番外編30:都合の良い一流
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7人は対面式のテーブルに案内され、運ばれてくるコース料理をそれぞれ堪能していた。
クリスはそつなく、エドは慎重にナイフとフォークを使い分けている。
「えーっとぉ…」
「アキラ、またナイフとフォークが逆だよ」
隣に座るヒカルが弟を優しく指摘した。向かい側の席ではペッパーが苦笑いし、ジェシカは上から目線で解説し始める。
「そもそも、そのナイフとフォークじゃないわ。外側に置かれているものから順番に使っていくのよ」
「まったく…パートナーとして情けないぞ」
小さなアイアンマンはアキラの肩からグラスの横に降り立ち腰に手を当てた。
「良いか?フランス料理ってのはな~」
「うんちくは要らないよ。食事の邪魔しないでくれる?」
アキラはヒカルから正解のフォークとナイフを受け取りながらムッと口を結び頬を膨らませた。
「何を!?この俺がせっかく…」
「トニー、静かにして。みっともないわ」
「ジェシカはテーブルマナーもしっかり身に付けているのね」
ワスプがジェシカの肩の上から声をかけた。誰かさんと違い、自分のパートナーがしっかり者で嬉しそうだ。
「勿論!こういったこともキチンと弁えてるのがデキる女よ。ね、夢主」
「うぇっ?」
フォークに乗せていた魚の身が皿に落ちる。突然話を振られた夢主はエドと同じくジェシカの動作を横目で参考にしながら、慣れない手つきで料理を口へ運んでいるところだった。
「夢主からも言ってやってよ、まだまだ間違いだらけだって。ホンットしょーもないんだから」
放っておいてもヒカルが全て正してくれるのに、この女の子は実に余計なことを言ってくれる。
「えー?何がいけないんだよ?」
それはこちらのセリフでもある。
斜め向かいのアキラを凝視するが、庶民の生活を送ってきた夢主にはあまりピンとこない。帽子は脱いでいるから良いとして、襟首に引っかけているナプキンか、自分の飲みやすい位置に変えたグラスか、はたまた先程飲み終えたスープ皿の傾け方か。皿に残ったソースをパンに付けているのも怪しい。
「え、えーっとぉ…そうだね~…」
夢主の目に付く箇所はそのくらいだが、どれも確証が持てないため下手に断言できず言葉を濁した。
卓上のアイアンマンと肩に乗っているロールシャッハが呆れた様子で口を挟む。
「おいおい夢主、まさかお前もわかってないのか~?アキラはともかく、ジェシカより年上だろ?」
「知ったか振りに加え時間稼ぎか。見苦しいぞ」
ロールシャッハが言い切るか否かというところで彼女はその表情を大して崩さず、無言で彼のホログラムを消した。
「とりあえず…テーブルの上に立たせたままってのは、お行儀良くないよね」
何か圧力を感じたアイアンマンは速やかにアキラの肩へと戻った。
クリスはそつなく、エドは慎重にナイフとフォークを使い分けている。
「えーっとぉ…」
「アキラ、またナイフとフォークが逆だよ」
隣に座るヒカルが弟を優しく指摘した。向かい側の席ではペッパーが苦笑いし、ジェシカは上から目線で解説し始める。
「そもそも、そのナイフとフォークじゃないわ。外側に置かれているものから順番に使っていくのよ」
「まったく…パートナーとして情けないぞ」
小さなアイアンマンはアキラの肩からグラスの横に降り立ち腰に手を当てた。
「良いか?フランス料理ってのはな~」
「うんちくは要らないよ。食事の邪魔しないでくれる?」
アキラはヒカルから正解のフォークとナイフを受け取りながらムッと口を結び頬を膨らませた。
「何を!?この俺がせっかく…」
「トニー、静かにして。みっともないわ」
「ジェシカはテーブルマナーもしっかり身に付けているのね」
ワスプがジェシカの肩の上から声をかけた。誰かさんと違い、自分のパートナーがしっかり者で嬉しそうだ。
「勿論!こういったこともキチンと弁えてるのがデキる女よ。ね、夢主」
「うぇっ?」
フォークに乗せていた魚の身が皿に落ちる。突然話を振られた夢主はエドと同じくジェシカの動作を横目で参考にしながら、慣れない手つきで料理を口へ運んでいるところだった。
「夢主からも言ってやってよ、まだまだ間違いだらけだって。ホンットしょーもないんだから」
放っておいてもヒカルが全て正してくれるのに、この女の子は実に余計なことを言ってくれる。
「えー?何がいけないんだよ?」
それはこちらのセリフでもある。
斜め向かいのアキラを凝視するが、庶民の生活を送ってきた夢主にはあまりピンとこない。帽子は脱いでいるから良いとして、襟首に引っかけているナプキンか、自分の飲みやすい位置に変えたグラスか、はたまた先程飲み終えたスープ皿の傾け方か。皿に残ったソースをパンに付けているのも怪しい。
「え、えーっとぉ…そうだね~…」
夢主の目に付く箇所はそのくらいだが、どれも確証が持てないため下手に断言できず言葉を濁した。
卓上のアイアンマンと肩に乗っているロールシャッハが呆れた様子で口を挟む。
「おいおい夢主、まさかお前もわかってないのか~?アキラはともかく、ジェシカより年上だろ?」
「知ったか振りに加え時間稼ぎか。見苦しいぞ」
ロールシャッハが言い切るか否かというところで彼女はその表情を大して崩さず、無言で彼のホログラムを消した。
「とりあえず…テーブルの上に立たせたままってのは、お行儀良くないよね」
何か圧力を感じたアイアンマンは速やかにアキラの肩へと戻った。