オルタニス軌道

親切なキャナル星人達と別れを告げ、弾薬満タンの状態で静かな港まで戻ってきた。

「ねえさんの言う通りにして正解だったッスね」

クランクは先にシップへ乗り込みながら満足そうに呟く。

「あの動画でヒントをくれてたんだな…」

離れていても、あの人は自分らの味方でいてくれている。今なら彼女を信じられる。

ラチェットは立ち止まって、自分のズボンのポケットを探り始めた。

「……なあ、クランク。オイラ一つ黙ってたことがあってさ。この装置、もう必要無いと思ってたけど…」
「言われなくとも、ねえさんの携帯は重要アイテムッス。生きて彼女に会って、必ず返すッス!」
「そうじゃなくて」

リーダーはどこか気まずそうに苦笑しながら、もう一つの通信装置を取り出した。
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