スタート地点に戻ってから、次はスイングショットを使って別方向へ進む。

飛び移った先には、かの水攻めステージがある。

どうしよう。

「これ、早速汚しちゃうのか」

せっかく新しいスーツをもらったのに。この目の前のプールの水もそうだが、下水でないことを祈る。

「何言ってんだよ。そのスーツ、泳ぎやすいようにできてるんだぜ。他にもスゲー機能が」
「わかったから、ここをどう進めば良いか考えようよ」

大きな貯水池と、足下にはパイプか何かをはめ込む丸い穴。このまま泳いで行っても、次の足場に手が届かない。

ちょうど良いタイミングで、ヘルプデスクの上品な音声がヒントを教えてくれる。

「アクアタンク？……そうか！」

ピンときたラチェットは最近手に入れたガラメカを取り出した。目の前の穴にはめると、貯水池の水が見る見るうちに吸い込まれていく。

「よし行こう！」

さっきまで大量にあった水が、たった一つのガラメカに収められてしまった。

「かなり不思議なガラメカだね」
「不思議に思えても、ちゃんとした仕組みがあるんだぜ。良い？アクアタンクは水の分子構造を特殊な」
「よし行こう！」