Case⑨ 蓋
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顔本は顔馴染みの警察官に連れられ、エレベーターの中央で突っ立っていた。行き先は、渋谷警察署最上階。
「あれからどうですかー?」
「へっ!?」
署長室へ向かう最中故、顔本の脳内は彼のことでいっぱいだった。
数日前の、強引な彼。
「あ、あ、あれって!?なにっ、何を知ってるのかな!?」
「今更どもる程のことですか?どーせまた抜け出して、好き勝手ボランティアしてるんですよね?」
全く心当たりの無い話題に豆鉄砲を食らう。
「それともちゃんと部屋で大人しくしてるから、成果らしい成果が無いんですかー?」
「……そのことか。健康のために散歩くらいはしてるよ。そのついでに知り合いとお喋りしたりしてね」
「へえー」
自分を求めも拒みもしない相手との雑談のお陰で、張り詰めていた緊張の糸が緩んでいく。
「ヒーローでもないのに声援も飛んでくるんだよ?あと石……ま、まあ~、五分五分ってとこかなぁ。優しい人は優しいし、しょーもない奴は後ろ指ばっか」
目的の階でエレベーターが上昇を止めたと同時に、男性警官は気を引き締め顔本は口を一文字に結んだ。
「あれからどうですかー?」
「へっ!?」
署長室へ向かう最中故、顔本の脳内は彼のことでいっぱいだった。
数日前の、強引な彼。
「あ、あ、あれって!?なにっ、何を知ってるのかな!?」
「今更どもる程のことですか?どーせまた抜け出して、好き勝手ボランティアしてるんですよね?」
全く心当たりの無い話題に豆鉄砲を食らう。
「それともちゃんと部屋で大人しくしてるから、成果らしい成果が無いんですかー?」
「……そのことか。健康のために散歩くらいはしてるよ。そのついでに知り合いとお喋りしたりしてね」
「へえー」
自分を求めも拒みもしない相手との雑談のお陰で、張り詰めていた緊張の糸が緩んでいく。
「ヒーローでもないのに声援も飛んでくるんだよ?あと石……ま、まあ~、五分五分ってとこかなぁ。優しい人は優しいし、しょーもない奴は後ろ指ばっか」
目的の階でエレベーターが上昇を止めたと同時に、男性警官は気を引き締め顔本は口を一文字に結んだ。