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私も彼も、街に馴染むことに必死だった。
この世界でどこにいたって異分子である私たちは、
他人に適切であると決められた距離を今日も保って生きている。


いつも私達の関係を距離感を他人に決められてしまう。恋人だとかそうじゃないとか、そんな事どうだって良いのに。
ここに確かに愛はあって、恋である必要は無かったのに。

私に人は、年上に恋をするのはその年頃なら良くあることだと良い、
彼は制服姿の私と一緒に居る事で誰かに酷い言葉をかけられたりもしただろうか。


他者に言葉をかけられるとき、多くの場合、甘んじて受け入れるが、夜中ソレは鋭利な礫となり柔らかい心を抉る。

私もあなたも、もちろん他人も誰もが、必要以上に傷つけられる必要なんて無いのに。
他者を傷つける事を最大の防御として自己愛とするならば平和など夢のまた夢だろう。

そういうものに殺されたくない。
自己愛に殺されたくない。
わたしを大切にできない人に殺されたくない。

この先他の誰でもない、殺されるなら貴方が良い。

尖った三日月が刺さるより、
欠けのない満月に殴られたかった。
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