第五部:都合の良い男
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ロールシャッハが忍び込み、捕らわれている子供を大型船の中から捜し当て、安全に外へ連れ出し、スタークジェットへ生還するには、どんなに低く見積もっても5分以上はかかってしまう。
よって、協力者は一度にD・スマッシュするのではなく、交代で実体化し少しでも長い間敵を足止めする。これが救出作戦の要点だ。
飛行能力のあるメンバーはなるべく温存しておき、脱出時にロールシャッハと子供をスタークジェットまで運ぶ。場合によっては、危険を伴うがスタークジェットが隙を見て船に寄せ、全員を拾ってから退却。
タイムリミットは単純計算で最大20分強。
万一、何らかの理由で子供の救出が不可能だと判明次第、時間に余裕があっても即退却。“何らか”とは……子供を物理的に“拘束するもの”が脱出を許さない場合。あるいは、船員の何者かによって既に“処分且つ処理”されてしまい、連れ去ることはおろか持ち去ることもできない場合。大きく分ければ、この二つ。
一切の躊躇が許されないその判断は、通信機を服に仕込んだロールシャッハに託された。
「正に、時間との戦いだな」
次に出撃予定のアイアンマンが緊張した面持ちで呟いた。彼のホログラムを肩に乗せるアキラも普段のポジティブシンキングは何処へやら、いても立ってもいられないようだ。
「ロールシャッハ、上手くやってるかな?」
「船のデッキには見当たらないし、ヴィランはキャップとハルクが最初におびき寄せてくれたから、今のところ順調なんじゃないかな?」
「そう、だよな。大丈夫だよな!」
「でもこっちは、さすがに一人はキツそうだぜ…」
エドの予想通り、ロールシャッハは船内への侵入に成功していた。一方で、ワスプは複数のヴィラン相手に攻撃を避けつつ動きを止めつつ、仮面集団も拘束しつつで手一杯だ。その様子を、全員がモニターの映像越しに見守り続ける。
「ワスプなら大丈夫よ!頑張ってぇー!」
「ジェシカの言う通り、こっちは一人でも大丈夫さ。今回は敵を倒すことが目的じゃないしな」
「なあトニー。だったら、最初から一人ずつディー・スマッシュして、少しでも時間を延ばした方が良かったんじゃないか?」
アキラは作戦共有時から疑問に思っていたことをパートナーに尋ねた。
「確かに時間も重要だが、この作戦は最初が肝心なんだ。ロールシャッハが出だしで足止めされてしまったら、結局応援を追加しなきゃならなくなる。時間を最大限に延ばし且つ、要員を最小限に」
「まあ、本当だわ!でかしたわねヒカルくん!」
アイアンマンが丁寧に説明しているところを遮ってまでペッパーが大きな声を上げた。
よって、協力者は一度にD・スマッシュするのではなく、交代で実体化し少しでも長い間敵を足止めする。これが救出作戦の要点だ。
飛行能力のあるメンバーはなるべく温存しておき、脱出時にロールシャッハと子供をスタークジェットまで運ぶ。場合によっては、危険を伴うがスタークジェットが隙を見て船に寄せ、全員を拾ってから退却。
タイムリミットは単純計算で最大20分強。
万一、何らかの理由で子供の救出が不可能だと判明次第、時間に余裕があっても即退却。“何らか”とは……子供を物理的に“拘束するもの”が脱出を許さない場合。あるいは、船員の何者かによって既に“処分且つ処理”されてしまい、連れ去ることはおろか持ち去ることもできない場合。大きく分ければ、この二つ。
一切の躊躇が許されないその判断は、通信機を服に仕込んだロールシャッハに託された。
「正に、時間との戦いだな」
次に出撃予定のアイアンマンが緊張した面持ちで呟いた。彼のホログラムを肩に乗せるアキラも普段のポジティブシンキングは何処へやら、いても立ってもいられないようだ。
「ロールシャッハ、上手くやってるかな?」
「船のデッキには見当たらないし、ヴィランはキャップとハルクが最初におびき寄せてくれたから、今のところ順調なんじゃないかな?」
「そう、だよな。大丈夫だよな!」
「でもこっちは、さすがに一人はキツそうだぜ…」
エドの予想通り、ロールシャッハは船内への侵入に成功していた。一方で、ワスプは複数のヴィラン相手に攻撃を避けつつ動きを止めつつ、仮面集団も拘束しつつで手一杯だ。その様子を、全員がモニターの映像越しに見守り続ける。
「ワスプなら大丈夫よ!頑張ってぇー!」
「ジェシカの言う通り、こっちは一人でも大丈夫さ。今回は敵を倒すことが目的じゃないしな」
「なあトニー。だったら、最初から一人ずつディー・スマッシュして、少しでも時間を延ばした方が良かったんじゃないか?」
アキラは作戦共有時から疑問に思っていたことをパートナーに尋ねた。
「確かに時間も重要だが、この作戦は最初が肝心なんだ。ロールシャッハが出だしで足止めされてしまったら、結局応援を追加しなきゃならなくなる。時間を最大限に延ばし且つ、要員を最小限に」
「まあ、本当だわ!でかしたわねヒカルくん!」
アイアンマンが丁寧に説明しているところを遮ってまでペッパーが大きな声を上げた。