番外編17:都合の良いシェフ
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(冷酷マニーノver.)
夢主が大型船の実験室に閉じ込められた次の日。セレブリティ5の中で一番冷静沈着な男とも言えるマニーノ・ジョルダーニは、今は天才シェフとして特別番組の収録をしていた。
スタジオの傍らで休憩中、表向きでは全くの他人である男性から端末に連絡が入る。
「おっと、すぐ戻ります」
マニーノは営業スマイルを保ったまま、人通りの少ない廊下の端まで来て周囲に誰も居ないことを確認し、やっとその電話に出た。
「何ですか?」
『今すぐこっちに来い!』
「さすがに無理です。前もって伝えたでしょう、私は今、大事な番組の収録中なんですよ」
無理難題をふっかけてきた相手はティム・ギリアム。彼もマニーノも、裏の顔は邪神ロキに遣えヴィランを従える悪党だ。
『私の研究の話はしただろう?』
「はい。自由にできる人間が一人、必要なんでしょう?」
『その人間をつい先程確保したんだがな、食事を摂ろうとしないんだ』
「……で?まさか、この私に捕虜の食事を用意させるためにわざわざ電話を」
『捕虜ではなく実験体だ!あれにはもうバイオコードをインストールしている。死なれて困るのは我々だ!』
こちらの言い分を否定してこない辺り、料理のプロの嫌な予感は当たってしまったようだ。
「大袈裟な。一食くらい抜いても大丈夫でしょう」
『一食どころじゃ済みそうにないから貴様に連絡しているんだ!クッ…こうも頑固な小娘だと知っていれば、わざわざ実験体に選ばなかった!』
「ほう、女の子ですか。全く、えげつないことをする…」
天才シェフは、カメラや大衆の目が向いていれば絶対に見せないような笑みを浮かべた。
『何を言う。モルモットに女も子供もあるか』
一方で、科学者はさも当たり前のことかのように真顔で言ってのける。
『ともかく、表の仕事は全て後回しにしろ。至急飛んで来るのだ、良いな』
「私が着くまで元気でいてくれれば良いのですがね…」
夢主が大型船の実験室に閉じ込められた次の日。セレブリティ5の中で一番冷静沈着な男とも言えるマニーノ・ジョルダーニは、今は天才シェフとして特別番組の収録をしていた。
スタジオの傍らで休憩中、表向きでは全くの他人である男性から端末に連絡が入る。
「おっと、すぐ戻ります」
マニーノは営業スマイルを保ったまま、人通りの少ない廊下の端まで来て周囲に誰も居ないことを確認し、やっとその電話に出た。
「何ですか?」
『今すぐこっちに来い!』
「さすがに無理です。前もって伝えたでしょう、私は今、大事な番組の収録中なんですよ」
無理難題をふっかけてきた相手はティム・ギリアム。彼もマニーノも、裏の顔は邪神ロキに遣えヴィランを従える悪党だ。
『私の研究の話はしただろう?』
「はい。自由にできる人間が一人、必要なんでしょう?」
『その人間をつい先程確保したんだがな、食事を摂ろうとしないんだ』
「……で?まさか、この私に捕虜の食事を用意させるためにわざわざ電話を」
『捕虜ではなく実験体だ!あれにはもうバイオコードをインストールしている。死なれて困るのは我々だ!』
こちらの言い分を否定してこない辺り、料理のプロの嫌な予感は当たってしまったようだ。
「大袈裟な。一食くらい抜いても大丈夫でしょう」
『一食どころじゃ済みそうにないから貴様に連絡しているんだ!クッ…こうも頑固な小娘だと知っていれば、わざわざ実験体に選ばなかった!』
「ほう、女の子ですか。全く、えげつないことをする…」
天才シェフは、カメラや大衆の目が向いていれば絶対に見せないような笑みを浮かべた。
『何を言う。モルモットに女も子供もあるか』
一方で、科学者はさも当たり前のことかのように真顔で言ってのける。
『ともかく、表の仕事は全て後回しにしろ。至急飛んで来るのだ、良いな』
「私が着くまで元気でいてくれれば良いのですがね…」