番外編??+1:都合の良い男達
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「メソメソしてどーしたんだい?お嬢さん」
どこかで聞いたことのある声に顔を上げると、隣のベンチには赤いパーカーを被った男性が座っていた。
「太陽はあんなに笑ってるっていうのに君は……ん?ちょっと間違えた。えーっとそうそう、太陽みたいに笑う君は」
「デッドプールさん…!?」
中庭に誰も見当たらなかったからこそ声を出して泣いていたというのに、いつの間に現れたのだろうか。
「やぁん、今はウェイド・ウィルソンって呼んで?ウィルスンでも可」
夢主は立ち上がり、目元を手の甲で急いでこすった。それでもまだ顔は涙でべちょべちょだが、とりあえず気丈に振る舞い声を出す。今自分が泣いていることは、彼には何の関係も無いのだから。
「お久しぶりです。また日本にいらしてたんですね。今日はどういったご用件で?」
夢主が涙を誤魔化している内にデッドプールはオフの姿から赤と黒の仕事着に一瞬で着替え、両手を後ろに組んだまま彼女の正面に立った。
「そりゃあ、大いに悩む乙女の涙を拭うため」
彼は子供の頬を片手で包み、伏せられた睫毛をその親指で優しくなぞる。
「涙の数だけ強くなれるって、どっかの歌詞にもあったじゃん?だからさ、泣きたい時にしっかり泣いとけよ。何なら胸も貸すぜ」
励ましてくれると同時に今の自分を肯定してくれる。そんな包容力全開の彼に夢主はお礼を言おうとした。
「ま、夢主ちゃんのレベル上げは今日までだけどな!」
そう言って出てきたもう片方の手には、小型だが十分殺傷力のありそうなナイフが握られていた。
どこかで聞いたことのある声に顔を上げると、隣のベンチには赤いパーカーを被った男性が座っていた。
「太陽はあんなに笑ってるっていうのに君は……ん?ちょっと間違えた。えーっとそうそう、太陽みたいに笑う君は」
「デッドプールさん…!?」
中庭に誰も見当たらなかったからこそ声を出して泣いていたというのに、いつの間に現れたのだろうか。
「やぁん、今はウェイド・ウィルソンって呼んで?ウィルスンでも可」
夢主は立ち上がり、目元を手の甲で急いでこすった。それでもまだ顔は涙でべちょべちょだが、とりあえず気丈に振る舞い声を出す。今自分が泣いていることは、彼には何の関係も無いのだから。
「お久しぶりです。また日本にいらしてたんですね。今日はどういったご用件で?」
夢主が涙を誤魔化している内にデッドプールはオフの姿から赤と黒の仕事着に一瞬で着替え、両手を後ろに組んだまま彼女の正面に立った。
「そりゃあ、大いに悩む乙女の涙を拭うため」
彼は子供の頬を片手で包み、伏せられた睫毛をその親指で優しくなぞる。
「涙の数だけ強くなれるって、どっかの歌詞にもあったじゃん?だからさ、泣きたい時にしっかり泣いとけよ。何なら胸も貸すぜ」
励ましてくれると同時に今の自分を肯定してくれる。そんな包容力全開の彼に夢主はお礼を言おうとした。
「ま、夢主ちゃんのレベル上げは今日までだけどな!」
そう言って出てきたもう片方の手には、小型だが十分殺傷力のありそうなナイフが握られていた。