番外編36:都合の悪い反射
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ロールシャッハのパートナーは重苦しい色に染まった空を眺めながら、1時間程前学校を後にしたアキラ達を羨ましく思っていた。
「へっくし!あ、雨だ」
「どうりで、今日は昼間っから薄暗かった訳だ。降り出す前に帰っておいて正解だったな」
「でもさ、夢主はまだ学校だよね」
「居残りかぁ?アキラよりも情けないな」
「どういう意味だよそれ!」
沢山の水滴が伝う窓の前で言い合っている2人を余所に、ロールシャッハは傘を手にアベンジャーズ基地を足早に出て行こうとする。
「毎度のことながら、ホント律儀ね~」
「あれ?ロールシャッハ、傘は1本しか持って行かないの?」
「エド、察してあげなさいよ。2本あったら相合い傘できないでしょ?」
「そっか……って、ひいぃぃ!」
力を込めた拳から子供達、特にジェシカを庇うように大人が間に割り込んで口を挟んだ。
「夢主ちゃん、たしか折りたたみ傘持っていたわよ。ほら、もうすぐ補習が終わる時間だし、早く行ってあげた方が良いんじゃない?」
「ム、そうか」
ペッパーに促されたロールシャッハは持っていたものを傘立てへ放って戻し、手ぶらでエントランスに立つ。
「ちょっとロールシャッハ、自分の傘は?」
「必要無い」
「ええ?結構雨足強いわよ、持って行ったら?」
「ペッパーの言う通り、必要あると思うけど」
雨粒の外壁を叩く音が室内までしっかり届いてきている。ワスプは目線を分厚い雲からこちらに戻して続ける。
「貴方がびしょ濡れだったら、夢主が心配するんじゃない?」
「必要無いと言っている」
全く聞く耳を持たないヒーローにはお手上げだが、彼の頑固は今に始まったことではない。仲間達からは溜め息すら出てこなかった。
「へっくし!あ、雨だ」
「どうりで、今日は昼間っから薄暗かった訳だ。降り出す前に帰っておいて正解だったな」
「でもさ、夢主はまだ学校だよね」
「居残りかぁ?アキラよりも情けないな」
「どういう意味だよそれ!」
沢山の水滴が伝う窓の前で言い合っている2人を余所に、ロールシャッハは傘を手にアベンジャーズ基地を足早に出て行こうとする。
「毎度のことながら、ホント律儀ね~」
「あれ?ロールシャッハ、傘は1本しか持って行かないの?」
「エド、察してあげなさいよ。2本あったら相合い傘できないでしょ?」
「そっか……って、ひいぃぃ!」
力を込めた拳から子供達、特にジェシカを庇うように大人が間に割り込んで口を挟んだ。
「夢主ちゃん、たしか折りたたみ傘持っていたわよ。ほら、もうすぐ補習が終わる時間だし、早く行ってあげた方が良いんじゃない?」
「ム、そうか」
ペッパーに促されたロールシャッハは持っていたものを傘立てへ放って戻し、手ぶらでエントランスに立つ。
「ちょっとロールシャッハ、自分の傘は?」
「必要無い」
「ええ?結構雨足強いわよ、持って行ったら?」
「ペッパーの言う通り、必要あると思うけど」
雨粒の外壁を叩く音が室内までしっかり届いてきている。ワスプは目線を分厚い雲からこちらに戻して続ける。
「貴方がびしょ濡れだったら、夢主が心配するんじゃない?」
「必要無いと言っている」
全く聞く耳を持たないヒーローにはお手上げだが、彼の頑固は今に始まったことではない。仲間達からは溜め息すら出てこなかった。