番外編??+1:都合の良い男達
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言われた意味を理解し夢主は咄嗟に体を引こうとしたが、涙を拭ってくれた方の手が二の腕を強く掴んできて逃げることを許さない。
「日本に着た理由その②!依頼主の目の上のたんこぶを消すためー!おっと!」
デッドプールが急に夢主を放し後ろに飛び退いた直後、彼が居た場所の芝生を水色の光線が一瞬で焦がした。
「良いトコなんだから邪魔すんなよバケツボーイ」
「サムく…ノバくん!」
ターゲットにされた人物の隣に、紺と黄色のコスチュームに身を包んだサムが着地した。
彼はすぐに夢主から顔を逸らし、無言で彼女の一歩前へ出た。その態度は、どこか怒っているようにも見えた。
強引に唇を奪われたとは言え、真剣な告白を無視し教室を飛び出してきてしまったことを思い出す。
「あの……さっきはご」
「さっきはごめん。それと…今だけで良いから、俺を信じて」
背中しか見せてはくれないが、静かながらも切羽詰まったその声からはヒーローとしての頼もしさが少しだけ感じられた。
「ノバのことは、信じてくれ」
「……うん!」
「サンキュ!」
気持ちを切り替え元気に返事をすると、彼もいつもの明るく軽い調子に戻る。
「くぅ~っ、ガキが一丁前に青春見せつけやがって~!ハァイ、こっからは大人のターン。マジックカード発動、増殖!」
デッドプールが緑色のカードを掲げると、赤と黒の全身スーツに身を包んだ者が急に斬りかかってきた。ノバは夢主を横抱きにして飛び上がりそれを間一髪で避ける。
しかし不思議なことに、デッドプール本人の立ち位置は変わっていない。
「何あれ!?デッドプールさんがいっぱい!」
どこから現れたのか、自分等が立っていた場所には金髪のポニーテールを生やした女体型のデッドプール、子供体型のデッドプール、それよりも小柄でデフォルメされたデッドプール、更には犬、プロペラが付いた生首、二足歩行する寸胴体型の猫まで、その全員がこちらを狙っている。
しかし、新しく登場したデッドプール達はノバの放った光線に撃たれるとたちまち姿を消してしまった。
「っだー!もう!俺はさっさと仕事終わらせてニホンの観光がしたいの!早くしないと鳩バスの時間に遅れちゃう!」
焦る傭兵はその場で地団駄した。
人を殺した後にその国で優雅に楽しく観光したいという感覚を、一般人の夢主は全く理解できない。
彼は夢主を消すと言っていたが、とっくのとうにヒーローとのパートナーを解消した子供を始末することがそんなにも重要なのだろうか。
「さっき言ってた目の上のたんこぶって、やっぱり私…?」
「逆に聞くけど、他に誰か居ると思う!?」
雇われ傭兵は宙に浮く夢主をビシッと指さしながら叫ぶ。
「生憎だけど、アンタの言う仕事の邪魔が俺の仕事なんだよね。フューリー長官やアカツキ博士が言ってたよ、バイオコードを持っていた夢主を狙う悪者はいつか必ず現れる。他の子供達にしたってそうさ、俺等ヒーローがそれぞれ護衛し」
何の前触れもなくデッドプールが地上から乱射してきたが、ノバはバリアで全て弾き返した。
無傷で済んだが突然のことで夢主の体に力が入ってしまう。
「やっぱ一筋縄にはいかねぇか」
「なぁ、今時の若者には最後まで喋らせてもらえる権利も無い訳?」
「相手がガキだろうが年寄りだろうが、殺りてぇタイミングで殺るのが俺様流よ。しっかし、コズミック・パワーだっけ?どう攻略すっかなー」
「ノバ・フォース。覚えて帰ってよね」
態度こそ余裕綽々だが、人1人抱えながら殺しのプロと戦えるのだろうか。不安げに見つめてくる夢主に気付いたノバは、目線は「ヘイ、パスパース」と促してくる者に向けたまま囁く。
「大丈夫。中庭って伝えてあるから」
「え……誰に?」
「俺達さ!」
後方からの声の主は、かつてアカツキ・アキラのパートナーとして日本に在住していたアイアンマン。その隣を飛んでいるのは、ジェシカとはパートナーからある意味同業者となったワスプだ。
「遅いですよ先輩~」
肩の力を抜いたノバは頭を真上に向け、夢主に喉仏を見せる。
