Case③b 大人達と子供
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「顔本さん!ここに居たぁ!」
今日も今日とて泉海巡査長は走る。
「ああ泉海さん」
どれだけ駆け回ったのか、顔本の目の前に着くと彼女はすぐ膝に手を突いて息を整えにかかる。
「もしよろしければ泉海さんも来ますー?」
「よろしくない!どうして受付でじっとしていないんですか!?」
ちょっと部下の体調面をチェックしてからすぐS.D.S.の元へ戻るつもりが、かなりの時間を浪費してしまった。
「だって、畑をやってみたいって、このにーちゃん達が。だから思わず…」
「畑…?」
彼女の後ろには、一目見て軟派だとわかる若者2名が顎も引かずに突っ立っている。
「このままじゃ?渋谷の仲間がジリ貧だし?だったら自給自足?アグリやっちゃえっつーことで?なんとかゲンジョウダハしたくてよ?」
「オレらジョーダン抜きに救済者じゃね!?」
その志は立派だが、言葉遣いや重傷者を無断で外へ連れ出す行為はいただけない。顔本が自ら外へ出たがった可能性の方が高いが。
「種も水もアテがあるってんで、それがマジなのかまず下見に」
「だからって貴女が行くこと無いでしょう、さあ戻って!貴方達は、署の3階にある食糧科に行って、改めて畑の件を説明してください」
「ウィーッス!」
「上に意見通るマジ優しいセカイ」
一連の態度はともかく、素直に言うことを聞いてくれて助かった。あとは、己の立場をわきまえず不貞腐れているこの部下だ。
「ええ~私も見たかったのになぁ」
「いいんですか?早く戻らないと、雷。落ちますよ?」
「はぁ?」
顎を上げると頭上にはいつもの曇り模様。いまいち清々しくない色だが、穏やかな空だ。
「顔本ー!!」
「いっ!?」
警察署の方から放たれた雷鳴に皆が足を止め振り向く中、名指しされた本人だけが肩を震わせた。急に体を動かしたことで患部が痛むが、顔本はそれどころではない。
「あの人忙しいんでしょ!?なんでこんなとこまで!」
「そうです、黒岩さんは忙しいんです!だから煩わせない!」
今日も今日とて泉海巡査長は走る。
「ああ泉海さん」
どれだけ駆け回ったのか、顔本の目の前に着くと彼女はすぐ膝に手を突いて息を整えにかかる。
「もしよろしければ泉海さんも来ますー?」
「よろしくない!どうして受付でじっとしていないんですか!?」
ちょっと部下の体調面をチェックしてからすぐS.D.S.の元へ戻るつもりが、かなりの時間を浪費してしまった。
「だって、畑をやってみたいって、このにーちゃん達が。だから思わず…」
「畑…?」
彼女の後ろには、一目見て軟派だとわかる若者2名が顎も引かずに突っ立っている。
「このままじゃ?渋谷の仲間がジリ貧だし?だったら自給自足?アグリやっちゃえっつーことで?なんとかゲンジョウダハしたくてよ?」
「オレらジョーダン抜きに救済者じゃね!?」
その志は立派だが、言葉遣いや重傷者を無断で外へ連れ出す行為はいただけない。顔本が自ら外へ出たがった可能性の方が高いが。
「種も水もアテがあるってんで、それがマジなのかまず下見に」
「だからって貴女が行くこと無いでしょう、さあ戻って!貴方達は、署の3階にある食糧科に行って、改めて畑の件を説明してください」
「ウィーッス!」
「上に意見通るマジ優しいセカイ」
一連の態度はともかく、素直に言うことを聞いてくれて助かった。あとは、己の立場をわきまえず不貞腐れているこの部下だ。
「ええ~私も見たかったのになぁ」
「いいんですか?早く戻らないと、雷。落ちますよ?」
「はぁ?」
顎を上げると頭上にはいつもの曇り模様。いまいち清々しくない色だが、穏やかな空だ。
「顔本ー!!」
「いっ!?」
警察署の方から放たれた雷鳴に皆が足を止め振り向く中、名指しされた本人だけが肩を震わせた。急に体を動かしたことで患部が痛むが、顔本はそれどころではない。
「あの人忙しいんでしょ!?なんでこんなとこまで!」
「そうです、黒岩さんは忙しいんです!だから煩わせない!」