Dr.stone
※主に大樹×杠の妄想詰め(たまにおさなな)
◇ドクストと童話パロって似合いそう~ってネタ
タイトルシリーズ
・センックと豆の木(「この豆、他の品種よりむちゃくちゃデケーじゃねえか!(ソソコレ」)
・スイカ太郎(「チョークとサガラを連れて石化退治にいくんだよ!」)
・クロしま太郎(「おう!てめーがルリっつー竜宮城の姫か?」)(クロルリ風味)
・司太郎(まさかり担がなくてもクマにもライオンにも勝っちゃった)
みたいな感じでもっと色々思いつくと思う!
童話パロではないけど、司さんが未来ちゃんに話して聞かせた
「人魚姫~HAPPYEND~」バージョンももっと知りたい!
そしてまあ案の定のたいゆず贔屓な本題↓↓
『ゆず頭巾ちゃん』
はるか昔、今から3700年前のこと。
とある森に杠という女の子が住んでいた。
杠は手芸が大の得意で、最近は手作りの赤い頭巾を被るのがお気に入りらしい。
そんな杠の姿を見て、森のいきものたちは杠のことを「ゆず頭巾ちゃん」と呼んでいた。
……みたいな感じの導入で。
この世界の杠は、森の奥で実験に明け暮れている千空に頼まれて、
まちで色んなものを代わりに調達したり、小道具を作ったりして千空に届けていた。
今日も、千空に届け物をすべく森の中を歩いていたら、
大きなオオカミ族の男の子が座り込んでいた。
どうかしたのかと傍に近づいたら、転んで足を怪我したのか膝から血が出ている。
「大丈夫?」と声をかけたら、驚いたように耳を立ててこっちをみる男の子。
「俺は大丈夫だ!心配してくれてありがとう!だが、オオカミ族には悪い人もいるから、無暗に声をかけるのは危険だぞ!」
って笑って答えてくれた。
その爽やかさが心地いいなと思いながら、彼の傷口を持っていた水で洗い流して優しく拭いてあげて、ハンカチを巻いて応急処置をする杠。
「軽く手当したから、帰ったらちゃんと洗って清潔にしてね」
って笑いかけたら、何故か顔が赤い男の子。
「あ、ありがとう……!えっと、名前は」
「杠だよ。あなたの名前は?」
「大樹だ!改めて、ありがとう杠!」
という感じでこの世界のたいゆずは出会う。
そんで、なんだかんだで、
実は大樹も千空と知り合いで、杠と同じように千空の実験を手伝ったりしていたらしいことを知って、3人でつるむようになる(おさなな思考)。
一緒にいる時間が増えていくごとに、お互いがお互いへの恋心を募らせていくようになるたいゆず。
そんなある日、杠がいつものごとく千空の家に届け物をしようと向かっていたら大樹と出会った。
曰く、大樹も千空の家に向かっているところだったらしい。
今日はいつもより一緒にいる時間がちょっとだけ長いかもって嬉しく思った矢先に、忘れ物をしたことに気付いた杠。
「千空くんに渡すもの忘れて来ちゃった!大樹くんは先に行ってて!」
って慌てて戻ろうとする杠と、せめて荷物は俺が先に千空に渡しておくぞ!っていう大樹。
お言葉に甘えて、荷物を大樹に預けて急いで忘れ物を取りにった杠だった。
なんとか忘れ物を持って千空の家に来た杠。
いつもなら2人の笑い声が聞こえてきそうなのに、いつもより静かで。
ノックしたらごもごもと声がしたので、とりあえず中に入る。
当たりを見渡したら、ベッドの方にこんもりと大きなふくらみがひとつ。
「……千空くん?」
「!!あ、ああ!!俺は千空だ!!」
「……」
明らかにもう一人の幼馴染の声だけれども、
もしかしたら千空が、声を変える実験をしているのかもしれない。
ベッドに近づいて、布団からはみ出ているふさふさの耳としっぽを見つめる杠。
「今日の千空くんは、いつもより大きいね?」
「そ、そうだな!成長期だからな!」
「今日の千空くんは、声が大きいね?」
「今日の俺は……とても調子がいいからな!」
しかし、どう考えても自分が今話している相手は千空じゃなくて大樹だ。
「今日の大樹くんは、おかしな行動をするね」
「そ、そうか?俺はいつもどおり、で……っ」
「大樹くん?」
突然ガバーっと布団をめくって姿をみせたその人は、やっぱり大樹で。
近づいて来た大きな腕が自分を包んで、ぎゅーっと抱きしめられてしまった。
