番外編??+1:都合の良い男達
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
更に図々しいことに、サムはノートを写している自分を隣で見張ってくれなきゃ捗らないと訴えてきた。夢主は空き教室に連れられ、授業の取り戻しに付き合わされている。
「なあ、今夢主は彼氏居んの?」
ただ、ノートの持ち主が側に居ても彼の集中力はそれ程向上していないように思える。
「彼氏!?居ないけど…」
「けど?じゃあ、好きな人は居るんだ?」
「……」
「ふ~ん…」
顔を逸らしただけなのに、サムは例の男子達と同じような笑みを浮かべ、シャーペンを手の上でくるくると弄び始めた。机にひじを突き頬を指の甲に軽く当てて、こちらを覗き込むように頭を傾ける。
「ねぇ…その人って今、近くに居る?それとも……遠くに居る?」
すぐ近くに居る彼は妙な雰囲気を醸し出してきている。夢主は、正体がなんとなくわかっている危機を察し肩を縮こませた。
バカ正直に質問に答える必要は無い。ここに座り続ける必要も無い。
「あ、あのさ!写すのが面倒なら私コピー取ってくるよ、ちょっと待ってて!」
しかしノートを片付けようとした手を掴まれた瞬間から、夢主は立ち上がれなくなってしまった。
「好き」
それは実に呆気無く、直球だった。
「最初会った時は何とも思ってなかったんだけど」
いつもの様におどけてほしい。
「だんだん目が離せなくなってきて」
夢主をからかうのは楽しいと言ってほしい。
「夢主の目が俺に向けられれば良いのにって思うようになった」
先程の男子学生達が今すぐにでも教室にどかどかと入ってきて、ドッキリ大成功の看板を掲げてほしい。
「そんな……サムくんのことは、と」
「俺はただの友達でいたくないし、ただのメール便も嫌だ」
唐突な告白に心拍数が上がる一方で、胸や指先は冷え込んでいく。まるでホラー映画を観ている時のような緊張を夢主は感じていた。彼の真っ直ぐな気持ちに向き合う覚悟が無いためである。
「なあ、今夢主は彼氏居んの?」
ただ、ノートの持ち主が側に居ても彼の集中力はそれ程向上していないように思える。
「彼氏!?居ないけど…」
「けど?じゃあ、好きな人は居るんだ?」
「……」
「ふ~ん…」
顔を逸らしただけなのに、サムは例の男子達と同じような笑みを浮かべ、シャーペンを手の上でくるくると弄び始めた。机にひじを突き頬を指の甲に軽く当てて、こちらを覗き込むように頭を傾ける。
「ねぇ…その人って今、近くに居る?それとも……遠くに居る?」
すぐ近くに居る彼は妙な雰囲気を醸し出してきている。夢主は、正体がなんとなくわかっている危機を察し肩を縮こませた。
バカ正直に質問に答える必要は無い。ここに座り続ける必要も無い。
「あ、あのさ!写すのが面倒なら私コピー取ってくるよ、ちょっと待ってて!」
しかしノートを片付けようとした手を掴まれた瞬間から、夢主は立ち上がれなくなってしまった。
「好き」
それは実に呆気無く、直球だった。
「最初会った時は何とも思ってなかったんだけど」
いつもの様におどけてほしい。
「だんだん目が離せなくなってきて」
夢主をからかうのは楽しいと言ってほしい。
「夢主の目が俺に向けられれば良いのにって思うようになった」
先程の男子学生達が今すぐにでも教室にどかどかと入ってきて、ドッキリ大成功の看板を掲げてほしい。
「そんな……サムくんのことは、と」
「俺はただの友達でいたくないし、ただのメール便も嫌だ」
唐突な告白に心拍数が上がる一方で、胸や指先は冷え込んでいく。まるでホラー映画を観ている時のような緊張を夢主は感じていた。彼の真っ直ぐな気持ちに向き合う覚悟が無いためである。