ステージ1 ザエイン市
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「罠か!?くそっ…こちらアンドレ、何者かに狙撃された!儀式は一旦中止だ!」
アンドレと名乗った男は、##NAME1##の頭上で自分の襟を口元に寄せ誰かに連絡を取っている。
塀の影に上手く身を隠したため銃声は今のところ一発きりで済んでいるが、次がいつ来るか分からない。
「あ……やだ、うそっ…!」
##NAME1##は無傷で済んだ。その証拠に、目の前に覆い被さる辛子色のスーツは鮮やかな赤にじわじわと染まっていく。
「よお、嬢ちゃん…どこも怪我してないか?」
目つきは鋭くいかついままだが、彼は本心から心配してくれているのだと一目でわかった。
「おじ様、血が…!」
「構うな。自分の心配だけしてろ」
出身地柄、銃には慣れているつもりでいた。一度や二度、本物を見たことだってある。だが実践で使った経験は無いし、まさか自分が狙われる羽目になるとは思ってもみなかった。犠牲者が出るなんて想像していなかった。ましてや願掛けじみた簡単な儀式中とあらば。
こんなの聞いていない。
「…そこかっ!」
微かな物音から犯人の居所を突き止め、亀はグレネード弾のピンを口でくわえて引き抜き住宅の窓めがけて投げ入れた。数秒してから爆発音が轟き、その窓の向こう側から土煙が溢れ出す。
「ひ、ひええ…!」
この亀は儀式の邪魔だけでなく、戦争でもしに来たのだろうか?
##NAME1##はすっかり腰を抜かしていた。その内に彼は屋内で伸びている狙撃者の息の有無を確認し、また誰かと通信しながらこちらまで戻って来た。
「あ、貴方は、一体…」
「俺か?」
アンドレ・ベタンクールは一旦目を瞑り、どこか遠くを見つめながら答える。
「……俺は、伝説のトレジャーハンターだ」
「なぁ~にが伝説のとれじゃあはんたあだ、じゃ」
突如三人目の声が彼の発言に茶々を入れてきた。高齢の男性のものだったが、肝心の姿がどこにも見えない。
「今のは…?」
「ぐだふたぬ~ん」
「きゃ!?」
先程の声が今度はいきなり耳元で発せられた。まだ緊張でいっぱいいっぱいな##NAME1##は、思わず飛び上がってしまい側に居る亀男の腰に抱き付く。
「こっ、こら!引っ付くな!」
「痛っ」
しかし力の限り引き剥がされ、すぐに地面へ叩きつけられてしまう。先程の優しさはどこに行ってしまったのか。
「かめ公よ、お主が伝説を名乗るなど127年早いわ」
「じいさん…来てたなら連絡くれよ」
##NAME1##が居た場所の真後ろに声の主は居た。サングラスを掛けたタンクトップ姿のご老人が杖をついている。帽子にリュックサック、丈夫そうなブーツといった探検家そのものの格好をしているが、どう見ても近所への散歩が限度な高齢者だ。
「お嬢さん、お怪我は?」
同じく背後からだが、次に現れた人物は##NAME1##に前もって声をかけた後そっと寄り添い、肩を左右から優しく支えてくれた。
「怖ろしい思いをしましたね。ですが、もう大丈夫ですよ」
なかなかの美男子に間近で微笑みかけられる。
「あ…ありがとうございます…」
艶のある黒髪に透き通る緑色の瞳が印象的で、意図せずとも彼女の頬はほんのりと染まった。
アンドレと名乗った男は、##NAME1##の頭上で自分の襟を口元に寄せ誰かに連絡を取っている。
塀の影に上手く身を隠したため銃声は今のところ一発きりで済んでいるが、次がいつ来るか分からない。
「あ……やだ、うそっ…!」
##NAME1##は無傷で済んだ。その証拠に、目の前に覆い被さる辛子色のスーツは鮮やかな赤にじわじわと染まっていく。
「よお、嬢ちゃん…どこも怪我してないか?」
目つきは鋭くいかついままだが、彼は本心から心配してくれているのだと一目でわかった。
「おじ様、血が…!」
「構うな。自分の心配だけしてろ」
出身地柄、銃には慣れているつもりでいた。一度や二度、本物を見たことだってある。だが実践で使った経験は無いし、まさか自分が狙われる羽目になるとは思ってもみなかった。犠牲者が出るなんて想像していなかった。ましてや願掛けじみた簡単な儀式中とあらば。
こんなの聞いていない。
「…そこかっ!」
微かな物音から犯人の居所を突き止め、亀はグレネード弾のピンを口でくわえて引き抜き住宅の窓めがけて投げ入れた。数秒してから爆発音が轟き、その窓の向こう側から土煙が溢れ出す。
「ひ、ひええ…!」
この亀は儀式の邪魔だけでなく、戦争でもしに来たのだろうか?
##NAME1##はすっかり腰を抜かしていた。その内に彼は屋内で伸びている狙撃者の息の有無を確認し、また誰かと通信しながらこちらまで戻って来た。
「あ、貴方は、一体…」
「俺か?」
アンドレ・ベタンクールは一旦目を瞑り、どこか遠くを見つめながら答える。
「……俺は、伝説のトレジャーハンターだ」
「なぁ~にが伝説のとれじゃあはんたあだ、じゃ」
突如三人目の声が彼の発言に茶々を入れてきた。高齢の男性のものだったが、肝心の姿がどこにも見えない。
「今のは…?」
「ぐだふたぬ~ん」
「きゃ!?」
先程の声が今度はいきなり耳元で発せられた。まだ緊張でいっぱいいっぱいな##NAME1##は、思わず飛び上がってしまい側に居る亀男の腰に抱き付く。
「こっ、こら!引っ付くな!」
「痛っ」
しかし力の限り引き剥がされ、すぐに地面へ叩きつけられてしまう。先程の優しさはどこに行ってしまったのか。
「かめ公よ、お主が伝説を名乗るなど127年早いわ」
「じいさん…来てたなら連絡くれよ」
##NAME1##が居た場所の真後ろに声の主は居た。サングラスを掛けたタンクトップ姿のご老人が杖をついている。帽子にリュックサック、丈夫そうなブーツといった探検家そのものの格好をしているが、どう見ても近所への散歩が限度な高齢者だ。
「お嬢さん、お怪我は?」
同じく背後からだが、次に現れた人物は##NAME1##に前もって声をかけた後そっと寄り添い、肩を左右から優しく支えてくれた。
「怖ろしい思いをしましたね。ですが、もう大丈夫ですよ」
なかなかの美男子に間近で微笑みかけられる。
「あ…ありがとうございます…」
艶のある黒髪に透き通る緑色の瞳が印象的で、意図せずとも彼女の頬はほんのりと染まった。