12war
[恋愛力学に公式はない]
(十二大戦、戌酉。会話文。学パロ風(?))
「ダメです。全然解けません。無理です詰みました」
「諦めたらそこで試合終了だぞ」
「諦めなくても答えが間違いだったらそこで進級終了なんですよ、こっちは」
「普段勉強しないお前が悪いな。明日はなんの教科があるんだ」
「数Bと現代文です」
「お前、数学の点数高かったじゃねぇか」
「現文ができないんですよ、全然わかんないんです」
「俺がちょっと教えてやろうか」
「ほんとですか?」
*****
「すごいじゃねえか、漢字の問題はまあまあ合ってるぞ」
「まあ、暗記系は私もできる方だと思いますよ」
「そういや、理系と暗記系はまあまあできるよな、鳥頭のくせに」
「む。……でも確かに、なんででしょうね?私、『登場人物の心情を述べよ』みたいな、暗記や公式が通じない問題が、小学生の時から全くできないんです。」
「お前が小1の時、かさじぞうのじいさんが地蔵に傘をあげた理由を『じぼうじきになっていたから』って書いてたのは笑ったな」
「そこはむしろ、小1の時点で『自暴自棄』という単語を知っていたところに驚くべきですよ。私って天才じゃないですか」
「天才様なら、明日の試験も余裕だな」
「天才ではなかったみたいです」
*****
「そもそも、マイナス×マイナスがプラスになるのってなかなかおかしな話ですよね」
「算数の話か?今、俺たちは現代文の勉強をしているはずなんだが。」
「考えてもみてください。マイナスとマイナスが掛け合わさるんですよ。ものすごく闇を感じるといいますか、魔王が君臨しそうな式ができそうじゃないですか。なんでプラスになるんでしょうね。理屈はわかるんですけど、『暗黒の式マイナス』って感じがどうも否めないというか」
「なんだよ『暗黒の式マイナス』って。そうだな……、庭取は、自分のことプラスの人間かマイナスの人間かって訊かれたらどう答える?」
「私ですか?……私は、たぶん、マイナスのほうです」
「だな。お前はプラスの人間に見えて、マイナス側の人間だ。俺も俺自身のことはマイナス側の人間だと思っている。ただ、お前と俺が一緒にいるとプラスになるって感じがしねぇか?」
「……あーそういうことですか!ものすごく腑に落ちました!」
*****
「なるほど、つまり『いなばのしろうさぎ』で大国主命に助けられたことを八神姫に伝えたうさぎさんは、ワニザメを騙した罰として最後には神様においしくいただかれちゃったということですね?」
「おい、どうやったら今俺が教えていた勉強の話から『いなばのしろうさぎ』の話がでてくるんだ」
「あれ?うさぎさんが一匹ずつワニザメの背中を超えていかないと島にたどり着けなかったように、登場人物の心情も一気には変わらないと、必ず前後に心情を形成する足組があると言ってませんでしたっけ」
「俺が教えた要点をまとめた上で、その話を振ってくるお前の脳がどうなってるか知りたいわ」
「つまり、この部分で『この台詞を言った時のねずみくんの心情を答えよ』的な問題が出たら、この辺の文章をいい感じにまとめたらいいんですね!」
「いや、違うな。お前が出したこの部分はうしさんの行動になるから、ねすみくんの心情にはならねえよ。ねすみくんの心情はねすみくんの言動から読み取ってくれ」
「じゃあここですね」
「それはとらちゃんの台詞だな」
「うー!もう現文だけ代わりに怒突さんが受けてくださいよー!」
「残念だが、無理な話だ」
*****
「そーいや、俺にも解けねえ問題があった」
「へぇー怒突さんにも解けない問題ですかー。それはそれは、大問題ですね」
「ああ、とある登場人物のとある心情がどうしてもわからねぇ」
「ふむ、現代文ですか?私の苦手な文系じゃないですか」
「いや、お前ならわかるかもしれねえな」
「本当ですか。ちょっとどんな問題か教えてくださいよ」
「言うからには答えろよ」
