番外編??+1:都合の良い男達
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夢主はベソをかきながら建物の外へ飛び出し、毎日訪れる中庭のベンチの前まで無意識に来てしまっていた。よりにもよって、下校時にロールシャッハと待ち合わせをしていた思い出の場所だ。
「…っ、うう……どうしよう…」
唇を奪われてしまった。
サムのことは嫌いではない。むしろ好きだ。だが、少なくとも“恋愛の”好きではないし、一番好きな人物も彼ではない。
別に、ロールシャッハにこの身を捧げることまでは考えていなかったが、彼以外の男性と親密になる自分を想像していなかったし、想像したくなかった。勝手に抱いている罪悪感に胸が押し潰されそうになる。
「どう、しよう……」
その場で地べたに膝を突き、ベンチの腰掛け部分に突っ伏した。
ロールシャッハに報告すべきなのか。いや、する必要など無いし、こんなことを報告されたってロールシャッハも困るだろう。サムとはこれからどんな顔をして会えば良いのか。返事をせずに飛び出してきてしまった。彼女や妻でもない相手に急にキスするなんて非常識だ。そもそも何故あの時自分は拒まなかったのか。一言「止めて」と断っておけば良かったのではないか。
これからどうすれば良いのか。それとも、どうもしなくて良いのか。
余計な思考が巡っては消え巡っては消え、ならまだしも、全部が消えずに脳内を回り続ける。もうそれら全部を吐き出して忘れてしまいたい。夢主の泣き声は少しずつ大きくなっていった。
「…っ、うう……どうしよう…」
唇を奪われてしまった。
サムのことは嫌いではない。むしろ好きだ。だが、少なくとも“恋愛の”好きではないし、一番好きな人物も彼ではない。
別に、ロールシャッハにこの身を捧げることまでは考えていなかったが、彼以外の男性と親密になる自分を想像していなかったし、想像したくなかった。勝手に抱いている罪悪感に胸が押し潰されそうになる。
「どう、しよう……」
その場で地べたに膝を突き、ベンチの腰掛け部分に突っ伏した。
ロールシャッハに報告すべきなのか。いや、する必要など無いし、こんなことを報告されたってロールシャッハも困るだろう。サムとはこれからどんな顔をして会えば良いのか。返事をせずに飛び出してきてしまった。彼女や妻でもない相手に急にキスするなんて非常識だ。そもそも何故あの時自分は拒まなかったのか。一言「止めて」と断っておけば良かったのではないか。
これからどうすれば良いのか。それとも、どうもしなくて良いのか。
余計な思考が巡っては消え巡っては消え、ならまだしも、全部が消えずに脳内を回り続ける。もうそれら全部を吐き出して忘れてしまいたい。夢主の泣き声は少しずつ大きくなっていった。