番外編31:都合の良い居合い
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訪問先の主にとって心象が良いとは言えない子供達(というより以前彼の敷地内で暴れたアベンジャーズ)は断られてしまったので、予定通り夢主は仲間に見送られながらアキラとだけ屋敷の門をくぐる。白い装束の忍者がずらりと並ぶ渡り廊下を進み、2人は広い座敷に通された。
「ア、アイアンマンさん、私はどうしていれば…」
「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ、夢主。シルバーサムライはとっても良い奴なんだ!」
「アキラみたいに堂々としていれば良い。ヴィランと言っても、義理と人情に厚い男だから心配無いさ。だろ?」
誰かにそう問いかけるアイアンマンの目線の先から、銀色の鎧で身を固めた男が一人、ゆっくりと現れた。
「……フン」
彼は座敷に踏み入るとやや離れた位置で腰を下ろし、子供達と向き合う。
「……」
まだ何をされた訳でもないが、そこはかとない威圧感に夢主はすっかり怖じ気付いてしまった。スーパーヴィランが目の前に座っているという事実が少女の手に汗を握らせている。
「久しぶりっ、シルバーサムライ!」
一方、二度目の来訪となるアキラは慣れた様子で声をかけた。
「相変わらずだな。アキラ、アイアンマン」
「お陰様でな」
「そして…その小娘が、6人目の子供か」
「あのっ」
夢主は彼の関心が自分に向けられたとわかるや否や、膝の手前に三つ指をつき早々に頭を下げた。
「お初にお目にかかります、夢主と申します!」
お辞儀と同時に、彼女の肩に乗っていたロールシャッハは畳の上に飛び降りた。
横に置かれているパートナーの両手はよく見ると微かに震えている。それを知ってか知らずか、アキラはフォローするように彼女を紹介し始めた。
「夢主は俺達のとは違うバイオコードを持ってるんだ。ロールシャッハのディスクは、夢主以外だとディー・スマッシュもディー・セキュアもできないんだよ」
「俺はこのバイオコードを、シングルバイオコードと名付けた!で、何故この子が特殊なバイオコードを持ってるかと言うと……その手紙の通りだ」
シルバーサムライの手にはじゃばらに折り目の付いた文が握られている。ロールシャッハとそのパートナーの子供についての情報は既に伝わっていたらしい。
「まだまだ未熟者ではありますが、精一杯頑張りますのでっ、よろし、何卒よろしくお願い、い、致します…!」
しどろもどろになりながらもなんとか言い切り、夢主は再度頭を下げた。
「フン、挨拶だけでは合格とは言えん。アキラ、お主は下がっていろ」
こちらからの精一杯な挨拶にはさして興味が無い様子の屋敷の主は悠々と立ち上がり、やや腰を落として携えている刀を構えた。
「シルバーサムライ?何する気なの!?」
「済みません済みません!私何かお気に障ることを!?」
半泣きの夢主は土下座を止め隣のアキラにすがり付く。緊張するな堂々としろと言われても、相手はヴィラン。しかも目に見えてしまう程のオーラを放ってきている。
「ま、まさかお前っ…!」
「お主の想像通りであろう、アイアンマン。この子供も、ディー・スマッシュをするだけの足手纏いではないということを証明するまで」
「わ、私が、何をすれば…?」
武器も無しにこの大層な侍と戦わなければならないのかと、無力な少女は体を一層縮こませた。
「ア、アイアンマンさん、私はどうしていれば…」
「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ、夢主。シルバーサムライはとっても良い奴なんだ!」
「アキラみたいに堂々としていれば良い。ヴィランと言っても、義理と人情に厚い男だから心配無いさ。だろ?」
誰かにそう問いかけるアイアンマンの目線の先から、銀色の鎧で身を固めた男が一人、ゆっくりと現れた。
「……フン」
彼は座敷に踏み入るとやや離れた位置で腰を下ろし、子供達と向き合う。
「……」
まだ何をされた訳でもないが、そこはかとない威圧感に夢主はすっかり怖じ気付いてしまった。スーパーヴィランが目の前に座っているという事実が少女の手に汗を握らせている。
「久しぶりっ、シルバーサムライ!」
一方、二度目の来訪となるアキラは慣れた様子で声をかけた。
「相変わらずだな。アキラ、アイアンマン」
「お陰様でな」
「そして…その小娘が、6人目の子供か」
「あのっ」
夢主は彼の関心が自分に向けられたとわかるや否や、膝の手前に三つ指をつき早々に頭を下げた。
「お初にお目にかかります、夢主と申します!」
お辞儀と同時に、彼女の肩に乗っていたロールシャッハは畳の上に飛び降りた。
横に置かれているパートナーの両手はよく見ると微かに震えている。それを知ってか知らずか、アキラはフォローするように彼女を紹介し始めた。
「夢主は俺達のとは違うバイオコードを持ってるんだ。ロールシャッハのディスクは、夢主以外だとディー・スマッシュもディー・セキュアもできないんだよ」
「俺はこのバイオコードを、シングルバイオコードと名付けた!で、何故この子が特殊なバイオコードを持ってるかと言うと……その手紙の通りだ」
シルバーサムライの手にはじゃばらに折り目の付いた文が握られている。ロールシャッハとそのパートナーの子供についての情報は既に伝わっていたらしい。
「まだまだ未熟者ではありますが、精一杯頑張りますのでっ、よろし、何卒よろしくお願い、い、致します…!」
しどろもどろになりながらもなんとか言い切り、夢主は再度頭を下げた。
「フン、挨拶だけでは合格とは言えん。アキラ、お主は下がっていろ」
こちらからの精一杯な挨拶にはさして興味が無い様子の屋敷の主は悠々と立ち上がり、やや腰を落として携えている刀を構えた。
「シルバーサムライ?何する気なの!?」
「済みません済みません!私何かお気に障ることを!?」
半泣きの夢主は土下座を止め隣のアキラにすがり付く。緊張するな堂々としろと言われても、相手はヴィラン。しかも目に見えてしまう程のオーラを放ってきている。
「ま、まさかお前っ…!」
「お主の想像通りであろう、アイアンマン。この子供も、ディー・スマッシュをするだけの足手纏いではないということを証明するまで」
「わ、私が、何をすれば…?」
武器も無しにこの大層な侍と戦わなければならないのかと、無力な少女は体を一層縮こませた。