番外編24:都合の悪い苦言
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ナイトオウルと夢主は部屋ではなく、屋根の上に出ていた。ここは東京の街を一望できると共に誰にも邪魔されない、プライベートな話をするには絶好の場所だ。
「わあ!流石アベンジャーズの基地、最高の眺めだね!ここから見る夜景も綺麗なんだろうな……っと、ごめんね。座ろうか」
ナイトオウルは照れ臭そうにはにかみながらその場で腰を下ろした。相談者も彼と並んで体育座りをする。日光の照り返しが始まる昼下がり、屋根は2人の尻をじんわりと温めていく。
「僕に聞きたいっていうのは、ロールシャッハのことかい?」
「はい」
膝を抱える夢主は真剣な様子のまま打ち明け始めた。
「ナイトオウルさんから見てロールシャッハさんは、その、どうですか?」
「どうって?」
「アキラくんが言っていたけど…ここに留まる前と比べて、優しくなってしまったと思いますか?」
「そうだね。たしかに雰囲気が柔らかくなった感じはするかな」
「やっぱり…」
誰も夢主を責めてなどいないが、彼女は眉を八の字にして俯いた。
「もしかして、それがマズいと思ってる?」
「だって、ロールシャッハさんは…」
ヒーローの方を向き、彼のゴーグルに映った自分の顔を見た途端、何故だか言葉に詰まる。
「ええと…」
ロールシャッハをよく知る彼に対してロールシャッハをよりよく知っているかの如く悩みを打ち明ける行為に、どこか違和感を覚えたからだ。
「ゆっくりで良いよ。夢主の意見をしっかり聞きたいから」
有り難いことにナイトオウルは急かすことなく気長に構えてくれている。夢主は安心して自分の考えを言葉にした。
「ロールシャッハさんは、妥協しないとても厳しいヒーローなんです。そうじゃなくなったら、何と言うか、納得行かないと思うんです。ロールシャッハさん自身も、ファンの方も、私も」
意外な一面を見せてくれることは純粋に嬉しいのだが、それによって、彼に惹かれたそもそもの要素が打ち消されしてしまっていることもある。
「でも…そうじゃなくなっていってるのは……多分……私のせいで……」
そしてその原因は自分自身にもあると夢主は自覚していた。
「わあ!流石アベンジャーズの基地、最高の眺めだね!ここから見る夜景も綺麗なんだろうな……っと、ごめんね。座ろうか」
ナイトオウルは照れ臭そうにはにかみながらその場で腰を下ろした。相談者も彼と並んで体育座りをする。日光の照り返しが始まる昼下がり、屋根は2人の尻をじんわりと温めていく。
「僕に聞きたいっていうのは、ロールシャッハのことかい?」
「はい」
膝を抱える夢主は真剣な様子のまま打ち明け始めた。
「ナイトオウルさんから見てロールシャッハさんは、その、どうですか?」
「どうって?」
「アキラくんが言っていたけど…ここに留まる前と比べて、優しくなってしまったと思いますか?」
「そうだね。たしかに雰囲気が柔らかくなった感じはするかな」
「やっぱり…」
誰も夢主を責めてなどいないが、彼女は眉を八の字にして俯いた。
「もしかして、それがマズいと思ってる?」
「だって、ロールシャッハさんは…」
ヒーローの方を向き、彼のゴーグルに映った自分の顔を見た途端、何故だか言葉に詰まる。
「ええと…」
ロールシャッハをよく知る彼に対してロールシャッハをよりよく知っているかの如く悩みを打ち明ける行為に、どこか違和感を覚えたからだ。
「ゆっくりで良いよ。夢主の意見をしっかり聞きたいから」
有り難いことにナイトオウルは急かすことなく気長に構えてくれている。夢主は安心して自分の考えを言葉にした。
「ロールシャッハさんは、妥協しないとても厳しいヒーローなんです。そうじゃなくなったら、何と言うか、納得行かないと思うんです。ロールシャッハさん自身も、ファンの方も、私も」
意外な一面を見せてくれることは純粋に嬉しいのだが、それによって、彼に惹かれたそもそもの要素が打ち消されしてしまっていることもある。
「でも…そうじゃなくなっていってるのは……多分……私のせいで……」
そしてその原因は自分自身にもあると夢主は自覚していた。