「もちろんです!あ、でも間違えたらすみません」
「できれば間違えてほしくないんだが…『庭取が怒突に想いを寄せています。なぜ想いを寄せているのか、庭取の心情を50字以内で述べなさい。』」
「……えぇ?!なんですかどうしたんですか、そんな話、今はどうでもいいでしょう……!」
「どうでもよくねえよ」
「……怒突さんならわかりそうですけど」
「俺にはどうにもわからねえんだ。お前ならわかるかと思ってな」
「うー、さっき言ってた、対象の人物の行動や発言から推測できるんじゃないですか」
「必ずしも、登場人物の言動がそいつの心情を表してるとは限らねえんだよ。お前だって、思ってることと逆のことをしたりすることもあるだろ?それにな、考え方じゃなくて答えを知りたいんだよ、俺は」
「う、うわーなんですかなんなんですかもう。どうしても言わせたいって魂胆ですね!?まわりくどいなぁ、えー、こほん……好きなものは好きなんです。好きになったのがいつからなんてわからないし、ここがこうだから好きってなったら、それ以外は好きじゃないみたいになるじゃないですか。いつだって理由はあとづけみたいなものなんですよ。私はただ、怒突さんのことが好きなんです。心から、好きなんです。そして、この気持ちは嘘ではありません。まる」
「……50字以上だが、満点の解答だったみてぇだ」
「えっそれだけですか?ここまで言わせておいてそれですか?なんかこう、褒めるなりなんなりしてくださいよ」
「どうやらこの問題はお前の得意分野だったみたいだったんでな」
「うまいこと言いますね。でも私が満点取るなんて奇跡みたいなものなんですよ?」
「そうかい。なら、とっておきのご褒美をくれてやらねえとなあ?」
「な、なんですかその顔、何するつもりですか」
「その答えもお前ならわかるだろ?」
「わ、わかりません!知りませんから!あーもうこんなことになるんなら白紙で回答を出せばよかったです!」
「さぁ、答え合わせの時間だぜ」
(十二大戦、戌酉。会話文。学パロ風(?))
「ダメです。全然解けません。無理です詰みました」
「諦めたらそこで試合終了だぞ」
「諦めなくても答えが間違いだったらそこで進級終了なんですよ、こっちは」
「普段勉強しないお前が悪いな。明日はなんの教科があるんだ」
「数Bと現代文です」
「お前、数学の点数高かったじゃねぇか」
「現文ができないんですよ、全然わかんないんです」
「俺がちょっと教えてやろうか」
「ほんとですか?」
*****
「すごいじゃねえか、漢字の問題はまあまあ合ってるぞ」
「まあ、暗記系は私もできる方だと思いますよ」
「そういや、理系と暗記系はまあまあできるよな、鳥頭のくせに」
「む。……でも確かに、なんででしょうね?私、『登場人物の心情を述べよ』みたいな、暗記や公式が通じない問題が、小学生の時から全くできないんです。」
「お前が小1の時、かさじぞうのじいさんが地蔵に傘をあげた理由を『じぼうじきになっていたから』って書いてたのは笑ったな」
「そこはむしろ、小1の時点で『自暴自棄』という単語を知っていたところに驚くべきですよ。私って天才じゃないですか」
「天才様なら、明日の試験も余裕だな」
「天才ではなかったみたいです」
*****
「そもそも、マイナス×マイナスがプラスになるのってなかなかおかしな話ですよね」
「算数の話か?今、俺たちは現代文の勉強をしているはずなんだが。」
「考えてもみてください。マイナスとマイナスが掛け合わさるんですよ。ものすごく闇を感じるといいますか、魔王が君臨しそうな式ができそうじゃないですか。なんでプラスになるんでしょうね。理屈はわかるんですけど、『暗黒の式マイナス』って感じがどうも否めないというか」
「なんだよ『暗黒の式マイナス』って。そうだな……、庭取は、自分のことプラスの人間かマイナスの人間かって訊かれたらどう答える?」
「私ですか?……私は、たぶん、マイナスのほうです」
