第七部:都合なんか知らない
夢小説設定
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「待ってください!」
夢主がロールシャッハの背中を発見した時には、もう2人は玄関前の広い道に出ていた。
偶然にも、そこは夢主が初めてアベンジャーズ基地に連れられ、同意の元ヒーローをD・セキュアした時の立ち位置と全く同じ場所だった。
「ロールシャッハさん。今まで、本当にありがとうございました」
「フン」
「それで、あの…え?」
ロールシャハは子供の御託を一切無視して背を向け、挨拶も無しに歩き出してしまう。
「あ、あの…ロールシャッハさん、待って!私まだ貴方に……」
言いたいことを、自分の気持ちを伝えきれていない。
「……す」
構わず遠のいていく背中に、彼女の心は逆に駆り立てられた。
「好き…です…」
ずっと抱いていたその気持ちは、ずっと我慢していたその言葉は、夢主の口から自然とこぼれ出ていた。
「好きです!ヒーローとして、人間として、あとパートナーとして!……他にも、い……異性としてって意味でも!」
そしてそれをきっかけに、今更な告白が次から次へと勝手に溢れ出していく。
「全部!全部の意味で、貴方が好きなんです!」
声も次第に大きくなっていき、いつの間にか夢主は全力で叫んでいた。それでもロールシャッハは歩みを止めない。止めてくれない。
それもそうだ。こんな話題には耳を貸さない人物だから。聞くことすら嫌がる男だから。
そんな彼に、そんな彼だからこそ、憧れていた筈なのに。
「ロールシャッハさん…」
その背中はどんどん小さくなっていく。
最後の最後で嫌われてしまったらしい。無理もない。
「ロール、しゃっ…」
夢主は立っていられなくなり、その場で両膝を突いた。
胸が苦しい。両手を胴の前で重ねる時には、いつも利き腕の手首にディスクがぶつかっていた。その感覚はもう無い。もう二度と無いのだ。
夢主はとうとう地べたに座り込んでしまった。
夢主がロールシャッハの背中を発見した時には、もう2人は玄関前の広い道に出ていた。
偶然にも、そこは夢主が初めてアベンジャーズ基地に連れられ、同意の元ヒーローをD・セキュアした時の立ち位置と全く同じ場所だった。
「ロールシャッハさん。今まで、本当にありがとうございました」
「フン」
「それで、あの…え?」
ロールシャハは子供の御託を一切無視して背を向け、挨拶も無しに歩き出してしまう。
「あ、あの…ロールシャッハさん、待って!私まだ貴方に……」
言いたいことを、自分の気持ちを伝えきれていない。
「……す」
構わず遠のいていく背中に、彼女の心は逆に駆り立てられた。
「好き…です…」
ずっと抱いていたその気持ちは、ずっと我慢していたその言葉は、夢主の口から自然とこぼれ出ていた。
「好きです!ヒーローとして、人間として、あとパートナーとして!……他にも、い……異性としてって意味でも!」
そしてそれをきっかけに、今更な告白が次から次へと勝手に溢れ出していく。
「全部!全部の意味で、貴方が好きなんです!」
声も次第に大きくなっていき、いつの間にか夢主は全力で叫んでいた。それでもロールシャッハは歩みを止めない。止めてくれない。
それもそうだ。こんな話題には耳を貸さない人物だから。聞くことすら嫌がる男だから。
そんな彼に、そんな彼だからこそ、憧れていた筈なのに。
「ロールシャッハさん…」
その背中はどんどん小さくなっていく。
最後の最後で嫌われてしまったらしい。無理もない。
「ロール、しゃっ…」
夢主は立っていられなくなり、その場で両膝を突いた。
胸が苦しい。両手を胴の前で重ねる時には、いつも利き腕の手首にディスクがぶつかっていた。その感覚はもう無い。もう二度と無いのだ。
夢主はとうとう地べたに座り込んでしまった。