「あーにーじゃっさーん！」

兄「んぁ？」

ボスンッと勢い良く兄者さんの広い背中に
飛び込むように抱きついた。

「んえへへ〜♪」

自分の腕を兄者さんのお腹に回して抱きつき
背中に顔を押し当ててスリスリと頬ずりする。

兄「なんだ、やけに機嫌が良いじゃねぇか」

ナデナデと私の頭を優しく撫でてくれる
兄者さんの手が、私はとても大好き。

「‥すき……」

ポツリと呟く。

兄「あ‥？」

聞こえなかったのか、聞いてくる兄者さん。

「すきって言ったんですぅ〜！」

そう言いながら更に背中に頬を擦り付ける。

フッ…と兄者さんが笑っているのが聞こえた。

兄「俺もだ」

兄者さんは私の腕を解き、私と見合うように
振り向き抱きしめてくれた。

「えへへ〜…♪」

その言葉を聞いた私は更に気分が良くなり
無意識にとんでもない事を口走った。

「私も兄者さんにいっぱい抱かれたいくらい
大好きです！」

兄「っ…！？」

その言葉を聞いた兄者さんは硬直し顔を赤らめ
口を歪ませた。

「…？どうしたんですか兄者さん…？」

キョトンと首を傾げながら兄者さんの顔を
覗いたのが間違いだった…。

兄「……#夢主#」

「はい？なんですkｧっ！！！？？」

突然グイッと引っ張られすっぽりと兄者さんの
腕の中に閉じ込めらた。

何が起きたのか理解出来ていない間に腰には
兄者さんの手が回され抱かれていた。

「兄者さん……？」

腰に回していない方の兄者さんの手が私の顎に
触れ私の顔を少し上に向かせると、兄者さんの
顔がゆっくりと迫り私の耳に口を近付ける。

兄「‥んな事言うと食っちまうぞ」

いつもより声が低く色を帯びた声色だった。

「っ…！……あっ…兄者さんなら…っ…！」

私は自分の頬に強烈に熱い熱を帯びていく
感覚を受け取りながら兄者さんにそう答えた。

兄者さんならいつでも食べられてもいい

…と。

それを聞いた兄者さんの顔がまた赤く
染まった。

兄「はっ……後悔すんなよ…？」

そう言うと、兄者さんはゆっくり私の唇に
自身の唇を重ねてきた。

脳が甘くとろけてしまいそうな深くて熱いキス
だった。

兄「今夜は離さねぇからな」




どうやら今夜は眠れそうにありません。