番外編14:都合の良いパーカー
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「お前等…!」
見覚えのある悪党に全員が身構えたが、ただ1人、トニー・スタークは余裕の表情で相手を挑発し始める。
「こんな所にまでついて来るなんて熱心なこった。品性に欠けたパパラッチや民衆をドン引きさせる追っかけファンも真っ青だな」
夢主はディスクを装着した腕を金色マスクの男に押さえられ、彼女の背後に立つスーツの男は人質を囲うように刀を構えている。
「アキラ!」
「うん!」
仲間のピンチに、他の子供達もD・スマッシュしようとそれぞれのディスクに手を伸ばした。
「おーっと動くなよ」
「この儚い一輪の花を散らされたくなければ、大人しくアベンジャーズのディスクを渡すことですね」
赤い筋の入った白い仮面の男が緩やかな口調で圧力をかけるが、アイアンマンは全く動じない。
「そんな脅しに引っかかるかっての。お前等の目的は、夢主を生きたまま捕らえること。だからそのお花が散ったら困るのはそっち。だろ?」
「くっ…」
変わった形の仮面をした男以外の悪党は歯を食いしばった。
「確かに、我々の目的はこの実験体の捕獲だ」
「ねえちょっと、だったらこの娘を連れて戻るだけでも良いんじゃない?せっかくワープ装置を完成させたんでしょ?」
紅一点のロゼッタの言い分通り、ティムの手には実用可能な転送装置が握られている。邪神ロキのワープ能力と同じく、使用者とその周囲にある人物・物体を一瞬で別の場所へ転送する装置だ。
「そいつのディスクをよく見ろ」
ロゼッタと、夢主の手首を掴んでいるジョエルもついでに、その青いディスクに目を向けた。中心の画面には何も映っていない。
「ロールシャッハは今、ディスクから解放されている状態だ。このまま撤退することも可能だが、また奴とアベンジャーズが実験体を奪い返しに来ることが目に見えている。よって、この場で片を付けるべきなのだ」
「だったらさっさとアベンジャーズをディー・スマッシュしちゃいましょ!どうせあいつ等は夢主に手が出せないんでしょ?」
ジェシカの強気な発言を、リーダー格の男は鼻で笑った。
「最悪……サンプル自体が手元に無くとも、その血液さえ採れれば実験は進められる」
「血液…?」
「但し、その場合はヒトの致死量の倍は必要になるがな」
「な、何だって!?」
口角を上げたジュウベエによって刃身が夢主の喉元に近付けられる。
「そういうことだ。さあ、ディスクを寄越せ」
仲間を見捨てる訳にはいかない。それは夢主にも、それぞれのパートナーのヒーローにも言えることだ。
「どうしよう…僕のせいだ……僕が動けなかったから…」
エドは消え入るような声で自分を責める。
「しっかりしなさいよ、悪党に放り投げられたくらいで情けないわねー!」
「違う、ジェシカ。夢主がエドを突き飛ばした」
「え?」
ずっとエドの頭に乗っかっていたハルクだけは見ていた。2人揃って捕まるよりはまだ良いと判断し、夢主は彼を味方の居る方へ強引に突き飛ばしたのだ。
「ホンット余計なことしてくれるわよね、人質が1人減ったじゃない!まあでも、それも無駄な足掻きだったって訳。残念ね」
見覚えのある悪党に全員が身構えたが、ただ1人、トニー・スタークは余裕の表情で相手を挑発し始める。
「こんな所にまでついて来るなんて熱心なこった。品性に欠けたパパラッチや民衆をドン引きさせる追っかけファンも真っ青だな」
夢主はディスクを装着した腕を金色マスクの男に押さえられ、彼女の背後に立つスーツの男は人質を囲うように刀を構えている。
「アキラ!」
「うん!」
仲間のピンチに、他の子供達もD・スマッシュしようとそれぞれのディスクに手を伸ばした。
「おーっと動くなよ」
「この儚い一輪の花を散らされたくなければ、大人しくアベンジャーズのディスクを渡すことですね」
赤い筋の入った白い仮面の男が緩やかな口調で圧力をかけるが、アイアンマンは全く動じない。
「そんな脅しに引っかかるかっての。お前等の目的は、夢主を生きたまま捕らえること。だからそのお花が散ったら困るのはそっち。だろ?」
「くっ…」
変わった形の仮面をした男以外の悪党は歯を食いしばった。
「確かに、我々の目的はこの実験体の捕獲だ」
「ねえちょっと、だったらこの娘を連れて戻るだけでも良いんじゃない?せっかくワープ装置を完成させたんでしょ?」
紅一点のロゼッタの言い分通り、ティムの手には実用可能な転送装置が握られている。邪神ロキのワープ能力と同じく、使用者とその周囲にある人物・物体を一瞬で別の場所へ転送する装置だ。
「そいつのディスクをよく見ろ」
ロゼッタと、夢主の手首を掴んでいるジョエルもついでに、その青いディスクに目を向けた。中心の画面には何も映っていない。
「ロールシャッハは今、ディスクから解放されている状態だ。このまま撤退することも可能だが、また奴とアベンジャーズが実験体を奪い返しに来ることが目に見えている。よって、この場で片を付けるべきなのだ」
「だったらさっさとアベンジャーズをディー・スマッシュしちゃいましょ!どうせあいつ等は夢主に手が出せないんでしょ?」
ジェシカの強気な発言を、リーダー格の男は鼻で笑った。
「最悪……サンプル自体が手元に無くとも、その血液さえ採れれば実験は進められる」
「血液…?」
「但し、その場合はヒトの致死量の倍は必要になるがな」
「な、何だって!?」
口角を上げたジュウベエによって刃身が夢主の喉元に近付けられる。
「そういうことだ。さあ、ディスクを寄越せ」
仲間を見捨てる訳にはいかない。それは夢主にも、それぞれのパートナーのヒーローにも言えることだ。
「どうしよう…僕のせいだ……僕が動けなかったから…」
エドは消え入るような声で自分を責める。
「しっかりしなさいよ、悪党に放り投げられたくらいで情けないわねー!」
「違う、ジェシカ。夢主がエドを突き飛ばした」
「え?」
ずっとエドの頭に乗っかっていたハルクだけは見ていた。2人揃って捕まるよりはまだ良いと判断し、夢主は彼を味方の居る方へ強引に突き飛ばしたのだ。
「ホンット余計なことしてくれるわよね、人質が1人減ったじゃない!まあでも、それも無駄な足掻きだったって訳。残念ね」