Case⑦ 強いあなたに
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1人と5人で既にぎゅうぎゅう詰めの小部屋へ、更に2人分の足音が近付いてくる。
「みんな!捜したわよ、こんなところに居たのね」
「S.D.S.揃っているな」
顔本の上司だった泉海と黒岩が大股で部屋に入って来た。
「泉海さん、黒岩さんも!」
彼らがS.D.S.に何かしらの用があって訪れたことは明白だが、それでも大介は自分の都合を優先させる。
「俺考えたんだけど、顔本さんを次の任務に」
「S.D.S.は、今後顔本との接触を控えるように」
黒岩は大介を真上から見下ろしピシャリと言い放った。
無論、指令を受けた側の子供は破顔する。
「はあ!?どういうことですか!?」
「どうもこうも無い。こいつは昨日付けで相談窓口係から外している。もう警察という枠組みの外に居る、一般人。部外者だ」
「でも!一般人でも別に」
「とにかく、S.D.S.の話題はS.D.S.の中だけに留めておくように。詳しくは今日の対策本部で話す」
渋谷警察署長は問答無用で子供達を溜まり場から追い出した。廊下の曲がり角の向こうから堂嶋大介のわめき声がまだまだ聞こえてくる。他の4人は納得するしないはともかく、ひとまず黒岩署長の指示に従い仲間を引きずって行った。
「顔本。お前もお前だ」
「署に居ろ。でも署に居るS.D.S.には接触するな。でしょ?超~簡単なミッション!」
「……」
「ちょっと顔本さん、言い過ぎよ」
理不尽な命令であることは黒岩も承知の上だ。面と向かって理由を伝えてもらえていない顔本からの皮肉も受け止める。
「極力避けるだけで良い」
「渋谷が元に戻るまでの間だけだから、お願いね」
この2者がこんなにも強引に事を進めるのは、おそらく自分のため。でなければただの一般人女を警察署で囲ったりしないだろう。
「顔本」
「顔本さん」
「……」
だが彼女の唇はへの字のまま。今後の処遇に理解や納得はできても、別の何かがまだ顔本の心にそれとなく、且つ、しつこく引っ掛かっている。
「なんかお父さんとお母さんみたい」
尖らせた口から、呟きたいような呟きたくないような言葉が小さく漏れ出した。これにもし勢いが追加されていたならば、吐き捨てるように。
「?」
「はぁ~、もう顔本さんったら……今はそんなこと言っていられる状況じゃないでしょう?」
疎外感から拗ねていることは明らかだが、顔本の意図にはいまいちピンとこない黒岩。彼女のしょうもない岡焼きに気付くも暴露はしない泉海。2人は顔を見合わせ肩をすくめた。
「どうか大人しくしていてね」
「……はーい」
「みんな!捜したわよ、こんなところに居たのね」
「S.D.S.揃っているな」
顔本の上司だった泉海と黒岩が大股で部屋に入って来た。
「泉海さん、黒岩さんも!」
彼らがS.D.S.に何かしらの用があって訪れたことは明白だが、それでも大介は自分の都合を優先させる。
「俺考えたんだけど、顔本さんを次の任務に」
「S.D.S.は、今後顔本との接触を控えるように」
黒岩は大介を真上から見下ろしピシャリと言い放った。
無論、指令を受けた側の子供は破顔する。
「はあ!?どういうことですか!?」
「どうもこうも無い。こいつは昨日付けで相談窓口係から外している。もう警察という枠組みの外に居る、一般人。部外者だ」
「でも!一般人でも別に」
「とにかく、S.D.S.の話題はS.D.S.の中だけに留めておくように。詳しくは今日の対策本部で話す」
渋谷警察署長は問答無用で子供達を溜まり場から追い出した。廊下の曲がり角の向こうから堂嶋大介のわめき声がまだまだ聞こえてくる。他の4人は納得するしないはともかく、ひとまず黒岩署長の指示に従い仲間を引きずって行った。
「顔本。お前もお前だ」
「署に居ろ。でも署に居るS.D.S.には接触するな。でしょ?超~簡単なミッション!」
「……」
「ちょっと顔本さん、言い過ぎよ」
理不尽な命令であることは黒岩も承知の上だ。面と向かって理由を伝えてもらえていない顔本からの皮肉も受け止める。
「極力避けるだけで良い」
「渋谷が元に戻るまでの間だけだから、お願いね」
この2者がこんなにも強引に事を進めるのは、おそらく自分のため。でなければただの一般人女を警察署で囲ったりしないだろう。
「顔本」
「顔本さん」
「……」
だが彼女の唇はへの字のまま。今後の処遇に理解や納得はできても、別の何かがまだ顔本の心にそれとなく、且つ、しつこく引っ掛かっている。
「なんかお父さんとお母さんみたい」
尖らせた口から、呟きたいような呟きたくないような言葉が小さく漏れ出した。これにもし勢いが追加されていたならば、吐き捨てるように。
「?」
「はぁ~、もう顔本さんったら……今はそんなこと言っていられる状況じゃないでしょう?」
疎外感から拗ねていることは明らかだが、顔本の意図にはいまいちピンとこない黒岩。彼女のしょうもない岡焼きに気付くも暴露はしない泉海。2人は顔を見合わせ肩をすくめた。
「どうか大人しくしていてね」
「……はーい」