「杠ぁ~~!!本当にすまない!!俺は、俺は!!」
「やっぱり大樹くんだったんだね。良かった」
「すまない、杠……」
「大丈夫だよ、大樹くん。そういえば千空くんは?」
「千空は、俺が来た時から留守のようだった」
「そっか。でもどうして千空くんみたく振る舞おうとしてたの?」
「杠が、杠の忘れ物が、どうしても千空に渡したいものだったようだから、杠が来た時に千空がいなかったら悲しいんじゃないかと思ったんだ」
「私が?」
「ああ、杠が悲しむかもしれないと思ったら、咄嗟に身体が動いてしまった」
「ふふ、そっか。なんだか大樹くんらしいね」
「杠……」
「てめーら、俺のベッドで二人して何してんだ」
「へ?」
「……あ」
そんなこんなで、ゆず頭巾はオオカミくんとこれからも仲良く暮らしましたとさ。
◇大人たいゆずとお酒
「わっ」
「杠!足元がふらついているぞ」
「んー、ちょっと今のは危なかったですな~」
「杠、少し飲みすぎじゃないか?水を飲んだほうがいい」
「えへへ、大樹くん優しい~大樹くん大好き~」
「俺も、杠のことは」「あ、間違えました。杠ちゃんは大樹くんのことを愛しています」
「ン゙ゥ゙」
◇学生時代のたいゆず
学生時代、
クラスの男子が「石神って小川さんと仲良いよね?付き合ってるの?」と聞かれる回。
ため息をつきつつ適当にあしらったけれども、
この手の質問を頻繁にされるようになると親友二人の恋路を考えて
「杠は恋愛禁止なんだよ」と言いたくなってくる。
アイドルかよと思いながらも、
実際クラスの男子にとって幼馴染の少女はアイドルのような存在であることも確かで。
ただ、ゆずの普段の立ち振る舞いは可憐な少女だけれども、
ひとたび手芸や作業をさせれば職人の顔つきになるし、
ゆずの手には手芸時にできたたこがいくつもあるから、
アイドルでありながらアイドルじゃないゆずに安心する千もいる。
そんなこんなである時、ゆずから何かをもらった時にゆずの手をみて
「テメーはアイドルみたいな存在なのに手つきは職人のそれだな」って言っちゃう。
「千空!!駄目だそれは!!杠がアイドルだと俺は杠に気軽に握手できなくなるし今みたいに喋れなくなる!!それだけは困る!!」
「論点そこじゃねえ」
「つまり私はアイドルみたいに、どんなにつらい時でも笑顔を絶やさず努力する“根気”があるって褒めてくれてるの?ワオ、ありがとう」
「論点そこでもねえ」
そんなたいゆず、
学生時代のどこかの年でたいゆずが別クラスになってたら、
「今日は朝から大樹くんとお話しできた!」って
すごくご機嫌になるゆずがいたらいいな。
クラスの子も先生も「(なんか今日小川さん機嫌いいな)」って思ってる。
学校の階段とかで先に登ってたゆずがじゅくんと話すべく後ろを見た時に、いつも見上げてた目線が今は同じ目線で、なんだか嬉しくなっちゃう回。
◇ゆずの唇を触る大樹くんの話
「千空くん、ちょっと千空くんの意見をききたいといいますか、なんといいますか」
「どうし……その顔だと、大樹のことか?」
「ワオ、すぐ分かるんだね」
「なんかあったか?デカブツはテメーのことを目に入れても痛くないくらい大事にしてるだろ」
「そう、なんだけど……」
「……何かあったのか?」
「最近ね、大樹くんが変な行動をするんだ」
「変?あのデカブツがか?」
「うん、大樹くんね、最近ずっと……私の唇をふにふにしてくるの」
「ふにふに」
「私達ってほら、この前あの楠の下で婚約したでしょ」
「お付き合い通り越してプロポーズされてたな」
「そう、だから、最初は……、き、キス、してくれるのかなって」
「おお」
「そう思ったんだけど」
「……違うのか」
「大樹くん、ずっとふにふにしてばっかで」
「さっきからなんだその“ふにふに”ってのは」
「唇をずっと指で押してくるの」
「あ゙ー……」
「20分くらい」
「長ぇっ!!」
「私が止めなかったら1時間はふにふにされてるのかも」
「なんつーか、テメーも大変だな……」
「それでね、なんで大樹くんがそんなことするのか知りたくて」
「俺に訊きに来たっつーワケか」
