番外編18:都合の良い媚薬
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次の日の夕方。呼ばれたロールシャッハと夢主が研究室に来ると、小さな天才物理学者とその助手の女性が何やら真剣に意見をぶつけ合っている。
「夢主ちゃんのことだから、きっかけが無くなればもうこんなことはしなくなるでしょう」
「だが2人はそれを望んでいないんだろ?そもそも考え過ぎじゃないか?だってあのロールシャッハだぞ?」
「彼も男よ。それに、私にはあの子を預かっている責任があるの」
「それは俺だって同じだ!」
「なぁ、さっきから何話してるんだ?」
「アキラ、耳栓を追加されたくなかったら目隠しを外すなよ。俺がヒカルに大目玉を食らっちまう。あっ、夢主!それにロールシャッハ!」
ようやくこちらに気付いたトニー・スタークが、モニターの前に来るよう2人に手招きした。
「お待たせしました。あの、何かご用ですか…?」
とぼけているのかとでも言うようにペッパーはため息を吐き、証拠映像を表示させるより先に用件を述べた。
「夢主ちゃん。今までロールシャッハは、活動限界でなければディスクの外に出したままにさせていたけれど、もう夜間はディスクに封印させるべきよ」
「え?」
反論が飛んでくる前に、彼女は持っていたリモコンでモニターの電源を入れた。そこには、ソファの上でパートナーのヒーローに覆い被さっている夢主の背が斜め上の角度から撮された映像が表れた。
「!?」
隣に立つ左右対称模様が一瞬散り散りになる。
「大胆過ぎるだろ~、公共のスペースで……なぁ?」
身を引き裂かんばかりの羞恥と後悔と罪悪感で、夢主は両手で顔を覆ってしまった。
「つーかここは俺の別荘だぞ!そこんとこわかってんのかお前等!?」
「ごめんなさいっごめんなさいっ!」
「2人が何かしたの?」
両目をアイマスクで覆われているアキラの質問は誰からも無視された。
「念のために全部観させてもらったから、この後何も無かったことはわかってるわ。貴方達が、その…普段は場をわきまえられる人間だってことも十分理解しているのよ。だけど、これはね…」
ペッパーは再生させていた映像を停止しモニターから目を離すと、自身のこめかみを軽く押さえた。
「だから、今後はこんなことが無いよう、夜寝る前に必ずロールシャッハをディスクに封印してほしいの」
「……」
「……」
両者、返す言葉が見つからない。
不届き者達から返事を待つトニーとペッパーも口を閉じ、誰もが黙っている。その空気を最初に破ったのは、皆から放っておかれていた子供だった。
「こんなことって、これのこと?」
アキラはアイマスクを外しモニターの真ん前に立ち頭を傾げている。
「何でロールシャッハ、ソファの上で屈んでんだ?…あれ?脚が4本…?」
「わーっ!!駄目アキラ君!」
夢主は急いでアキラの両目を隠した。
「何なんだよ、もー!」
「夢主、アキラを頼んだ」
「は、はーい、真っ直ぐ歩いてね~」
「ちぇっ」
その体勢のまま子供2人は研究室から出ていく。ホログラムのアイアンマンを置いてきているが、この部屋の外に出るくらいの距離なら離れても問題無いだろう。
この子に関しては最初からこうすれば良かったのではないだろうかと、夢主はあの大人2人の気の回らなさに少々不満を抱いた。
「夢主ちゃんのことだから、きっかけが無くなればもうこんなことはしなくなるでしょう」
「だが2人はそれを望んでいないんだろ?そもそも考え過ぎじゃないか?だってあのロールシャッハだぞ?」
「彼も男よ。それに、私にはあの子を預かっている責任があるの」
「それは俺だって同じだ!」
「なぁ、さっきから何話してるんだ?」
「アキラ、耳栓を追加されたくなかったら目隠しを外すなよ。俺がヒカルに大目玉を食らっちまう。あっ、夢主!それにロールシャッハ!」
ようやくこちらに気付いたトニー・スタークが、モニターの前に来るよう2人に手招きした。
「お待たせしました。あの、何かご用ですか…?」
とぼけているのかとでも言うようにペッパーはため息を吐き、証拠映像を表示させるより先に用件を述べた。
「夢主ちゃん。今までロールシャッハは、活動限界でなければディスクの外に出したままにさせていたけれど、もう夜間はディスクに封印させるべきよ」
「え?」
反論が飛んでくる前に、彼女は持っていたリモコンでモニターの電源を入れた。そこには、ソファの上でパートナーのヒーローに覆い被さっている夢主の背が斜め上の角度から撮された映像が表れた。
「!?」
隣に立つ左右対称模様が一瞬散り散りになる。
「大胆過ぎるだろ~、公共のスペースで……なぁ?」
身を引き裂かんばかりの羞恥と後悔と罪悪感で、夢主は両手で顔を覆ってしまった。
「つーかここは俺の別荘だぞ!そこんとこわかってんのかお前等!?」
「ごめんなさいっごめんなさいっ!」
「2人が何かしたの?」
両目をアイマスクで覆われているアキラの質問は誰からも無視された。
「念のために全部観させてもらったから、この後何も無かったことはわかってるわ。貴方達が、その…普段は場をわきまえられる人間だってことも十分理解しているのよ。だけど、これはね…」
ペッパーは再生させていた映像を停止しモニターから目を離すと、自身のこめかみを軽く押さえた。
「だから、今後はこんなことが無いよう、夜寝る前に必ずロールシャッハをディスクに封印してほしいの」
「……」
「……」
両者、返す言葉が見つからない。
不届き者達から返事を待つトニーとペッパーも口を閉じ、誰もが黙っている。その空気を最初に破ったのは、皆から放っておかれていた子供だった。
「こんなことって、これのこと?」
アキラはアイマスクを外しモニターの真ん前に立ち頭を傾げている。
「何でロールシャッハ、ソファの上で屈んでんだ?…あれ?脚が4本…?」
「わーっ!!駄目アキラ君!」
夢主は急いでアキラの両目を隠した。
「何なんだよ、もー!」
「夢主、アキラを頼んだ」
「は、はーい、真っ直ぐ歩いてね~」
「ちぇっ」
その体勢のまま子供2人は研究室から出ていく。ホログラムのアイアンマンを置いてきているが、この部屋の外に出るくらいの距離なら離れても問題無いだろう。
この子に関しては最初からこうすれば良かったのではないだろうかと、夢主はあの大人2人の気の回らなさに少々不満を抱いた。