番外編13:都合の悪い性格
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順調とはいえない駆け出しに、リビングの雰囲気はどこか沈んでいた。
ロールシャッハは皆が集まるカウンターからやや離れた位置で、一人ソファに体を預けている。
「お疲れさま」
コーヒーを両手に持ったナイトオウルが彼の隣に来て腰を下ろした。
「なあ、さっきは何て言いかけたんだい?もしかして、ここでは言いにくいことだったのか?」
相棒が優しく尋ねるも、ロールシャッハはだんまりを通す。
「たとえばその子が……ええとそうだな、たとえば…」
特にこれといった例が浮かばず、ナイトオウルは言葉に迷い仰いだ。
「もう少し」
宙を泳いでいた目線を戻し、やっと喋ったロールシャッハを見つめる。
「あの似顔絵より、もう少し…その…」
ナイトオウルは相棒から次の言葉が出てくるのを黙って待つ。
「……」
アイアンマンに言われた通り、ロールシャッハは例の子供の顔をはっきりと思い出していた。
甲板での別れ際、どこか自信に満ちあふれていた顔。宙に放り出されたところを抱き留めた時、何故か惚けてこちらを見つめていた顔。男性ヒーローの目を気にしてロッカーから降りられず、困っていた顔。悪党により強いられる苦痛に耐え忍んでいた顔。
夜道でディスクを拾い上げ、とても嬉しそうに微笑んでいた顔。
一言で表現するならば、
「か……」
ロールシャッハは言葉を選び直し、絞り出すように発言した。
「整った、顔を、していた」
「な~るほどねぇ。そりゃあ言いにくい訳だ、貴方には」
いつの間にか、この基地までの案内役の青年がソファの後ろに回り込んでいた。
「だいじょーぶ、僕に任せて!」
「ム?」
「ピーター?」
何も把握できていない2人を置いて彼は皆の元へ歩き出す。
「生還なさったヒーロー様から新たなる有力情報ですよー!」
「何だ何だ?」
「何か思い出せたのね!」
明るいトーンで知らされようとする報告に、一同は気力を取り戻し期待を膨らませる。
「捕まってる子、あの似顔絵よりもっと可愛かったんだってさ~」
「…はぁ?」
「可愛かったぁ?……って!?」
「ロ、ロールシャッハ!待て!」
アキラ達が目を見開いたのとナイトオウルが叫んだのはほぼ同時だった。
「そうっ、プリティープリティー」
「ピ、ピーター!後ろ!!」
ロールシャッハは皆が集まるカウンターからやや離れた位置で、一人ソファに体を預けている。
「お疲れさま」
コーヒーを両手に持ったナイトオウルが彼の隣に来て腰を下ろした。
「なあ、さっきは何て言いかけたんだい?もしかして、ここでは言いにくいことだったのか?」
相棒が優しく尋ねるも、ロールシャッハはだんまりを通す。
「たとえばその子が……ええとそうだな、たとえば…」
特にこれといった例が浮かばず、ナイトオウルは言葉に迷い仰いだ。
「もう少し」
宙を泳いでいた目線を戻し、やっと喋ったロールシャッハを見つめる。
「あの似顔絵より、もう少し…その…」
ナイトオウルは相棒から次の言葉が出てくるのを黙って待つ。
「……」
アイアンマンに言われた通り、ロールシャッハは例の子供の顔をはっきりと思い出していた。
甲板での別れ際、どこか自信に満ちあふれていた顔。宙に放り出されたところを抱き留めた時、何故か惚けてこちらを見つめていた顔。男性ヒーローの目を気にしてロッカーから降りられず、困っていた顔。悪党により強いられる苦痛に耐え忍んでいた顔。
夜道でディスクを拾い上げ、とても嬉しそうに微笑んでいた顔。
一言で表現するならば、
「か……」
ロールシャッハは言葉を選び直し、絞り出すように発言した。
「整った、顔を、していた」
「な~るほどねぇ。そりゃあ言いにくい訳だ、貴方には」
いつの間にか、この基地までの案内役の青年がソファの後ろに回り込んでいた。
「だいじょーぶ、僕に任せて!」
「ム?」
「ピーター?」
何も把握できていない2人を置いて彼は皆の元へ歩き出す。
「生還なさったヒーロー様から新たなる有力情報ですよー!」
「何だ何だ?」
「何か思い出せたのね!」
明るいトーンで知らされようとする報告に、一同は気力を取り戻し期待を膨らませる。
「捕まってる子、あの似顔絵よりもっと可愛かったんだってさ~」
「…はぁ?」
「可愛かったぁ?……って!?」
「ロ、ロールシャッハ!待て!」
アキラ達が目を見開いたのとナイトオウルが叫んだのはほぼ同時だった。
「そうっ、プリティープリティー」
「ピ、ピーター!後ろ!!」