「その通りです。私的には、大樹くんはプチプチの練習をしたいのかなって考えてるんだけど」
「突拍子もねえこと言い始めやがった。プチプチって梱包材のことか?」
「うん。昔、大樹くん、プチプチをいっこずつ潰せないって言ってたでしょ」
「そういやそんなこと大昔に言ってやがったな」
「それで、私の唇で練習してるのかなって」
「なんでそうなる!?」
「大樹くん、私を壊れモノみたいに恐る恐る抱きしめたりしてるから、力加減を試してるのかと」
「100億%違うな」
「どうして?」
「デカブツが杠を何かの練習台にするなんてありえねー。百歩譲って杠に触れるために緩衝材で練習するならまだわかるわ」
「そうかな?」
「ぜってーそうだ」
「じゃあ……ピンポンダッシュの練習、とか?」
「それも違うわ!」
「だよね。大樹くんが他人に迷惑かけることを練習するハズないし」
「論点そこじゃねえ」
「千空くんなら人の唇ふにふにする時ってどんな状況?」
「さも俺が他人の唇に触れ回る奴みたいに言うんじゃねえ!触ったこともねえわ」
「そうなの?」
「流石にその大樹の行動の意図は、大樹本人にしか分からねえ。俺からしれっと聞いとくか?」
「……うん。お願いしてもいい?」
◇ ◇ ◇
「……っつーことがあったわけだが、どう思う?メンタリスト」
「うんそれシンプルに大樹ちゃんは杠ちゃんにキスしたいだけだわ」
「やっぱそう思うか」
「なんでその場で言ってあげなかったの?千空ちゃん」
「あの場で言っても杠は信じねえだろ」
「ふーん……」
「んだよニヤつきやがって」
「別にー?じゃあさ、杠ちゃんにはこう返事をしてあげたらいいんじゃない?」
「どんな返事だよ」
「それはね~……」
◇ ◇ ◇
「杠―!こっここ、こっちを向いてくれないか!?」
「なんだいね大樹くん。改まって」
「(今日こそは、杠と……!!)」
「んむっ……(大樹くんのいつものふにふにが始まった)」
「(しかし、いざとなると心の準備が全くできん)」
「……えいっ!」
「んむっ!?」
「えへへ、大樹くんいつも私の唇さわるでしょ?」
「ん、うむ」
「だから、私からもそんな“いたずら”の仕返しをしてみました!」
「……」
「……大樹くん?」
「杠、違うんだ」
「へ?」
「杠。俺が、本当にしたかったことは」
◇ ◇ ◇
「大樹ちゃん、ちゃんとキスできたかな~。まあ、今まで心の準備をしてたつもりが、じゃれてるなんて勘違いされてたって知ったら男が廃るってもんでしょ。不覚にも恋のキューピットになっちゃうなんて、俺もいいコトしちゃったね~」
◇杠は可愛い
大樹くん、アマリリさんのワザは通用しない(心に決めた人がいる)から
自信なくして「私って可愛くないのかしら」って零したら
「ん?美人だと思うぞ!」って言ってくれるんだけど、
微かに嫉妬したゆずに「私はどうかな?可愛くない?」
って詰められて真っ赤になりながら
「……可愛い」って言う回をやな
◇可愛いが来る前に大好きが押し寄せるから
昔、千空が「『かわいい』と思う感情は、客観的にモノを見た時に沸き上がるもんだ」って言ってたように(言ってない)、
たいじゅくんってずっと主観で杠を見つめていて、
まっすぐにゆずのことを考えて等身大の愛でゆずを想って生きて来ただろうから、
そもそも「かわいい」って思わないんじゃないかって話をしてたのですが、
たいじゅくん、いつも等身大でゆずと向き合ってるから常にゆずに対して「かわいい」じゃなくて「大好き」の感情でいると思ってる。
けど、本人に「客観的に自分を見てほしい」ってなった時に、
稀に出ないじゅくんの「かわいい」が登場してくれたら最高だと思う。
◇ドクストと童話パロって似合いそう~ってネタ
タイトルシリーズ
・センックと豆の木(「この豆、他の品種よりむちゃくちゃデケーじゃねえか!(ソソコレ」)
・スイカ太郎(「チョークとサガラを連れて石化退治にいくんだよ!」)
・クロしま太郎(「おう!てめーがルリっつー竜宮城の姫か?」)(クロルリ風味)
・司太郎(まさかり担がなくてもクマにもライオンにも勝っちゃった)
みたいな感じでもっと色々思いつくと思う!
