番外編27:都合の悪い嘘祭
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その後廊下で溜まっていた4人は解散し、夢主はリビングの柔らかいソファに体を預ける。
「うう…私がどうこう言うことじゃない、もんね…」
まだ頭がくらくらする。加えて窓から差し込む日光が眩しく、額に片手を当てた。
だが、夢主が休まることはまだ許されない。すっかり落ち込んだ彼女を次に待ち構えていたのは、アキラとジェシカだった。
「夢主、ゴメン!」
アキラはぐったりとした夢主の正面に来て、顔の前でパンッと音を立てて両手を合わせる。
「何?」
「実は俺…夢主が冷蔵庫にとっておいたプリン、食べちゃったんだ!」
部屋中に響き渡る大声で彼は謝った。
「プリン?」
だが、ターゲットはいまいちピンときていない様子。
「勘違いじゃないかな。私はプリン冷やしてないよ」
「ありゃ」
「でも大変だね、他の誰かのだったんじゃ…」
第一、彼女はそれどころではない。数日は立ち直れなさそうな衝撃の事実に未だ胸を痛めている。
しかしそんな事情はこの男の子には無関係だ。テンションが上がらないながらも夢主は真面目に対応する。
「ホンットお馬鹿よね~アキラは!エイプリルフールに失敗するなんて」
「バレてなかったから成功だろ」
「反応がイマイチだったじゃない」
「エイプリル……ああ、それでプリン食べちゃったなんて言ったのか」
ジェシカのお陰でようやく理解した。今日は4月1日、この子は嘘を吐いて楽しもうとしていた。よって、プリン事件はアキラのでっち上げ。
「おっかしーなー。俺だったらすぐ引っかかるのに」
腕を組み本気で悩むアキラに思わず笑ってしまう。無邪気な彼を見ていると先程のショックが薄れ、いくらか気分が楽になった。
「私がお手本見せてあげるわ。実はね…ロールシャッハは、将来を約束した相手が居るのよ!」
「!?」
穏やかな気分から一転、脳天から爪先まで電流が走った。
彼女且つ、許嫁だったとは!!
「ろ…ろ、る……」
「あれ?夢主?もしもーし」
ジェシカは夢主の顔の前で手の平をチラツかせたが、故障したロボットからの反応は無い。
「ジェシカ、ロールシャッハの将来を約束した人って誰?」
「バカね、お手本って言ったでしょ?嘘よ嘘」
「て言うか将来を約束するって何?」
「はあ、どこまでもお子ちゃまなのね」
「何だとー!」
アキラの質問には答えず、ジェシカは夢主が居た方へ振り返る。
「ゴメンゴメン、この流れで本気にするとは思わなくて…って、夢主?」
ターゲットはいつの間にか姿を消していた。
「うう…私がどうこう言うことじゃない、もんね…」
まだ頭がくらくらする。加えて窓から差し込む日光が眩しく、額に片手を当てた。
だが、夢主が休まることはまだ許されない。すっかり落ち込んだ彼女を次に待ち構えていたのは、アキラとジェシカだった。
「夢主、ゴメン!」
アキラはぐったりとした夢主の正面に来て、顔の前でパンッと音を立てて両手を合わせる。
「何?」
「実は俺…夢主が冷蔵庫にとっておいたプリン、食べちゃったんだ!」
部屋中に響き渡る大声で彼は謝った。
「プリン?」
だが、ターゲットはいまいちピンときていない様子。
「勘違いじゃないかな。私はプリン冷やしてないよ」
「ありゃ」
「でも大変だね、他の誰かのだったんじゃ…」
第一、彼女はそれどころではない。数日は立ち直れなさそうな衝撃の事実に未だ胸を痛めている。
しかしそんな事情はこの男の子には無関係だ。テンションが上がらないながらも夢主は真面目に対応する。
「ホンットお馬鹿よね~アキラは!エイプリルフールに失敗するなんて」
「バレてなかったから成功だろ」
「反応がイマイチだったじゃない」
「エイプリル……ああ、それでプリン食べちゃったなんて言ったのか」
ジェシカのお陰でようやく理解した。今日は4月1日、この子は嘘を吐いて楽しもうとしていた。よって、プリン事件はアキラのでっち上げ。
「おっかしーなー。俺だったらすぐ引っかかるのに」
腕を組み本気で悩むアキラに思わず笑ってしまう。無邪気な彼を見ていると先程のショックが薄れ、いくらか気分が楽になった。
「私がお手本見せてあげるわ。実はね…ロールシャッハは、将来を約束した相手が居るのよ!」
「!?」
穏やかな気分から一転、脳天から爪先まで電流が走った。
彼女且つ、許嫁だったとは!!
「ろ…ろ、る……」
「あれ?夢主?もしもーし」
ジェシカは夢主の顔の前で手の平をチラツかせたが、故障したロボットからの反応は無い。
「ジェシカ、ロールシャッハの将来を約束した人って誰?」
「バカね、お手本って言ったでしょ?嘘よ嘘」
「て言うか将来を約束するって何?」
「はあ、どこまでもお子ちゃまなのね」
「何だとー!」
アキラの質問には答えず、ジェシカは夢主が居た方へ振り返る。
「ゴメンゴメン、この流れで本気にするとは思わなくて…って、夢主?」
ターゲットはいつの間にか姿を消していた。