番外編42:都合の良い体調
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あれから一晩経ち、アキラ達は再び女子部屋に集合した。
「夢主、どう…?」
「なんとか大丈夫だよ。ありがとうございましたスタークさん」
「礼なら、夜通し頑張ったペッパーとヒカルにも言いに行ってやれ。それと…」
「?」
アイアンマンが口ごもると皆は示し合わせたように夢主から目を逸らし、急に押し黙った。
「?」
自分抜きで何か共通認識でも持っているのだろうか。
「……みんなもありがとうね。あと、心配かけちゃってごめんなさい」
「それは、別に良いのよ…ね、ねえクリス!?」
「あ!?ああ、夢主が元気になったなら、それで良いだろ。なあエド!」
「そ、そうだよねっ!クリスの言う通りだよっ」
何故だか全員気まずそうだ。
「…よいしょ」
夢主はベッドから体を起こす。背中が長時間の仰向けから解放され、久し振りに風通しが良くなり気持ちが良い。
「ちょっと、まだ寝てた方が良いんじゃないの?」
「大丈夫っ?」
「うん、平気。それより……」
夢主は女子部屋を見回した。現在仮眠を取っているであろうペッパー・ポッツとアカツキ・ヒカルは別として、ここに居てほしい人が見当たらない。
「ロールシャッハならディスクの中だよ」
「俺が言っておいたぞ。夢主の体力回復を邪魔しないように、お前はしばらくディスクに入ってろってな!」
「そう……ですよね」
処置として当然の行いなのだが、パートナーの少女はすっかり意気消沈してしまった。
「……謝れ、とまでは俺からは言わねえけど……結構意外だった」
「?」
謝罪の必要性に心当たりの無い夢主は、不思議そうな顔をしてクリスを見つめる。
「落ち込むくらいならさっさと謝っときなさいよ」
「?」
「そう簡単に許してくれるのかなぁ…?でもあれって、ロールシャッハも悪かったような…」
「?」
いまいち話が見えてこないのは夢主だけではない。
「みんな何の話してんの?夢主が何かしちゃったの?」
「あの場に居たのにわかんなかったの?相変わらずねアキラは」
「むー、だから教えてってば」
自分はただ苦しんで眠っていただけだが、どうやらパートナーヒーローに何かしてしまったらしい。
「あの、みんな……さっきから何の話を…?」
「まさか覚えてねえのか?」
「あのね……言いにくいんだけど……昨日夢主がロールシャッハの手を振り払ったんだよ」
「私が、ロールシャ……私がっ!?」
急な大声にエドが小さく跳び跳ねた。
「結構乱暴にね~」
「取り乱して夢主を揺さぶるロールシャッハも珍しかったけど、その後が衝撃だったな」
「な……な……私っ、なんてことを!!」
夢主は後ろに倒れ込みベッドに逆戻りした。仰向けで自分の頭皮を激しく掻きむしる。
「夢主っ、落ち着きなさいよ!」
「ああああロールシャッハさんディー・スマッシュ!!」
「えっ!?今出しちゃうの!?」
パートナー錯乱の最中ヒーローは前触れもなくD・スマッシュされた。室内に再び彼の体臭が漂う。
「……」
「ロ…ロ…!」
「夢主…」
顔全面をマスクで隠したパートナーは大股でベッド脇へ近付く。
「私、あのっ、先程は…!」
夢主は床で土下座するために、暖かいベッドからまず降りようとした。だが伸びてきた手がそれ以降の行動を許さない。
「っ!」
受けるであろう報復に夢主は体を強ばらせた。ビンタか、髪を引っ張られるか、優しくても襟首を掴み上げられはするだろう。
だが、ロールシャッハは少女に覆い被さる以上のことはしてこない。
「!?」
ぎゅうっと抱き締められた。といっても、彼の腕は背中まで回されず、両肩の形をしっかり確認してくるような掴み方だ。いわゆる床ドンとも言い難いポーズで数秒静止した後、ロールシャッハは無言で部屋を後にした。
「あれって……仲直り?」
「つーか、一方的に許してもらえたって感じだな」
「わぁぁーっ!?」
「どうしたエド!?」
