番外編??:都合の良いパシリ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
理由を打ち明けたくない気持ちを察してくれたのか逆にほじくり返したいのか、青年は夢主がずっと握り締めているものを見て少し身を乗り出した。
「それ何?」
急いでスマイルマークの缶バッヂを両手で包んだが遅かった。サムは自分の顎に手を当て、何かを確信したかのように半目でじろじろと見つめてくる。
「はっはーん、分かっちゃった。ズバリ、失恋だな!?」
「!」
その二文字に夢主は破顔し肩を小さく揺らした。動作はわずかだったが、今の振動は同じベンチに座っている彼にしっかりと伝わってしまっている。
「え、マジで?当てちゃった?」
「違う!失恋なんかじゃない!」
半笑いを浮かべているサムからぷいっと顔を逸らすが、少しして肩と目尻を落とした。
「…でも、似たようなものかな」
手に持つこれはプレゼントや思い出の品といった素敵な贈り物ではない。泣く子供をあやすための玩具、または手切れ金にも似た、手段が形になったものだ。
「ロールシャッハさんがニューヨークに帰ってからは、何の音沙汰も無いし…」
それでも何かを期待してしまう。彼が大して自分に興味を持っていないことくらい、理解していた筈なのに。
「やっぱりロールシャッハのことだったか…物好きだねぇ」
「ほ、放っといてよ!」
“好き”も“物好き”も否定しない夢主に青年は一瞬きょとんとしたが、一旦目を閉じ、また満面の笑みを向けて口を開く。
「それ何?」
急いでスマイルマークの缶バッヂを両手で包んだが遅かった。サムは自分の顎に手を当て、何かを確信したかのように半目でじろじろと見つめてくる。
「はっはーん、分かっちゃった。ズバリ、失恋だな!?」
「!」
その二文字に夢主は破顔し肩を小さく揺らした。動作はわずかだったが、今の振動は同じベンチに座っている彼にしっかりと伝わってしまっている。
「え、マジで?当てちゃった?」
「違う!失恋なんかじゃない!」
半笑いを浮かべているサムからぷいっと顔を逸らすが、少しして肩と目尻を落とした。
「…でも、似たようなものかな」
手に持つこれはプレゼントや思い出の品といった素敵な贈り物ではない。泣く子供をあやすための玩具、または手切れ金にも似た、手段が形になったものだ。
「ロールシャッハさんがニューヨークに帰ってからは、何の音沙汰も無いし…」
それでも何かを期待してしまう。彼が大して自分に興味を持っていないことくらい、理解していた筈なのに。
「やっぱりロールシャッハのことだったか…物好きだねぇ」
「ほ、放っといてよ!」
“好き”も“物好き”も否定しない夢主に青年は一瞬きょとんとしたが、一旦目を閉じ、また満面の笑みを向けて口を開く。