アンブリス

順調に巨大な敵をマグマに落としていき、ゲームと同じように倒すことができた。こちらが意気込んでいただけに物足りないが、勝てたから良しとしよう。

そして、ゲームと同じようにラチェットの機嫌が悪くなる。あまり良くない。

「まあまあ、ちょいと落ち着きなって」
「何がまあまあだ!おねーさんは感づいていたんだろ?クォークが敵だって。だから最初からあんな態度悪かったんだろ?」
「態度が悪いのは私のフォーマットですが何か」
「ふざけるなよ!気付いてたならさっさと教えろよ、そんな大事なこと!」

黙っていた結果、彼を余計傷つけてしまったらしい。

「クォークだけじゃなくおねーさんも協力する気無い訳!?」

しかし、それでもここの場合はゲーム通りに傷ついてほしかった。そうしないと、ラチェットが今乗り込んでいる新しいシップが手に入らなかったかもしれないから。

「もういい!オイラ一人で行動するからな、宇宙を救うなんて無理に決まってる。救いたい奴は救いたい奴で勝手にしてろよ。じゃあな!」
「ラチェット、待つッス!」
「フンだ」
「おーい、それは」

その船も確かラチェットの処女作品同様、ロボが無いと

「…動かねーよ!」
「だってさ、クランク。我らのリーダーがお困りだよ」
「それもその筈、ロボットが居ないと船は起動しないッス。ねえさん、どうするッス?」
「ん~、クランクはどうしてあげたい?」
「そうッスね~」
「お二人さん。オイラさっき、ふざけるなって言ったよね?」

少し予想とは違うものの、順調に進めてきている。と思う。何だかんだでリーダーは私達を新しいシップに乗せてくれたし。

このまま行けばきっと宇宙も、地球も救える筈。

『こんの、ばかちんがぁー!ちゃんと連行して来いっつったろ!』
「あー、そうね……すみません」
『次はしくじるなよ…』
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