ノバリス

私の機嫌も無事直ったところで、早速河原を探索。

「うわ~、あいつらの腕、バズーカじゃん」
「平気。射程はこっちのバクダンの方が長いんだから」
「どのくらいッスか?」
「本当!楽勝だ」
「全然、見えないッス」

「ねえラチェット、ちっこい敵かわいいんだけど」
「ええ~?そうかな」
「ちっこいッスか?」

「一匹持って帰っていい?」
「おねーさん、そんなことしたら危ないって!」
「どんなことッスか?」

「いてっやっぱり可愛く…ない!」
「ナイショ!!」
「ナイスだったッスか」

「ラチェットラチェット、あの影に弾薬の箱!」
「やりぃ、もうけ!」
「見えないッスね」

「…バクダンの弾だよ。ほら、私の持っているのと同じのが出てきただけだよ」
「弾ぐらい見たことあるッス、馬鹿にしないでほしいッス」
「……」
「……」

今度はクランクのターンか。

「クランク、ホバリングの練習…しようぜ」
「どうせまた失敗するッス」
「今なら敵も周りにいないしさ、安全に練習できるよ」

まあ、出ないけれどね。

「そうッスね。二人がとっても楽しそうに敵を全滅させてくれたから、邪魔される心配はないッス」
「……」
「……」

自分らも先程までヘソを曲げていた身であったので、さっさと機嫌直せよとはなんとなく言いづらかった。

しかもクランクはかなり手ごわい。あなた、ロボットでしょうが。ロボが不機嫌って…

「な、何!?…ああ」

突然のミサイルの音に驚いたが、自分のみぞ知る展開をすっかり忘れていた。

「橋が壊れた!穴ボコ!」
「もう教えてくれなくても良いッスよ」
「そ、そういうつもりでなくて…」
「おねーさん、良いよ。放っておこう。その内機嫌直すさ」
「一体どの内ッスかね」
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