番外編14:都合の良いパーカー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
男子組はとうに着替えを済ませ波打ち際で遊び始めているが、女子組はまだ更衣室の中に居た。
「夢主~、準備できた?」
カーテンの向こう側からジェシカに声を掛けられ、咄嗟に腕の一部を片手で隠す。
「あっ……さ、先に行ってて!」
「はぁーい」
ジェシカは素直に夢主を一人置いて出て行った。
「……」
夢主は既に着替えを済ませており、布面積のやや広いビキニ姿で立ち尽くしている。
先程手で覆ったのは、半分まで剥がしていたバンソウコウ。痛みはもう随分前に引いている注射痕を指の腹でさすった。
しぶとく残る痕が当時の苦痛を思い起こさせる。何度も流された電流、そして悪党から向けられていた視線もまた脳裏に浮かぶ。
実験動物を見るような冷然とした目。面白い見せ物を見るような目。他人事のように何の感情も込められていない目。
「みんなは……違うもん…」
今までは袖で隠し通してきたが、水着となればどうしようもない。
ただ、見えてしまうのは至って普通のバンソウコウだ。
「気にすること、無いよね…」
そう自分に言い聞かせるが、夢主には表に出る勇気がわかなかった。
「夢主~、準備できた?」
カーテンの向こう側からジェシカに声を掛けられ、咄嗟に腕の一部を片手で隠す。
「あっ……さ、先に行ってて!」
「はぁーい」
ジェシカは素直に夢主を一人置いて出て行った。
「……」
夢主は既に着替えを済ませており、布面積のやや広いビキニ姿で立ち尽くしている。
先程手で覆ったのは、半分まで剥がしていたバンソウコウ。痛みはもう随分前に引いている注射痕を指の腹でさすった。
しぶとく残る痕が当時の苦痛を思い起こさせる。何度も流された電流、そして悪党から向けられていた視線もまた脳裏に浮かぶ。
実験動物を見るような冷然とした目。面白い見せ物を見るような目。他人事のように何の感情も込められていない目。
「みんなは……違うもん…」
今までは袖で隠し通してきたが、水着となればどうしようもない。
ただ、見えてしまうのは至って普通のバンソウコウだ。
「気にすること、無いよね…」
そう自分に言い聞かせるが、夢主には表に出る勇気がわかなかった。