「夢主が死んじゃったよー!!」
ロールシャッハ崇拝者は至極満足そうな顔で気絶していた。
「夢主、どう…?」
「なんとか大丈夫だよ。ありがとうございましたスタークさん」
「礼なら、夜通し頑張ったペッパーとヒカルにも言いに行ってやれ。それと…」
「?」
アイアンマンが口ごもると皆は示し合わせたように夢主から目を逸らし、急に押し黙った。
「?」
自分抜きで何か共通認識でも持っているのだろうか。
「……みんなもありがとうね。あと、心配かけちゃってごめんなさい」
「それは、別に良いのよ…ね、ねえクリス!?」
「あ!?ああ、夢主が元気になったなら、それで良いだろ。なあエド!」
「そ、そうだよねっ!クリスの言う通りだよっ」
何故だか全員気まずそうだ。
「…よいしょ」
夢主はベッドから体を起こす。背中が長時間の仰向けから解放され、久し振りに風通しが良くなり気持ちが良い。
「ちょっと、まだ寝てた方が良いんじゃないの?」
「大丈夫っ?」
「うん、平気。それより……」
夢主は女子部屋を見回した。現在仮眠を取っているであろうペッパー・ポッツとアカツキ・ヒカルは別として、ここに居てほしい人が見当たらない。
「ロールシャッハならディスクの中だよ」
「俺が言っておいたぞ。夢主の体力回復を邪魔しないように、お前はしばらくディスクに入ってろってな!」
「そう……ですよね」
処置として当然の行いなのだが、パートナーの少女はすっかり意気消沈してしまった。
「……謝れ、とまでは俺からは言わねえけど……結構意外だった」
「?」
謝罪の必要性に心当たりの無い夢主は、不思議そうな顔をしてクリスを見つめる。
「落ち込むくらいならさっさと謝っときなさいよ」
「?」
「そう簡単に許してくれるのかなぁ…?でもあれって、ロールシャッハも悪かったような…」
「?」
いまいち話が見えてこないのは夢主だけではない。
「みんな何の話してんの?夢主が何かしちゃったの?」
「あの場に居たのにわかんなかったの?相変わらずねアキラは」
「むー、だから教えてってば」
自分はただ苦しんで眠っていただけだが、どうやらパートナーヒーローに何かしてしまったらしい。
「あの、みんな……さっきから何の話を…?」
「まさか覚えてねえのか?」
「あのね……言いにくいんだけど……昨日夢主がロールシャッハの手を振り払ったんだよ」
「私が、ロールシャ……私がっ!?」
急な大声にエドが小さく跳び跳ねた。
「結構乱暴にね~」
「取り乱して夢主を揺さぶるロールシャッハも珍しかったけど、その後が衝撃だったな」
「な……な……私っ、なんてことを!!」
夢主は後ろに倒れ込みベッドに逆戻りした。仰向けで自分の頭皮を激しく掻きむしる。
「夢主っ、落ち着きなさいよ!」
「ああああロールシャッハさんディー・スマッシュ!!」
「えっ!?今出しちゃうの!?」
パートナー錯乱の最中ヒーローは前触れもなくD・スマッシュされた。室内に再び彼の体臭が漂う。
「……」
「ロ…ロ…!」
「夢主…」
顔全面をマスクで隠したパートナーは大股でベッド脇へ近付く。
「私、あのっ、先程は…!」
夢主は床で土下座するために、暖かいベッドからまず降りようとした。だが伸びてきた手がそれ以降の行動を許さない。
「っ!」
受けるであろう報復に夢主は体を強ばらせた。ビンタか、髪を引っ張られるか、優しくても襟首を掴み上げられはするだろう。
だが、ロールシャッハは少女に覆い被さる以上のことはしてこない。
「!?」
ぎゅうっと抱き締められた。といっても、彼の腕は背中まで回されず、両肩の形をしっかり確認してくるような掴み方だ。いわゆる床ドンとも言い難いポーズで数秒静止した後、ロールシャッハは無言で部屋を後にした。
「あれって……仲直り?」
「つーか、一方的に許してもらえたって感じだな」
「わぁぁーっ!?」
「どうしたエド!?」
「夢主が死んじゃったよー!!」
ロールシャッハ崇拝者は至極満足そうな顔で気絶していた。