Case12 無償の愛
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絶望的な状況下でわずかな希望、もとい電力の提供に渋谷区民は歓喜した。彼等は一躍ヒーローと認められた高校生達へ声援を送る。但し、聞こえるのは堂嶋大介を除いた4人の名前ばかり。
自分の固定ファンが見当たらず、彼は露骨に顔を歪める。
「そうだ、あの人なら…!」
「誰かお探しか?大介」
親友は大勢へ手を振り続けながら、回答に女子生徒の名前でも挙がれば肩でも小突いてやるかとにやけた。
「顔本さんだよ。ほら、初めてパペット動かしたとき、この俺が助け出した人。慶作も何度か会ったろ?」
「ああ、あの元気すぎる受付さんね。何度かってか、何度も、かな」
「大介くーん!」
聞き慣れた声は望み通り自分を支持してくれている。ファンが居ようが居まいが正義の味方である事実は揺るがないが、その存在が目に見えるとやはり気分が良いものだ。
「居た、顔本さ」
「ファンが私しか居なくてもメゲんなよー!」
「なっ!?」
余計な励ましのせいで彼女と自分は温かな笑いに包まれた。悪意に満ち満ちた顔本は明るく畳み掛ける。
「しょげんなー!」
「お、おい…!」
「泣いちゃダメー!」
「やめろー!」
「行け行け大介ちゃーん!」
「誰かあの人黙らせろーっ!」
自分の固定ファンが見当たらず、彼は露骨に顔を歪める。
「そうだ、あの人なら…!」
「誰かお探しか?大介」
親友は大勢へ手を振り続けながら、回答に女子生徒の名前でも挙がれば肩でも小突いてやるかとにやけた。
「顔本さんだよ。ほら、初めてパペット動かしたとき、この俺が助け出した人。慶作も何度か会ったろ?」
「ああ、あの元気すぎる受付さんね。何度かってか、何度も、かな」
「大介くーん!」
聞き慣れた声は望み通り自分を支持してくれている。ファンが居ようが居まいが正義の味方である事実は揺るがないが、その存在が目に見えるとやはり気分が良いものだ。
「居た、顔本さ」
「ファンが私しか居なくてもメゲんなよー!」
「なっ!?」
余計な励ましのせいで彼女と自分は温かな笑いに包まれた。悪意に満ち満ちた顔本は明るく畳み掛ける。
「しょげんなー!」
「お、おい…!」
「泣いちゃダメー!」
「やめろー!」
「行け行け大介ちゃーん!」
「誰かあの人黙らせろーっ!」