番外編13:都合の悪い性格
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制服の特徴からその子供が通っていた学校をいくつかに絞り、おおよその背丈や年齢等の項目を定めていく。当然、それだけの条件では該当者は星の数程挙がった。
リビングに夕日が射し込む時間を過ぎても、モニターとのにらめっこはまだまだ続く。
「髪はもっと短く。口の位置はやや上だ」
「こんな感じかしら?」
ペッパーはロールシャッハの指示に従い、画面上で作成中の似顔絵を変形させた。
「フム。あと…」
「あと?」
「…もう少し、だな…」
「……?」
「……」
歯切れの悪い言葉を最後に、ロールシャッハは黙りこくってしまった。彼は脳内の構想を言い表せずもどかしさに唸りを上げている。自分の持つ情報が尽きお手上げ状態になってしまったという訳ではなさそうだ。
理由はともあれ、やることが無くなったペッパーの手も止まる。
「ロールシャッハ、はっきり言ってくれなきゃ分からないだろ。こんな特徴の無い顔の人間、日本に大勢居るぞ?」
まだ大していじられていない似顔絵は至って平均的な顔をしていて、見方によればアキラやヒカルのそれに似ていなくもない。トニーの文句はもっともだが、それでも証人はただ唸るだけだ。
「まあ待てアイアンマン」
ロールシャッハを責める彼をソーやキャプテン・アメリカが止めに入る。
「長時間に及ぶ作業に、ロールシャッハは疲弊してしまったのだ」
「ム、俺は疲れてなど…」
「たとえ疲れていなくても、何かをじっくり見ていると感覚が麻痺してくるものですよ」
「ゲシュタルト崩壊ってやつ?」
ピーターの言葉に、珍しくアキラが説明を付け加える。
「そうっそれそれ!さっすがアキラくん!」
「ほ~お?アキラが難しい言葉を使えるなんて、関心関心」
「バカにすんなよな!」
アイアンマンとパートナーのいつものじゃれつきを軽く無視し、ペッパーは両腕をうんと伸ばし肩を鳴らした。
「それもそうね。私も少し疲れちゃったし、ちょっと休憩入れましょうか」
小さなアイアンマンは彼女の手元に立ったままロールシャッハをビシッと指さした。
「全く!ロールシャッハ、お前がその子供の顔を覚えてるって言うからわざわざモンタージュまでしてんだぞ?手間や費用のことも少しは考えてくれ!」
「……」
「ま、まあまあ。僕コーヒー淹れますよ」
無反応なロールシャッハから危険を感知したピーター・パーカーはいち早くこの場を離れていった。
リビングに夕日が射し込む時間を過ぎても、モニターとのにらめっこはまだまだ続く。
「髪はもっと短く。口の位置はやや上だ」
「こんな感じかしら?」
ペッパーはロールシャッハの指示に従い、画面上で作成中の似顔絵を変形させた。
「フム。あと…」
「あと?」
「…もう少し、だな…」
「……?」
「……」
歯切れの悪い言葉を最後に、ロールシャッハは黙りこくってしまった。彼は脳内の構想を言い表せずもどかしさに唸りを上げている。自分の持つ情報が尽きお手上げ状態になってしまったという訳ではなさそうだ。
理由はともあれ、やることが無くなったペッパーの手も止まる。
「ロールシャッハ、はっきり言ってくれなきゃ分からないだろ。こんな特徴の無い顔の人間、日本に大勢居るぞ?」
まだ大していじられていない似顔絵は至って平均的な顔をしていて、見方によればアキラやヒカルのそれに似ていなくもない。トニーの文句はもっともだが、それでも証人はただ唸るだけだ。
「まあ待てアイアンマン」
ロールシャッハを責める彼をソーやキャプテン・アメリカが止めに入る。
「長時間に及ぶ作業に、ロールシャッハは疲弊してしまったのだ」
「ム、俺は疲れてなど…」
「たとえ疲れていなくても、何かをじっくり見ていると感覚が麻痺してくるものですよ」
「ゲシュタルト崩壊ってやつ?」
ピーターの言葉に、珍しくアキラが説明を付け加える。
「そうっそれそれ!さっすがアキラくん!」
「ほ~お?アキラが難しい言葉を使えるなんて、関心関心」
「バカにすんなよな!」
アイアンマンとパートナーのいつものじゃれつきを軽く無視し、ペッパーは両腕をうんと伸ばし肩を鳴らした。
「それもそうね。私も少し疲れちゃったし、ちょっと休憩入れましょうか」
小さなアイアンマンは彼女の手元に立ったままロールシャッハをビシッと指さした。
「全く!ロールシャッハ、お前がその子供の顔を覚えてるって言うからわざわざモンタージュまでしてんだぞ?手間や費用のことも少しは考えてくれ!」
「……」
「ま、まあまあ。僕コーヒー淹れますよ」
無反応なロールシャッハから危険を感知したピーター・パーカーはいち早くこの場を離れていった。