番外編21:都合の良い見分け方
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「そうだ、本物のロールシャッハさんを当てるんでしたよね。あれ?でも、プレゼントって、どうして…」
たしかに誕生日プレゼントを貰える日は今日だが、それを皆に教えた覚えは無い。わざわざ自分から主張することでもないし、今までそういう話題になったことは無かった。
「ごめんなさい。以前、貴方のプロフィールを勝手に調べさせてもらってたの。今日は夢主の誕生日ってことで、みんなで準備したのよ」
ペッパーに言われて気付いたが、リビングは折り紙で作ったチェーンや風船で装飾されており、ささやかなパーティー会場と化していた。奥のテーブルに鎮座しているケーキは手作りだろうか。
「誕生日おめでとう、夢主」
「ありがとうございます!」
ペッパーに頭を下げていると、元気なロールシャッハが会話に割って入ってきた。
「あーっ!ペッパーさんに先越された!夢主おめでとう!」
「だから声出したら変装した意味が無くなっちゃうでしょーが」
「意味も何も、僕達はもうバレてると思うけど…」
夢主はサプライズイベントのために思考を戻した。
「えっと……ロールシャッハさんが6人も!?」
「それさっきやったでしょ。気ぃ遣わなくても良いわよ」
暑苦しいのか、ジェシカはもうマスクを脱いでしまった。声を聞かずとも、小柄なアキラ・ジェシカ・エドは既に見分けがついている。
問題は残りの3人だ。今あるヒントは差程違わない背丈のみ。パートナーの身長は他の2人の青年に比べてどうだったか必死に思い出そうとする。が、そもそも皆が揃っている時でさえほぼロールシャッハに注目してきていた夢主にとっては無理な話だ。
見た目で判別付かないのならば、こちらから何かしら行動を起こして正解を導き出すしかない。
「あの、質問するのってアリですか?」
自分や本人にしかわからなそうな質問に、きちんと回答できる者が正解だ。
「構わないけど、あのロールシャッハ達は声出さないと思うわよ」
ペッパーの言う通り、先程から彼等は一言も発していない。それどころか、ヒントになり得る行動を控えるため同じポーズで固まったまま待機し続けている。一筋縄ではいかなそうだ。
「それに、皆で口裏を合わせている可能性だってあるわ」
「そーよ。こっちにはエドが居るんだから!」
ジェシカに背中をドンと叩かれた一番小さなロールシャッハが頭の後ろを掻く。
「そっか…」
照れたということは、本当に彼が先生になって全員ロールシャッハ及びウォッチメンについて予習したのかもしれない。質問作戦は諦めた。
「……ロールシャッハさんなら…」
「おお?何か手があるようだな?」
「質問無しでわかるのか?」
「頑張って、夢主!」
もう白黒マスクをめくり上げてしまっているアキラ達と、その肩に飛び戻った各ヒーローは観客気分でクイズイベントを見学している。
たしかに誕生日プレゼントを貰える日は今日だが、それを皆に教えた覚えは無い。わざわざ自分から主張することでもないし、今までそういう話題になったことは無かった。
「ごめんなさい。以前、貴方のプロフィールを勝手に調べさせてもらってたの。今日は夢主の誕生日ってことで、みんなで準備したのよ」
ペッパーに言われて気付いたが、リビングは折り紙で作ったチェーンや風船で装飾されており、ささやかなパーティー会場と化していた。奥のテーブルに鎮座しているケーキは手作りだろうか。
「誕生日おめでとう、夢主」
「ありがとうございます!」
ペッパーに頭を下げていると、元気なロールシャッハが会話に割って入ってきた。
「あーっ!ペッパーさんに先越された!夢主おめでとう!」
「だから声出したら変装した意味が無くなっちゃうでしょーが」
「意味も何も、僕達はもうバレてると思うけど…」
夢主はサプライズイベントのために思考を戻した。
「えっと……ロールシャッハさんが6人も!?」
「それさっきやったでしょ。気ぃ遣わなくても良いわよ」
暑苦しいのか、ジェシカはもうマスクを脱いでしまった。声を聞かずとも、小柄なアキラ・ジェシカ・エドは既に見分けがついている。
問題は残りの3人だ。今あるヒントは差程違わない背丈のみ。パートナーの身長は他の2人の青年に比べてどうだったか必死に思い出そうとする。が、そもそも皆が揃っている時でさえほぼロールシャッハに注目してきていた夢主にとっては無理な話だ。
見た目で判別付かないのならば、こちらから何かしら行動を起こして正解を導き出すしかない。
「あの、質問するのってアリですか?」
自分や本人にしかわからなそうな質問に、きちんと回答できる者が正解だ。
「構わないけど、あのロールシャッハ達は声出さないと思うわよ」
ペッパーの言う通り、先程から彼等は一言も発していない。それどころか、ヒントになり得る行動を控えるため同じポーズで固まったまま待機し続けている。一筋縄ではいかなそうだ。
「それに、皆で口裏を合わせている可能性だってあるわ」
「そーよ。こっちにはエドが居るんだから!」
ジェシカに背中をドンと叩かれた一番小さなロールシャッハが頭の後ろを掻く。
「そっか…」
照れたということは、本当に彼が先生になって全員ロールシャッハ及びウォッチメンについて予習したのかもしれない。質問作戦は諦めた。
「……ロールシャッハさんなら…」
「おお?何か手があるようだな?」
「質問無しでわかるのか?」
「頑張って、夢主!」
もう白黒マスクをめくり上げてしまっているアキラ達と、その肩に飛び戻った各ヒーローは観客気分でクイズイベントを見学している。