ケルバン

いくらなんでもプロペラには着いて行けない。

「そんなことないって!おねーさん、オイラに掴まって」

物理的に無理。これはわかる。

「そこはワタシが頑張るッス」

頑張るとか言う問題ではない。無理だ。

「…そんなに嫌?」

嫌とか言う問題ではない。無理だ。

「…そんなに無理ッスか?」

ああ、無理だ。

「一緒に連れていってって…言ったじゃんか」

一緒に着いて行って死ぬくらいなら、一人でシップの中で待っている。

じゃあねラチェット、絶対戻ってくるのよ。

「おねーさんのビビリ」
「アルさん、私にもプロペラ一つ」
「まいどあり~」
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