番外編12:都合の良い女達
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「あ゙~最高……これ終わったら、ワスプの分も料金払っておかなきゃ…」
ペッパーがマッサージ椅子の虜になっている頃、落ち込む夢主の側でジェシカは遠慮無しにお喋りを続ける。
「つっても、夢主はロールシャッハを助けるときに確か…」
「ねえ見てよ」
「フフ、何あれ」
「え?良いの?」
他の女性客数人が、誰かの陰口を遠巻きに叩いていた。
夢主とジェシカも皆の視線を辿ると、浴場の出入り口付近に突っ立っているその人物は服をしっかり着たまま土足で洗い場に踏み入り、パーティーで使うようなマスクを装着していた。そして悪びれる様子など一切無く、堂々と夢主を指さした。
「そこの小娘!大人しく私について来なさい!」
「貴女は!あの、あ~……あの悪い人!」
当然のことだが、名前が出てこない。
「あんた達、まだ夢主を狙ってるの!?」
ジェシカは顔見知りの悪党を咎めるよう言い放った。
「まあ、私はあの実験とやらに興味は無いんだけど、痛い目見たくなかったらさっさと降参なさい。今のあんた達にはヒーローが出せないんでしょ?」
ロゼッタは自信満々にディスクを構える。今この場を支配しているのは他ならぬ自分なのだと。
「ワスプのディスクとそこの小娘さえ差し出してくれれば、今すぐにでも解放してあげるわよ」
「ふんっ!そんな条件お断りよ!」
「……」
夢主は口を結んだまま、前に乗り出していた子供の肩にゆっくりと手を置いた。
「ジェシカちゃん……」
「……は?」
ジェシカは、悲しい顔をした夢主が何故一歩前に出たのか、彼女の目線が何故自分の黄色いディスクに向けられているのか、その意味が分からなかった。
「ちょっと!何考えてるのよ!?」
「だって、こんな……勝てっこないよ…」
こっちは生身の子供2人。対するあちらには戦闘に長けたヴィランがついている。
「あのロールシャッハのパートナーが真っ先に諦めちゃダメでしょ!?」
「諦めちゃ…ダメ…」
「そう!私も、夢主も、絶対に妥協しないわ!」
「ジェシカちゃん…!」
ジェシカの必死な説得に、夢主はやっと考えを改め目つきを変えた。
ペッパーがマッサージ椅子の虜になっている頃、落ち込む夢主の側でジェシカは遠慮無しにお喋りを続ける。
「つっても、夢主はロールシャッハを助けるときに確か…」
「ねえ見てよ」
「フフ、何あれ」
「え?良いの?」
他の女性客数人が、誰かの陰口を遠巻きに叩いていた。
夢主とジェシカも皆の視線を辿ると、浴場の出入り口付近に突っ立っているその人物は服をしっかり着たまま土足で洗い場に踏み入り、パーティーで使うようなマスクを装着していた。そして悪びれる様子など一切無く、堂々と夢主を指さした。
「そこの小娘!大人しく私について来なさい!」
「貴女は!あの、あ~……あの悪い人!」
当然のことだが、名前が出てこない。
「あんた達、まだ夢主を狙ってるの!?」
ジェシカは顔見知りの悪党を咎めるよう言い放った。
「まあ、私はあの実験とやらに興味は無いんだけど、痛い目見たくなかったらさっさと降参なさい。今のあんた達にはヒーローが出せないんでしょ?」
ロゼッタは自信満々にディスクを構える。今この場を支配しているのは他ならぬ自分なのだと。
「ワスプのディスクとそこの小娘さえ差し出してくれれば、今すぐにでも解放してあげるわよ」
「ふんっ!そんな条件お断りよ!」
「……」
夢主は口を結んだまま、前に乗り出していた子供の肩にゆっくりと手を置いた。
「ジェシカちゃん……」
「……は?」
ジェシカは、悲しい顔をした夢主が何故一歩前に出たのか、彼女の目線が何故自分の黄色いディスクに向けられているのか、その意味が分からなかった。
「ちょっと!何考えてるのよ!?」
「だって、こんな……勝てっこないよ…」
こっちは生身の子供2人。対するあちらには戦闘に長けたヴィランがついている。
「あのロールシャッハのパートナーが真っ先に諦めちゃダメでしょ!?」
「諦めちゃ…ダメ…」
「そう!私も、夢主も、絶対に妥協しないわ!」
「ジェシカちゃん…!」
ジェシカの必死な説得に、夢主はやっと考えを改め目つきを変えた。