「げぇっ!アベンジャーズ!?」
素で驚いたデッドプールは頭を包んでいるマスクの内、覗き穴に当たる白い部分を目一杯丸くさせた。
「日本に着た理由その②!依頼主の目の上のたんこぶを消すためー!おっと!」
デッドプールが急に夢主を放し後ろに飛び退いた直後、彼が居た場所の芝生を水色の光線が一瞬で焦がした。
「良いトコなんだから邪魔すんなよバケツボーイ」
「サムく…ノバくん!」
ターゲットにされた人物の隣に、紺と黄色のコスチュームに身を包んだサムが着地した。
彼はすぐに夢主から顔を逸らし、無言で彼女の一歩前へ出た。その態度は、どこか怒っているようにも見えた。
強引に唇を奪われたとは言え、真剣な告白を無視し教室を飛び出してきてしまったことを思い出す。
「あの……さっきはご」
「さっきはごめん。それと…今だけで良いから、俺を信じて」
背中しか見せてはくれないが、静かながらも切羽詰まったその声からはヒーローとしての頼もしさが少しだけ感じられた。
「ノバのことは、信じてくれ」
「……うん!」
「サンキュ!」
気持ちを切り替え元気に返事をすると、彼もいつもの明るく軽い調子に戻る。
「くぅ~っ、ガキが一丁前に青春見せつけやがって~!ハァイ、こっからは大人のターン。マジックカード発動、増殖!」
デッドプールが緑色のカードを掲げると、赤と黒の全身スーツに身を包んだ者が急に斬りかかってきた。ノバは夢主を横抱きにして飛び上がりそれを間一髪で避ける。
しかし不思議なことに、デッドプール本人の立ち位置は変わっていない。
「何あれ!?デッドプールさんがいっぱい!」
どこから現れたのか、自分等が立っていた場所には金髪のポニーテールを生やした女体型のデッドプール、子供体型のデッドプール、それよりも小柄でデフォルメされたデッドプール、更には犬、プロペラが付いた生首、二足歩行する寸胴体型の猫まで、その全員がこちらを狙っている。
しかし、新しく登場したデッドプール達はノバの放った光線に撃たれるとたちまち姿を消してしまった。
「っだー!もう!俺はさっさと仕事終わらせてニホンの観光がしたいの!早くしないと鳩バスの時間に遅れちゃう!」
焦る傭兵はその場で地団駄した。
人を殺した後にその国で優雅に楽しく観光したいという感覚を、一般人の夢主は全く理解できない。
彼は夢主を消すと言っていたが、とっくのとうにヒーローとのパートナーを解消した子供を始末することがそんなにも重要なのだろうか。
「さっき言ってた目の上のたんこぶって、やっぱり私…?」
「逆に聞くけど、他に誰か居ると思う!?」
雇われ傭兵は宙に浮く夢主をビシッと指さしながら叫ぶ。
「生憎だけど、アンタの言う仕事の邪魔が俺の仕事なんだよね。フューリー長官やアカツキ博士が言ってたよ、バイオコードを持っていた夢主を狙う悪者はいつか必ず現れる。他の子供達にしたってそうさ、俺等ヒーローがそれぞれ護衛し」
何の前触れもなくデッドプールが地上から乱射してきたが、ノバはバリアで全て弾き返した。
無傷で済んだが突然のことで夢主の体に力が入ってしまう。
「やっぱ一筋縄にはいかねぇか」
「なぁ、今時の若者には最後まで喋らせてもらえる権利も無い訳?」
「相手がガキだろうが年寄りだろうが、殺りてぇタイミングで殺るのが俺様流よ。しっかし、コズミック・パワーだっけ?どう攻略すっかなー」
「ノバ・フォース。覚えて帰ってよね」
態度こそ余裕綽々だが、人1人抱えながら殺しのプロと戦えるのだろうか。不安げに見つめてくる夢主に気付いたノバは、目線は「ヘイ、パスパース」と促してくる者に向けたまま囁く。
「大丈夫。中庭って伝えてあるから」
「え……誰に?」
「俺達さ!」
後方からの声の主は、かつてアカツキ・アキラのパートナーとして日本に在住していたアイアンマン。その隣を飛んでいるのは、ジェシカとはパートナーからある意味同業者となったワスプだ。
「遅いですよ先輩~」
肩の力を抜いたノバは頭を真上に向け、夢主に喉仏を見せる。
「げぇっ!アベンジャーズ!?」
素で驚いたデッドプールは頭を包んでいるマスクの内、覗き穴に当たる白い部分を目一杯丸くさせた。