「だな。お前はプラスの人間に見えて、マイナス側の人間だ。俺も俺自身のことはマイナス側の人間だと思っている。ただ、お前と俺が一緒にいるとプラスになるって感じがしねぇか?」
「……あーそういうことですか!ものすごく腑に落ちました!」
*****
「なるほど、つまり『いなばのしろうさぎ』で大国主命に助けられたことを八神姫に伝えたうさぎさんは、ワニザメを騙した罰として最後には神様においしくいただかれちゃったということですね?」
「おい、どうやったら今俺が教えていた勉強の話から『いなばのしろうさぎ』の話がでてくるんだ」
「あれ?うさぎさんが一匹ずつワニザメの背中を超えていかないと島にたどり着けなかったように、登場人物の心情も一気には変わらないと、必ず前後に心情を形成する足組があると言ってませんでしたっけ」
「俺が教えた要点をまとめた上で、その話を振ってくるお前の脳がどうなってるか知りたいわ」
「つまり、この部分で『この台詞を言った時のねずみくんの心情を答えよ』的な問題が出たら、この辺の文章をいい感じにまとめたらいいんですね!」
「いや、違うな。お前が出したこの部分はうしさんの行動になるから、ねすみくんの心情にはならねえよ。ねすみくんの心情はねすみくんの言動から読み取ってくれ」
「じゃあここですね」
「それはとらちゃんの台詞だな」
「うー!もう現文だけ代わりに怒突さんが受けてくださいよー!」
「残念だが、無理な話だ」
*****
「そーいや、俺にも解けねえ問題があった」
「へぇー怒突さんにも解けない問題ですかー。それはそれは、大問題ですね」
「ああ、とある登場人物のとある心情がどうしてもわからねぇ」
「ふむ、現代文ですか?私の苦手な文系じゃないですか」
「いや、お前ならわかるかもしれねえな」
「本当ですか。ちょっとどんな問題か教えてくださいよ」
「言うからには答えろよ」
「もちろんです!あ、でも間違えたらすみません」
「できれば間違えてほしくないんだが…『庭取が怒突に想いを寄せています。なぜ想いを寄せているのか、庭取の心情を50字以内で述べなさい。』」
「……えぇ?!なんですかどうしたんですか、そんな話、今はどうでもいいでしょう……!」
「どうでもよくねえよ」
「……怒突さんならわかりそうですけど」
「俺にはどうにもわからねえんだ。お前ならわかるかと思ってな」
「うー、さっき言ってた、対象の人物の行動や発言から推測できるんじゃないですか」
「必ずしも、登場人物の言動がそいつの心情を表してるとは限らねえんだよ。お前だって、思ってることと逆のことをしたりすることもあるだろ?それにな、考え方じゃなくて答えを知りたいんだよ、俺は」
「う、うわーなんですかなんなんですかもう。どうしても言わせたいって魂胆ですね!?まわりくどいなぁ、えー、こほん……好きなものは好きなんです。好きになったのがいつからなんてわからないし、ここがこうだから好きってなったら、それ以外は好きじゃないみたいになるじゃないですか。いつだって理由はあとづけみたいなものなんですよ。私はただ、怒突さんのことが好きなんです。心から、好きなんです。そして、この気持ちは嘘ではありません。まる」
「……50字以上だが、満点の解答だったみてぇだ」
「えっそれだけですか?ここまで言わせておいてそれですか?なんかこう、褒めるなりなんなりしてくださいよ」
「どうやらこの問題はお前の得意分野だったみたいだったんでな」
「うまいこと言いますね。でも私が満点取るなんて奇跡みたいなものなんですよ?」
「そうかい。なら、とっておきのご褒美をくれてやらねえとなあ?」
「な、なんですかその顔、何するつもりですか」
「その答えもお前ならわかるだろ?」
「わ、わかりません!知りませんから!あーもうこんなことになるんなら白紙で回答を出せばよかったです!」
「さぁ、答え合わせの時間だぜ」