バタリア 1回目

船の着陸地点を出て右に曲がってすぐの崖から延びる、もう一種類の細いレール。そこを滑走できるブーツを持っているのはラチェットだけ。宙に架かる多数の道、そのスタート地点で雨の中大人しく待っていた。

流石に、ラチェットにしがみついてここを全員でクリアできるとは思えない。

「これのブーツ、私も貰っとくべきだった……と、もう話ついた頃かな」

数歩下がりしばらく様子を見ていると、地面にワープ装置が現れた。脱走兵に会って来たであろう二人が転送されてくる。

「どうだった?」
「やっぱあのおっさん、部下から信用されてないね」
「ふーん。悪い人ではないんだろうけどね」
「一応言うけどさ、良い人でもないと思うね」
「そうッスね」
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