童話パロではないけど、司さんが未来ちゃんに話して聞かせた
「人魚姫~HAPPYEND~」バージョンももっと知りたい!
そしてまあ案の定のたいゆず贔屓な本題↓↓
『ゆず頭巾ちゃん』
はるか昔、今から3700年前のこと。
とある森に杠という女の子が住んでいた。
杠は手芸が大の得意で、最近は手作りの赤い頭巾を被るのがお気に入りらしい。
そんな杠の姿を見て、森のいきものたちは杠のことを「ゆず頭巾ちゃん」と呼んでいた。
……みたいな感じの導入で。
この世界の杠は、森の奥で実験に明け暮れている千空に頼まれて、
まちで色んなものを代わりに調達したり、小道具を作ったりして千空に届けていた。
今日も、千空に届け物をすべく森の中を歩いていたら、
大きなオオカミ族の男の子が座り込んでいた。
どうかしたのかと傍に近づいたら、転んで足を怪我したのか膝から血が出ている。
「大丈夫?」と声をかけたら、驚いたように耳を立ててこっちをみる男の子。
「俺は大丈夫だ!心配してくれてありがとう!だが、オオカミ族には悪い人もいるから、無暗に声をかけるのは危険だぞ!」
って笑って答えてくれた。
その爽やかさが心地いいなと思いながら、彼の傷口を持っていた水で洗い流して優しく拭いてあげて、ハンカチを巻いて応急処置をする杠。
「軽く手当したから、帰ったらちゃんと洗って清潔にしてね」
って笑いかけたら、何故か顔が赤い男の子。
「あ、ありがとう……!えっと、名前は」
「杠だよ。あなたの名前は?」
「大樹だ!改めて、ありがとう杠!」
という感じでこの世界のたいゆずは出会う。
そんで、なんだかんだで、
実は大樹も千空と知り合いで、杠と同じように千空の実験を手伝ったりしていたらしいことを知って、3人でつるむようになる(おさなな思考)。
一緒にいる時間が増えていくごとに、お互いがお互いへの恋心を募らせていくようになるたいゆず。
そんなある日、杠がいつものごとく千空の家に届け物をしようと向かっていたら大樹と出会った。
曰く、大樹も千空の家に向かっているところだったらしい。
今日はいつもより一緒にいる時間がちょっとだけ長いかもって嬉しく思った矢先に、忘れ物をしたことに気付いた杠。
「千空くんに渡すもの忘れて来ちゃった!大樹くんは先に行ってて!」
って慌てて戻ろうとする杠と、せめて荷物は俺が先に千空に渡しておくぞ!っていう大樹。
お言葉に甘えて、荷物を大樹に預けて急いで忘れ物を取りにった杠だった。
なんとか忘れ物を持って千空の家に来た杠。
いつもなら2人の笑い声が聞こえてきそうなのに、いつもより静かで。
ノックしたらごもごもと声がしたので、とりあえず中に入る。
当たりを見渡したら、ベッドの方にこんもりと大きなふくらみがひとつ。
「……千空くん?」
「!!あ、ああ!!俺は千空だ!!」
「……」
明らかにもう一人の幼馴染の声だけれども、
もしかしたら千空が、声を変える実験をしているのかもしれない。
ベッドに近づいて、布団からはみ出ているふさふさの耳としっぽを見つめる杠。
「今日の千空くんは、いつもより大きいね?」
「そ、そうだな!成長期だからな!」
「今日の千空くんは、声が大きいね?」
「今日の俺は……とても調子がいいからな!」
しかし、どう考えても自分が今話している相手は千空じゃなくて大樹だ。
「今日の大樹くんは、おかしな行動をするね」
「そ、そうか?俺はいつもどおり、で……っ」
「大樹くん?」
突然ガバーっと布団をめくって姿をみせたその人は、やっぱり大樹で。
近づいて来た大きな腕が自分を包んで、ぎゅーっと抱きしめられてしまった。
「杠ぁ~~!!本当にすまない!!俺は、俺は!!」
「やっぱり大樹くんだったんだね。良かった」
「すまない、杠……」
「大丈夫だよ、大樹くん。そういえば千空くんは?」
