番外編34:都合シリーズの題名いい加減ネタ切れじゃね?
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今の夢主はモールで飾った団扇を両手に持ち、ペンライト二本を角のように頭へ取り付けている。周囲の観客が赤と黒に扮している中、彼女の肩に掛かっている黒いタオルには黄色い“ウォッチメン”の文字が。
「気合い入ってるわね~」
「キャー!ロールシャッハさーん!!」
「きょ、今日は一段と元気だね夢主ちゃん…」
「まるで別人だな。しかもまだ出てきてねえし」
彼女がいきなり叫んだのは、舞台袖でスタンバイしている主役の姿が垣間見えたためだ。
「ファンが俺達のダンスを今か今かと待ち望んでいるのがもう空気でわかるぜ。正しくは、俺のファンね。女の子のファン。勿論マダムも。野郎は全部あんたにやるよ」
「勝手にしろ」
2人が客の前に出ると一気に歓声が上がった。実際、ほぼデッドプール目的の客で会場は埋め尽くされている。
オマケ同然のロールシャッハは、ノリノリで手を振りファンにサービスしまくる傭兵の後を黙ってついて行く。何気なく客席の方を見やると、変わり果てた姿の夢主が目に入り足が止まってしまった。
「…!」
だいたい予想はついていたが、仮にも自分のパートナーの子供。ここまで恥ずかしいことになっているとは思わなかった。
「あ!ロールシャッハさんと目が合った!」
「あいつマスクしてるのに、何で目が合ったって分かるんだよ。つうか、普段顔合わせてる相手にそこまで興奮するのが意味分かんねえ」
「クリスくんさっきからうるさい」
「クリス。夢主はロールシャッハの勇姿を心待ちにしているのだ。我々も一緒にこの催しを楽しもうじゃないか」
「つってもよ…」
クリスはキャプテン・アメリカの言葉に素直に頷けなかった。彼の目線の先には“ヒーローダンス大会”の看板が掲げられている。武闘大会でも、固有の能力を披露する場でもない。
そんなステージに登ったロールシャッハは何事もなかったかのように振る舞い、定位置につく。
「賭けは俺の勝ちな」
「何の話だ」
「夢主ちゃんが俺とあんた、どっち目的で来てるかっつー賭け。忘れたの?俺ちゃんはシャッハちゃんに百万ペリカ」
「貴様と金品を賭けた覚えは毛頭無い」
「毛頭?今アナタ毛頭っつった?また髪の話してる!俺ちゃんに対する当てつけ?当てこすり!?嫌がらせなのね!?そうなのね!?今から息を合わせて踊らなきゃって時に仲間割れ!?一大事よ!」
隣に立っている男はしつこく喚いているが、ロールシャッハの耳には一切入ってこなかった。身なりはともかく嬉しそうにはしゃぐパートナーを眺め、マスクの内側で少しだけ顔を綻ばせる。
「それに、そもそも結果が見えているなら賭けとは言わない」
「お?お?自信満々だなオイ。あの子はハナっから自分を支持してくれるってか?気持ちに応えねえ癖しといて愛されてますアピールは一丁前かぁ、モテ男は贅沢だな~」
「……自己紹介のつもりか」
「あら?スイッチ入っちゃった?」
ペアの声色が変化しても饒舌な傭兵が黙ることはない。
「気合い入ってるわね~」
「キャー!ロールシャッハさーん!!」
「きょ、今日は一段と元気だね夢主ちゃん…」
「まるで別人だな。しかもまだ出てきてねえし」
彼女がいきなり叫んだのは、舞台袖でスタンバイしている主役の姿が垣間見えたためだ。
「ファンが俺達のダンスを今か今かと待ち望んでいるのがもう空気でわかるぜ。正しくは、俺のファンね。女の子のファン。勿論マダムも。野郎は全部あんたにやるよ」
「勝手にしろ」
2人が客の前に出ると一気に歓声が上がった。実際、ほぼデッドプール目的の客で会場は埋め尽くされている。
オマケ同然のロールシャッハは、ノリノリで手を振りファンにサービスしまくる傭兵の後を黙ってついて行く。何気なく客席の方を見やると、変わり果てた姿の夢主が目に入り足が止まってしまった。
「…!」
だいたい予想はついていたが、仮にも自分のパートナーの子供。ここまで恥ずかしいことになっているとは思わなかった。
「あ!ロールシャッハさんと目が合った!」
「あいつマスクしてるのに、何で目が合ったって分かるんだよ。つうか、普段顔合わせてる相手にそこまで興奮するのが意味分かんねえ」
「クリスくんさっきからうるさい」
「クリス。夢主はロールシャッハの勇姿を心待ちにしているのだ。我々も一緒にこの催しを楽しもうじゃないか」
「つってもよ…」
クリスはキャプテン・アメリカの言葉に素直に頷けなかった。彼の目線の先には“ヒーローダンス大会”の看板が掲げられている。武闘大会でも、固有の能力を披露する場でもない。
そんなステージに登ったロールシャッハは何事もなかったかのように振る舞い、定位置につく。
「賭けは俺の勝ちな」
「何の話だ」
「夢主ちゃんが俺とあんた、どっち目的で来てるかっつー賭け。忘れたの?俺ちゃんはシャッハちゃんに百万ペリカ」
「貴様と金品を賭けた覚えは毛頭無い」
「毛頭?今アナタ毛頭っつった?また髪の話してる!俺ちゃんに対する当てつけ?当てこすり!?嫌がらせなのね!?そうなのね!?今から息を合わせて踊らなきゃって時に仲間割れ!?一大事よ!」
隣に立っている男はしつこく喚いているが、ロールシャッハの耳には一切入ってこなかった。身なりはともかく嬉しそうにはしゃぐパートナーを眺め、マスクの内側で少しだけ顔を綻ばせる。
「それに、そもそも結果が見えているなら賭けとは言わない」
「お?お?自信満々だなオイ。あの子はハナっから自分を支持してくれるってか?気持ちに応えねえ癖しといて愛されてますアピールは一丁前かぁ、モテ男は贅沢だな~」
「……自己紹介のつもりか」
「あら?スイッチ入っちゃった?」
ペアの声色が変化しても饒舌な傭兵が黙ることはない。