋯って何?」」
「ケロちゃんは封印の獣でモコナはモコナだよ!
ちなみにこれは白モコナだからモコナ=ソエル=モドキだね!」
「⋯桜さんが何言ってるか全然分かんない⋯」
「どーせアニメか何かのキャラクターじゃない?」
「いやぁ〜ケロちゃんの目の位置が意外と難しくて苦戦したけど
モコナは割とすんなりできて満足満足っ」
ジトーッと私を見つめる2人を無視して話していると
後ろからスッと手が伸びてきて
ケロちゃん人形をそっと抱え上げた
「確かに⋯本当に桜さんは器用ですね
売り物として出しても問題ないくらいです」
「あ⋯むろさん⋯あはは⋯ありがとうございます⋯」
近い距離に一瞬ドキリとし
笑いながらさりげなく距離をとった
くぅっ⋯午前中は梓ちゃんとだったから呑気に仕事してたけど
午後からは安室さんと交代だったことすっかり忘れてて⋯
心の準備してなかったから
お、落ち着かない⋯
油断したらあの日の朝の事を思い出してしまって⋯
あの時の安室さん⋯
寝起きだからか少しだけ目がとろんとしてて
いつもより雰囲気が少しだけ幼いのに⋯
なんていうか、色気が⋯
「うがぁぁ!!」
ゴンッ!!
「「桜さん!?」」
自我を保つためシンクに額をぶつけると
蘭ちゃんと安室さんから心配されてしまった
「どうせいつもの発作だから気にしなくていいよ」
コナン君は後で弄り倒す
「あ、もうこんな時間だ
私そろそろ行くね」
ふと携帯を見た蘭ちゃんがそう言って立ち上がり
荷物をまとめだした
「あ、今から園子ちゃんとお出かけだっけ?」
「うん、映画見に行った後杯戸町に新しくできたカフェに行くの」
「いいな〜私も行きたかった⋯」
「ふふっ今度桜さんも一緒に行こ?
園子にも言って予定合わせるからっ」
「もちろんっ」
「じゃあコナン君、夕方までには帰ってくるから
お父さんに⋯あれ?」
言葉を止めた蘭ちゃんを不思議に思って見ていると
蘭ちゃんはその場で屈んだ後
何かを手に取りそれを渡してきた
「桜さん、もう1つここに落ちてたよ」
蘭ちゃんが渡してきたのは⋯
白モコナのぬいぐるみだった
「⋯え?
私モコナのぬいぐるみは1つしか作ってないはずだけど⋯」
カウンターには確かにケロちゃんとモコナのぬいぐるみが置いてある
不思議に思ってそれを受け取った瞬間
「モコナぬいぐるみじゃないもんっ!!」
「「「「⋯⋯⋯⋯⋯」」」」
「ぷぅっ!」
「「「「しゃ⋯喋ったぁぁぁぁ!?」」」」
なっ⋯何でぬいぐるみが喋って!?
いや違う、私が作ったぬいぐるみは⋯確かにここにある
じゃあ⋯カード!?
で、でもいつものカードの気配はしないっ⋯
けれど⋯
前に天気が大荒れになって風見さんが川で溺れかけていた日
あの時に嫌な気配を感じたけれど
それとは別に感じた気配が⋯
このモコナから感じる
もしこれがカードとは違う『魔力』だとしたら⋯
じゃあこのモコナは⋯もしかして⋯
「な⋯なに⋯これ?喋るぬいぐるみ⋯?」
「っ!!」
ま、まずい!
コナン君と安室さんはともかく蘭ちゃんには誤魔化さないとっ⋯!
「ここここここれは!あのっ!!
私が作った人形に阿笠博士が最新人工AIを搭載した喋って動く人形ででででっ」
「へぇ〜さすが阿笠博士っ
まるで生きてるみたいっ可愛い〜っ」
「えへへ〜っモコナ可愛い?」
「うんっ可愛い〜っ」
蘭ちゃんはにこっと笑いながらモコナを撫でていて⋯
うわぁ⋯何この光景⋯めっちゃ癒される⋯
じゃなくて!
「らららら蘭ちゃん、このぬいぐるみについてはまた今度話すとして
そろそろ行かないと時間がないんじゃない?」
「あ!本当だ!じゃあ私は行くねっ」
蘭ちゃんがそう言ってモコナの頭をひと撫でした後
出口の方へ歩きだそうとしたら
カランッ
と鐘が鳴り扉の方を見た
「い、いらっしゃいま⋯せ⋯」
ポアロの入口から入ってきたのは3人の男の人で⋯
「すみません⋯あの⋯
ここに白い生き物が来ませんでしたか⋯?」
その人物に、ドクリと心臓が音を立て
私の身体が固まった
なぜなら⋯
「あーっ!!皆〜っ!」
「!!モコナ!やっぱりここに居たんだな」
私の手の中に居たモコナがぴょんと跳ねて
茶髪の男の子の方へ飛んでいき
その男の子がモコナをキャッチする
「モコナ見つかって良かったね〜」
「おい白饅頭、ここに来た途端居なくなりやがって⋯
勝手に行動すんじゃねぇ」
「だってだって、すっごく美味しそうな匂いがお店からしてて
そしたら扉が開いて中からお客さんが出てきたから⋯
つい入っちゃったっ」
「入っちゃった、じゃねぇんだよ!」
「やーん!黒鋼こわーいっ!」
「黒鋼さんそこら辺で⋯」
「甘やかすんじゃねぇ小僧!」
「ねーねーそれよりさー
オレお腹空いたからここで食べてかない?
⋯オレ達に用がある人も、居るみたいだし」
そう言って、こっちを向いた3人と
目が合う
その瞬間、私は無意識に駆け出していて
「っ⋯
ずっと⋯
会いたかったっ⋯
小狼君っ!!」
茶髪の男の子⋯
小狼君へ抱きついた