「千空は、俺が来た時から留守のようだった」
「そっか。でもどうして千空くんみたく振る舞おうとしてたの?」
「杠が、杠の忘れ物が、どうしても千空に渡したいものだったようだから、杠が来た時に千空がいなかったら悲しいんじゃないかと思ったんだ」
「私が?」
「ああ、杠が悲しむかもしれないと思ったら、咄嗟に身体が動いてしまった」
「ふふ、そっか。なんだか大樹くんらしいね」
「杠……」
「てめーら、俺のベッドで二人して何してんだ」
「へ?」
「……あ」
そんなこんなで、ゆず頭巾はオオカミくんとこれからも仲良く暮らしましたとさ。
◇大人たいゆずとお酒
「わっ」
「杠!足元がふらついているぞ」
「んー、ちょっと今のは危なかったですな~」
「杠、少し飲みすぎじゃないか?水を飲んだほうがいい」
「えへへ、大樹くん優しい~大樹くん大好き~」
「俺も、杠のことは」「あ、間違えました。杠ちゃんは大樹くんのことを愛しています」
「ン゙ゥ゙」
◇学生時代のたいゆず
学生時代、
クラスの男子が「石神って小川さんと仲良いよね?付き合ってるの?」と聞かれる回。
ため息をつきつつ適当にあしらったけれども、
この手の質問を頻繁にされるようになると親友二人の恋路を考えて
「杠は恋愛禁止なんだよ」と言いたくなってくる。
アイドルかよと思いながらも、
実際クラスの男子にとって幼馴染の少女はアイドルのような存在であることも確かで。
ただ、ゆずの普段の立ち振る舞いは可憐な少女だけれども、
ひとたび手芸や作業をさせれば職人の顔つきになるし、
ゆずの手には手芸時にできたたこがいくつもあるから、
アイドルでありながらアイドルじゃないゆずに安心する千もいる。
そんなこんなである時、ゆずから何かをもらった時にゆずの手をみて
「テメーはアイドルみたいな存在なのに手つきは職人のそれだな」って言っちゃう。
「千空!!駄目だそれは!!杠がアイドルだと俺は杠に気軽に握手できなくなるし今みたいに喋れなくなる!!それだけは困る!!」
「論点そこじゃねえ」
「つまり私はアイドルみたいに、どんなにつらい時でも笑顔を絶やさず努力する“根気”があるって褒めてくれてるの?ワオ、ありがとう」
「論点そこでもねえ」
そんなたいゆず、
学生時代のどこかの年でたいゆずが別クラスになってたら、
「今日は朝から大樹くんとお話しできた!」って
すごくご機嫌になるゆずがいたらいいな。
クラスの子も先生も「(なんか今日小川さん機嫌いいな)」って思ってる。
学校の階段とかで先に登ってたゆずがじゅくんと話すべく後ろを見た時に、いつも見上げてた目線が今は同じ目線で、なんだか嬉しくなっちゃう回。
◇ゆずの唇を触る大樹くんの話
「千空くん、ちょっと千空くんの意見をききたいといいますか、なんといいますか」
「どうし……その顔だと、大樹のことか?」
「ワオ、すぐ分かるんだね」
「なんかあったか?デカブツはテメーのことを目に入れても痛くないくらい大事にしてるだろ」
「そう、なんだけど……」
「……何かあったのか?」
「最近ね、大樹くんが変な行動をするんだ」
「変?あのデカブツがか?」
「うん、大樹くんね、最近ずっと……私の唇をふにふにしてくるの」
「ふにふに」
「私達ってほら、この前あの楠の下で婚約したでしょ」
「お付き合い通り越してプロポーズされてたな」
「そう、だから、最初は……、き、キス、してくれるのかなって」
「おお」
「そう思ったんだけど」
「……違うのか」
「大樹くん、ずっとふにふにしてばっかで」
「さっきからなんだその“ふにふに”ってのは」
「唇をずっと指で押してくるの」
「あ゙ー……」
「20分くらい」
「長ぇっ!!」
「私が止めなかったら1時間はふにふにされてるのかも」
「なんつーか、テメーも大変だな……」
