バタリア 2回目
目的のガラメカを手に入れたため、軍事惑星のクロントス要塞に戻ってきた。
マグネブーツを使用するところを見てみたいので、隊長と別れた場所までラチェット・クランクについて行く。
大粒の雨が打ちつける中、あのおっさんはレールの出発地点で待ち続けてくれていたようだ。
「激しい戦況であるにも関わらず、よくぞ戻った!この戦いが終わり次第、貴様等のその勇気と根性を」
「なあ、もう良い?さっさと敵の戦艦やっつけてくるからさ」
ラチェットは少しだけ眉間に皺を寄せながら遮った。
前の星でクランクが見つけてきたマグネブーツは一足分。よって、余った人はここでお留守番だ。
「いってらっしゃい。おっさんの相手は適当にしとくよ」
「新兵!上司への口のきき方を改める意思は無いようだな。場合によっては軍法会議モンだぞ!いや、会議は無理だろうな。だとしても、この私から直々に罰を下す!」
「ハア!?何それ!」
「上の意見なぞ知ったことか!どんな者であれ、正すべきものは正す!覚悟しろ!まずは要塞10周!」
「前言撤回、私も連れてって!」
「えーっ?ちょ、急に掴まないでってば!」
レールに足を乗せたばかりのラチェットの肩を急いで捕まえる。
こんな小難しいおっさんと二人きりだなんて、やっぱりやってらんない。一人で寂しく待っていた方が幾分マシだ。船に戻る手もあるが、仲間が頑張っている間くつろいで待つよりかは無理矢理にでもついて行きたいところ。
「ラチェットにしがみついて行くッスか?」
「流石にムリだよ。見てみ、この道」
今目の前にあるレールはただ壁に沿ってカーブしているだけだが、そこから先は壁を這うように立体的にカーブしている。更に先には、壁を離れ上下逆さまにねじれまくっている。
また、新しいブーツを履いたばかりのラチェットはバランスを上手く取れないのか、一歩ずつ足を進める感覚に慣れていない。
やっぱり無理か。
「ふむ、ならばこれを使え」
隊長は先程までの熱を忘れたかのように、何かを手渡してきた。いとも簡単に手に入ったそれは二足目となるマグネブーツだった。またまたラチェットの眉間にしわが寄る。
「何だよ、持ってんなら最初っから言ってよ!無駄足だったじゃんか!」
「こればかりは仕方が無い。貴様等を見送った数時間後に軍から支給されたのだ」
切羽詰まっている戦況の隊長が嘘をつく必要なんか無いし、言っていることは本当なのだろう。悪気が全く見られない態度は少々カンに障るが。それにしても、
「タイミングわっる…」
「ホント。ふざけんなよ!」
「それは私のセリフだ!なぜ非戦闘用ガラメカしか支給されない!?我が軍にはありったけの兵士と武器が必要なのだ!」
そう言えばこの人はずっと孤軍奮闘しているんだった。そう考えるとかわいそうな気もするが、また堅苦しい口調の愚痴を聞かされるくらいならさっさと用事を済ませてしまいたい。
「もう良いや、行こう」
「うん。行ってきまーす」
「新兵!この任務が完了次第、兵士志願者を集めて来い!志願していなくとも構わん!とにかく兵を増やすのだ!忘れるなよ!」
忘れたことにした。
マグネブーツを使用するところを見てみたいので、隊長と別れた場所までラチェット・クランクについて行く。
大粒の雨が打ちつける中、あのおっさんはレールの出発地点で待ち続けてくれていたようだ。
「激しい戦況であるにも関わらず、よくぞ戻った!この戦いが終わり次第、貴様等のその勇気と根性を」
「なあ、もう良い?さっさと敵の戦艦やっつけてくるからさ」
ラチェットは少しだけ眉間に皺を寄せながら遮った。
前の星でクランクが見つけてきたマグネブーツは一足分。よって、余った人はここでお留守番だ。
「いってらっしゃい。おっさんの相手は適当にしとくよ」
「新兵!上司への口のきき方を改める意思は無いようだな。場合によっては軍法会議モンだぞ!いや、会議は無理だろうな。だとしても、この私から直々に罰を下す!」
「ハア!?何それ!」
「上の意見なぞ知ったことか!どんな者であれ、正すべきものは正す!覚悟しろ!まずは要塞10周!」
「前言撤回、私も連れてって!」
「えーっ?ちょ、急に掴まないでってば!」
レールに足を乗せたばかりのラチェットの肩を急いで捕まえる。
こんな小難しいおっさんと二人きりだなんて、やっぱりやってらんない。一人で寂しく待っていた方が幾分マシだ。船に戻る手もあるが、仲間が頑張っている間くつろいで待つよりかは無理矢理にでもついて行きたいところ。
「ラチェットにしがみついて行くッスか?」
「流石にムリだよ。見てみ、この道」
今目の前にあるレールはただ壁に沿ってカーブしているだけだが、そこから先は壁を這うように立体的にカーブしている。更に先には、壁を離れ上下逆さまにねじれまくっている。
また、新しいブーツを履いたばかりのラチェットはバランスを上手く取れないのか、一歩ずつ足を進める感覚に慣れていない。
やっぱり無理か。
「ふむ、ならばこれを使え」
隊長は先程までの熱を忘れたかのように、何かを手渡してきた。いとも簡単に手に入ったそれは二足目となるマグネブーツだった。またまたラチェットの眉間にしわが寄る。
「何だよ、持ってんなら最初っから言ってよ!無駄足だったじゃんか!」
「こればかりは仕方が無い。貴様等を見送った数時間後に軍から支給されたのだ」
切羽詰まっている戦況の隊長が嘘をつく必要なんか無いし、言っていることは本当なのだろう。悪気が全く見られない態度は少々カンに障るが。それにしても、
「タイミングわっる…」
「ホント。ふざけんなよ!」
「それは私のセリフだ!なぜ非戦闘用ガラメカしか支給されない!?我が軍にはありったけの兵士と武器が必要なのだ!」
そう言えばこの人はずっと孤軍奮闘しているんだった。そう考えるとかわいそうな気もするが、また堅苦しい口調の愚痴を聞かされるくらいならさっさと用事を済ませてしまいたい。
「もう良いや、行こう」
「うん。行ってきまーす」
「新兵!この任務が完了次第、兵士志願者を集めて来い!志願していなくとも構わん!とにかく兵を増やすのだ!忘れるなよ!」
忘れたことにした。