「え、ちょ、マジで？俺ちゃん本当に何とかされちゃったの！？」
またまたお仕事失敗か
ギャハハハ、やっちまったな！
「なぁ～にぃ～！？じゃなくて、こんなんじゃデッドプールの評判ガタ落ちじゃねぇかよ！」
安心しろ、子供殺そうとしている時点で女性からの支持率低下は堅い
急降下不可避
「それはかなりの痛手…って、バカ！俺が言ってるのは、傭兵としての評価！」
別に良いじゃん、ヘマしてるのは全部面白仮面集団からの依頼だろ
俺あいつ等嫌いなんだよね
「特にマニーノ。イケメンキャラが俺と被る」
うわ
正気？
引くわー
無いわー
「うっせー！！」
百歩譲ってあの実業家だな
いや、テンション高めのミュージシャンのがまだ近い
「うっせーって言ってんだろ！」

「うっさいのはアンタの方だ。さっきから独り言が耳に障る」

牢の外に置かれたイスには、体格の良い男性が腕を組んで座っている。サングラスを掛けていて目元はうかがえないが、声の調子からかなりうんざりしていることがわかる。

捕虜の脳内に居座る２種類の声が仮に聞こえていたとしたら、彼は見張りの交代を既に願い出ていただろう。

「鷹の目ちゃん、俺ちゃんを慰めてくれるハニーはどこ？今この独房に向かってる？てかそもそもヘリキャリアに乗ってる？むしろ俺が囚われてること知ってる？」
「お前の愛しの女性ってのは、一体誰のことを言ってるんだ？多過ぎて見当がつかない」
「うぅん、いけずぅ」