「それでね、なんで大樹くんがそんなことするのか知りたくて」
「俺に訊きに来たっつーワケか」
「その通りです。私的には、大樹くんはプチプチの練習をしたいのかなって考えてるんだけど」
「突拍子もねえこと言い始めやがった。プチプチって梱包材のことか?」
「うん。昔、大樹くん、プチプチをいっこずつ潰せないって言ってたでしょ」
「そういやそんなこと大昔に言ってやがったな」
「それで、私の唇で練習してるのかなって」
「なんでそうなる!?」
「大樹くん、私を壊れモノみたいに恐る恐る抱きしめたりしてるから、力加減を試してるのかと」
「100億%違うな」
「どうして?」
「デカブツが杠を何かの練習台にするなんてありえねー。百歩譲って杠に触れるために緩衝材で練習するならまだわかるわ」
「そうかな?」
「ぜってーそうだ」
「じゃあ……ピンポンダッシュの練習、とか?」
「それも違うわ!」
「だよね。大樹くんが他人に迷惑かけることを練習するハズないし」
「論点そこじゃねえ」
「千空くんなら人の唇ふにふにする時ってどんな状況?」
「さも俺が他人の唇に触れ回る奴みたいに言うんじゃねえ!触ったこともねえわ」
「そうなの?」
「流石にその大樹の行動の意図は、大樹本人にしか分からねえ。俺からしれっと聞いとくか?」
「……うん。お願いしてもいい?」
◇ ◇ ◇
「……っつーことがあったわけだが、どう思う?メンタリスト」
「うんそれシンプルに大樹ちゃんは杠ちゃんにキスしたいだけだわ」
「やっぱそう思うか」
「なんでその場で言ってあげなかったの?千空ちゃん」
「あの場で言っても杠は信じねえだろ」
「ふーん……」
「んだよニヤつきやがって」
「別にー?じゃあさ、杠ちゃんにはこう返事をしてあげたらいいんじゃない?」
「どんな返事だよ」
「それはね~……」
◇ ◇ ◇
「杠―!こっここ、こっちを向いてくれないか!?」
「なんだいね大樹くん。改まって」
「(今日こそは、杠と……!!)」
「んむっ……(大樹くんのいつものふにふにが始まった)」
「(しかし、いざとなると心の準備が全くできん)」
「……えいっ!」
「んむっ!?」
「えへへ、大樹くんいつも私の唇さわるでしょ?」
「ん、うむ」
「だから、私からもそんな“いたずら”の仕返しをしてみました!」
「……」
「……大樹くん?」
「杠、違うんだ」
「へ?」
「杠。俺が、本当にしたかったことは」
◇ ◇ ◇
「大樹ちゃん、ちゃんとキスできたかな~。まあ、今まで心の準備をしてたつもりが、じゃれてるなんて勘違いされてたって知ったら男が廃るってもんでしょ。不覚にも恋のキューピットになっちゃうなんて、俺もいいコトしちゃったね~」
◇杠は可愛い
大樹くん、アマリリさんのワザは通用しない(心に決めた人がいる)から
自信なくして「私って可愛くないのかしら」って零したら
「ん?美人だと思うぞ!」って言ってくれるんだけど、
微かに嫉妬したゆずに「私はどうかな?可愛くない?」
って詰められて真っ赤になりながら
「……可愛い」って言う回をやな
◇可愛いが来る前に大好きが押し寄せるから
昔、千空が「『かわいい』と思う感情は、客観的にモノを見た時に沸き上がるもんだ」って言ってたように(言ってない)、
たいじゅくんってずっと主観で杠を見つめていて、
まっすぐにゆずのことを考えて等身大の愛でゆずを想って生きて来ただろうから、
そもそも「かわいい」って思わないんじゃないかって話をしてたのですが、
たいじゅくん、いつも等身大でゆずと向き合ってるから常にゆずに対して「かわいい」じゃなくて「大好き」の感情でいると思ってる。
けど、本人に「客観的に自分を見てほしい」ってなった時に、
稀に出ないじゅくんの「かわいい」が登場してくれたら最高だと思う。