選択
彼の掠れた声は私の鼓膜を撫で、脳がゾワゾワした。
気づいた時にはもう、彼の肩越しに世界を見ていた。
背中に食い込む彼の指が痛くてうまく呼吸ができない。
そんなに力を込めて抱きしめなくても、私はどこにも行かない。行けるわけがない。
彼から、離れられるわけなどないのに、
彼の纏う香りがなぜか悲しくて、力を込められた腕の中で呼吸が上手くできない。
彼は愛ゆえに私を殺すかもしれない。
それほどまでに愛されて、私は幸せだったなあ。なんて、声も出せずにただ彼の腕の中で悲しかった。
幽暗な部屋の中で、彼は少し笑っていた。
気づいた時にはもう、彼の肩越しに世界を見ていた。
背中に食い込む彼の指が痛くてうまく呼吸ができない。
そんなに力を込めて抱きしめなくても、私はどこにも行かない。行けるわけがない。
彼から、離れられるわけなどないのに、
彼の纏う香りがなぜか悲しくて、力を込められた腕の中で呼吸が上手くできない。
彼は愛ゆえに私を殺すかもしれない。
それほどまでに愛されて、私は幸せだったなあ。なんて、声も出せずにただ彼の腕の中で悲しかった。
幽暗な部屋の中で、彼は少し笑っていた。
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