004

うだるような夏の暑さと、昨日から降り止まない雨で寝苦しい夜だった。

0:57

このままベッドの上で寝返りを打ち続けるのも不毛なので、いっそ顔でも洗おうと部屋を抜け出す。

「眠れないのか」

声の主は姿を見ずともわかった。

「うん、パパも?」

ボリュウムを絞ったTVから、古い映画のBGMが流れていた。

TVの青い光に照らされた父は、いつにも増して無機質だった。

無機質と生物の間。

「こうも暑いとな」
「お揃いだね。私も映画見ていい?」

だが、兵器だとしても父は優しいのだ。

「途中からで面白いか」
「何度も見てるから」

近づき触れた父の膝がひんやりとして愛おしかった。
1/5ページ
スキ