番外編??+4:都合の良い傍焼
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今日も今日とて2人の文通を手伝わされる羽目に。ノバ・フォースの力にかかれば一っ飛びで終わるし、アメリカと日本の往復は気分転換になるからいいんだけどさ。
ちなみに俺、夢主からロールシャッハに宛てられた手紙を開けたことは一度も無い。先月試しに託された手紙を日光で透かしたんだけど、文字がびっしり敷き詰められてるってわかっただけで好奇心が失せた。まあ、書かれてる内容は大体予想できるし。
気になるのはそれに対する返事の方。あのロールシャッハが手紙って。
第一通目は夢主が持ってるのをチラ見だけした、何だかややこしそうな言葉が沢山並んでいた気がする。あれで意外と文才あるのかな。
「でもどーせ私刑自慢がほとんどだろ。今日の指折り本数とか書いてたりして」
あのおっさんは一体どんなことを書いてるのか。
「どれどれ~?このノバ様が直々にチェックしてやろう」
まじめに飛んでいればすぐに着いてしまうニューヨーク~東京間。ノバはわざと飛ぶペースを落として、誰も居ない海原の遥か上空で開封した。
「えーと、“無事か?”……第一言目が無事かって」
あの性格からして想像はできたけど、それでももっとマシな書き出しあるだろ。
「心配御無用、このノバ様にお任せあれ!んで、続きは…」
周辺に誰も見当たらないので、無遠慮に音読を続ける。
「“ニホンは比較的平和そうだな。ニューヨークの空は何事も無いかのように今日も清々しい青を見せつけてくるが、ビルの隙間では相変わらず悪行が野放しにされている。油断するな、海を挟もうと人の本質なぞ”何の話だよ!?」
ニューヨークの天気や治安への軽い愚痴に始まり、回りくどい説教が便箋の半分を埋め尽くしていた。もう半分は、夢主が事故や犯罪に巻き込まれていないか案ずる内容。
私刑の話は無しかよ。つーか、私刑自慢どころかロールシャッハ自身の話はほとんど無し。最後の行、宇宙のガキにも気を付けろって何。
「はぁ……まあ、相思相愛ってヤツ?」
なんか……つまんないな、この感じ。怒りでも悲しみでもない。今の心情を上手く言い表す単語が出てこない。本人達に向かって「あっそ」って強めに吐き捨てたい気分。
少なくともわかっていることは、遠方の子供を気遣ってしたためられた手紙がこの気持ちの原因だと言うこと。
「……」
ノバは手にあるそれをじっと見つめる。燃やすも破くも彼次第だ。
ちなみに俺、夢主からロールシャッハに宛てられた手紙を開けたことは一度も無い。先月試しに託された手紙を日光で透かしたんだけど、文字がびっしり敷き詰められてるってわかっただけで好奇心が失せた。まあ、書かれてる内容は大体予想できるし。
気になるのはそれに対する返事の方。あのロールシャッハが手紙って。
第一通目は夢主が持ってるのをチラ見だけした、何だかややこしそうな言葉が沢山並んでいた気がする。あれで意外と文才あるのかな。
「でもどーせ私刑自慢がほとんどだろ。今日の指折り本数とか書いてたりして」
あのおっさんは一体どんなことを書いてるのか。
「どれどれ~?このノバ様が直々にチェックしてやろう」
まじめに飛んでいればすぐに着いてしまうニューヨーク~東京間。ノバはわざと飛ぶペースを落として、誰も居ない海原の遥か上空で開封した。
「えーと、“無事か?”……第一言目が無事かって」
あの性格からして想像はできたけど、それでももっとマシな書き出しあるだろ。
「心配御無用、このノバ様にお任せあれ!んで、続きは…」
周辺に誰も見当たらないので、無遠慮に音読を続ける。
「“ニホンは比較的平和そうだな。ニューヨークの空は何事も無いかのように今日も清々しい青を見せつけてくるが、ビルの隙間では相変わらず悪行が野放しにされている。油断するな、海を挟もうと人の本質なぞ”何の話だよ!?」
ニューヨークの天気や治安への軽い愚痴に始まり、回りくどい説教が便箋の半分を埋め尽くしていた。もう半分は、夢主が事故や犯罪に巻き込まれていないか案ずる内容。
私刑の話は無しかよ。つーか、私刑自慢どころかロールシャッハ自身の話はほとんど無し。最後の行、宇宙のガキにも気を付けろって何。
「はぁ……まあ、相思相愛ってヤツ?」
なんか……つまんないな、この感じ。怒りでも悲しみでもない。今の心情を上手く言い表す単語が出てこない。本人達に向かって「あっそ」って強めに吐き捨てたい気分。
少なくともわかっていることは、遠方の子供を気遣ってしたためられた手紙がこの気持ちの原因だと言うこと。
「……」
ノバは手にあるそれをじっと見つめる。燃やすも破くも彼次第だ。